授業NO.021 授 業:「焚き火でアート・イート・ウィット(art・eat・wit)」 対 象:広島県呉アドベンチャースクール 日 時:2008年3月29日年長〜中学3年生(25名)・3月30日(43名) アドベンチャースクールに通う児童とOB、現地在住の卒業生のお子さん計43名が参加をしました。「焚き火」を通じて、火の作法、食べ物の調理、炭という素材を学びます。呉の里山に広がる自然の中に、どんな体験が待っているのでしょうか? 講 師:祐乗坊 進(環境カウンセラー/1972年東京農業大学造園学科卒業1978年ベルリン工科大学環境計画学科卒業本学共通教育非常勤講師) |
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2008.03.29
sat. 13:15〜13:35 今の時代は、スイッチを押せば簡単に火をつけられます。昔はどんな風に火をつけていたのでしょう。祐乗坊先生が火打石を使って火をおこしてくれました。そのひとつひとつの作法から、火を大切に扱う姿勢が伝わってきます。参加者も火打石に挑戦しましたが、なかなか点火できません。火をおこすには、技術が必要なのですね。その他にも珍しいマッチなどを紹介してくれました。 |
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13:35〜14:00
1本のマッチで、バースデイ用のキャンドルに何本火を付けられるか、挑戦しました。マッチを使ったことがない児童もいたので、使い方から練習です。火を消さないように、指が熱くならないように加減しながら、マッチを燃やし続けるのは難しくて、ちょっと怖いもの。それでもマッチ1本で何本ものキャンドルに火をつけられた児童もいて、みんなから”マッチ1本名人!”と表彰されました。 |
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14:00〜14:40 花炭を作るため、山に自然素材を拾いに行きます。花炭とは、花や木の実をそのまま炭化させたもので、かたちを楽しむインテリアとしてお茶席などで飾られるそうです。歩きながら祐乗坊先生に、いろんな植物の名前や特徴などを教えてもらいました。素材を入れるために配られたビニール袋が、どんどん詰まっていきます。みんな、面白いものを見つけることが得意なようです。 |
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14:40〜14:50
次の日のために宝箱のデザインを考える宿題が出ました。特注の木箱を用意したので、そのデザインや装飾を考えます。どんな発想をしてくれるのでしょう?1日目はこれで終了です。 |
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2008.03.30 sun. 10:15〜10:35 2日目の授業は炭のレクチャーからスタート。炭の特徴や作り方、また生活の中でどんな風に利用されているのか知りました。備長炭でできた楽器の紹介もあり、順番に棒で叩いてみると、きれいな金属音が鳴りました。 |
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10:35〜12:20 花炭を作るため、持ち寄った空き缶の中に、昨日拾った自然素材を詰めます。フタを閉め、空気穴を2箇所空け、針金でくくったら、あとは焚き火に投入するだけ。屋外に設置された焚き火の場所へ移動しました。 |
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13:00〜13:45 お昼は、里山から切り出してきた竹を節目で切り、穴を開け、お米を詰めて炭火でご飯を炊きました。本来であれば、児童と一緒に食事作りをする予定でしたが、雨天のため、予定が変更になりました。保護者のお母さん方と、くれアドベンチャースクールの皆さんに豚汁やお芋も用意してもらい、みんなで美味しくいただきました。 |
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13:45〜15:00 木箱に、好きなようにペインティングしていきます。絵の具で絵を描いたり、山で拾った自然素材をくっつけたり…。カラフルで楽しい宝箱、43個が完成しました。最後に花炭を入れて、自分だけのとっておきの宝箱の完成です! |
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屋外で予定していた活動が、雨のために予定が大幅に変更された今回の授業。焚き火に触れる時間が十分に取れませんでしたが、火を通じた体験から炭のことを知ったり、竹筒ご飯を堪能したり、宝箱にペイントをしたりと、色々な体験ができました。くれアドベンチャースクールの指導員の方々や保護者の方々、現地在住の卒業生とも触れ合うことができ、多くのサポートに助けられながら、授業を開催することができました。 |
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焚き火でART・EAT・WIT 「火」の扱いは人間が生きていく上で身につけておかなければならない生活の基本的な作法の一つです。でも、「火」は身近にありながら、実は生活からどんどん遠のいています。そして、そのことに気づかないというのが現代の暮らしです。今回の活動テーマには、「火」をもっと大切にして欲しいという、そんな思いが込められています。 |