教育理念

 彫刻をひとことでいうなら、「立体の芸術」と呼べるでしょう。確かな感触をもった芸術は、太古の昔から人間の手で営々とつくり出され、美しい存在として長い時を経ても私たちの心を揺さぶります。土、石、木、鉄をはじめとして、彫刻の素材は、その多くが自然界で長い時間をかけて形成されるものです。その自然そのものともいえる素材にじっくりと向きあい、その性質を知り、自分の手で世界にひとつしかないかたちに結晶させていくためには、つくり手にも確かな技術と果敢なチャレンジ精神が必要です。

 本学科は、学生一人一人が制作に打ち込める、日本でもトップクラスの設備やスペースを誇っています。恵まれた環境のもと、時間をかけて表現を学んでいく充実した4年間を送るために、基礎課程の2年間で表現の基礎となる「ものの見方」を養い、すべての素材を扱い、作品制作の楽しさを知り、「表現する技術」を修得します。

そのなかで自身に適した素材を選び、専門課程の2年間では、「個性的な発想」を養いながら、素材に触れることによって育まれてきた感性と思考をもって、自分の内なる表現をかたちにする制作に向かい、「自己表現の確立」を目指します。精神は作品を通して外の世界に広がり、連綿と続く彫刻の歴史に、その作品も連なることになるのです。

 作品は時を経ても、その時代の空気を生き生きと伝えます。この多様化した時代にこそ、鋭い感性で自己を見据え、世界の空気を吸い、「現在」でしかつくれない作品を生み出すことが大切です。その過程で感じ、身につけ、体験することは、なににも代え難い貴重な人生の財産となるでしょう。

教育沿革

1929 (昭和4年)帝国美術学校開校
1935 (昭和10年)多摩帝国美術学校 彫刻主任吉田三郎
(彫刻科定員10名)
1947 (昭和22年)多摩造形芸術専門学校(美術学部)
1950 (昭和25年)多摩美術短期大学(彫刻科定員10名)
1952 (昭和27年)学校法人多摩美術短期大学に組織変更
1953 (昭和28年)学校法人多摩美術大学(彫刻科定員10名)
1964 (昭和39年)大学院修士課程設置(彫刻専攻定員6名)
1966 (昭和41年)上野毛校彫刻実材教室完成
定員変更(彫刻科定員15名)
1971 (昭和46年)八王子キャンパス開校(美術学部移転)
1972 (昭和47年)八王子校彫刻実習室(D棟)完成
1989 (平成1年)大学院彫刻実技授業八王子校に移転
1997 (平成9年)彫刻棟一部完成
1998 (平成10年)彫刻棟建築全完成
彫刻学科名称及び定員変更(学部定員30名/大学院定員12名)

彫刻学科に行くには

彫刻学科は、多摩美術大学 八王子キャンパスにあります。マップ上の左上 "E" が彫刻学科棟群になります。

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