ウェブサイト上の
ユーザー・インターフェース
デザインとは
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ウェブサイトというと、システムの構築やメンテナンスといった技術的な面に焦点が当てられることが多い。しかしそれにも増して、ウェブサイトにはユーザーインターフェースという大きな課題がある。
デザインは、ユーザーインターフェースデザインの専門家によって確立された基準によって評価されるべきものである。
ユーザーインターフェースデザインとは
ユーザーインターフェースとは、機能と形態という二つの内容を合わせたものである。あるいは、情報内容とのインタラクションをうまくアフォードするように、情報、美しさ、説得力といった側面から内容を具体的に表現することである。ユーザーインターフェースは、ユーザーやタスクの目的にしたがって、メタファ、メンタルモデル、ナビゲーション、サウンドも含めたアピアランス、およびインタラクションを規定していく。これらの要素は次のように定義することができる。
[Marcus, 1995]
メタファ:
基本となる用語、イメージ、概念
メンタルモデル:
情報、機能、タスク、役割分担、利用者からなる構造
ナビゲーション:
メニュー、ダイアログボックス、コントロールパネルなどで表現されたメンタルモデルを通して行われる操作
アピアランス:
ディスプレイ上の文字、ビジュアル、サウンドなどの表現
インタラクション:
ユーザーの入力によってシステムの状態を変えたり、システムによって返されるフィードバックの方法
アプリケーション、データ、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、ハードウェアプラットフォーム、ネットワーク、それに入出力ディバイスなど、すべてのものがユーザーインターフェースに関連していることに注意して欲しい。
メタファ、メンタルモデル、ナビゲーション、アピアランス、そしてインタラクションには、多くの創造的な発明の余地があるが、同時に明快で効果的なコミュニケーションを阻害する要因もまた多く存在するのである。ユーザーインターフェースのオブジェクト指向的な構造が一般化するにしたがい、デザイナーはより効果的、効率的にユーザーインターフェースを構築することが可能になるが、あいかわらず効果的なコミュニケーションに関する課題は残っているといってよいだろう。
アーロン マーカス
この記事は以下の書籍から引用したものです。
McCoy, John編
Mastering Web Design
Sybex Computer Book社
1996
また、この記事の全文と参考文献の案内はこちらを覧ください。
訳: 小川 俊二
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