芸術学科

芸術の可能性の探究へ

芸術学科は、古代からつづく芸術と文明について、現代の専門的なフィールドを広く見渡しながら研究しようとする理論系の学科です。この学科の特徴は、芸術を大きな文明史的視野の中にとらえなおしていることでしょう。
では、そのフィールドはどんなふうに、カリキュラムとつながっているのでしょうか。

2006年度からの抜本的な刷新の結果、芸術学科ではこれまで以上に強力な教授陣をそろえ、より普遍的なカリキュラムを実現させました。新しい芸術学科の授業は、芸術学の全領域を示す8部門を縦軸にし、横軸には4種類の授業形態を組むことによって、8部門4系列の格子状に、精緻に組み立てられています。

上記の8部門は、芸術と世界との関係をとらえる8つの普遍的な学のフィールドに対応しています。心の学、創造の学、享受の学という、それぞれに始源的なはたらきをとらえるフィールドや、映像メディア、言語メディアという根源的な媒介物についてのフィールド、そして美術史、デザイン史、思想史といった史的フィールド、以上の8つを、この格子状カリキュラムは一挙に示しています。

本学科の学生は、どれかひとつの部門や教員を選ぶのではなく、示された8つのフィールドをもつ芸術学の全体を意識しながら、各部門の授業科目を、自分の資質・進路に合わせて自由に組み合わせながら学んでいくのです。

このようにして、本学科固有の格子状カリキュラムは「8つのフィールドを多面的に意識するひとりの学生が、8人の教授から多角的に学ぶ」という独自のシステムになっています。つまり、ひとりの教授が多数の学生を教えるという一般的な大学のしくみを超える構造をもつものなのです。

こうして、芸術学科では、社会に出て実践的に発揮するための「芸術のセオリーとその力」を学ぶことになります。ここでの教育は、生涯にわたって豊かに芸術と接しつづけながら、社会のすみずみに「芸術の力」を贈り与えていける人材の育成を構想しているのです。

教育課程

導入教育

専任教員全員が行う「芸術と鑑賞(基礎連鎖講座)」により、基礎力のレベルを上げ、諸領域を見渡せるようにします。「芸術学英語」を重点化し、外国語と芸術学とを同時に、かつ自然に学習する習慣を身につけるようにします。1年次より芸術学科の理念の全貌に触れさせ、芸術の源の力を見定める中での各自の「著書」の構想化を始めます。

基礎課程

書物にたとえれば、基礎課程とは、執筆を試みては考える「草稿段階」です。8部門を土台にして「基幹科目」を学び、可能なさまざまな方向を探りながら、各自の適性とテーマをつかむように導きます。

専門課程

書物執筆にたとえれば、専門課程とは、第一章を書き上げて独自のフィールドをひらくべき「序論段階」です。そのために、各自に合った部門や科目をしっかりと構成して履修し、専攻を深めていくように指導します。

授業科目 ※2011年度参考

基礎講座
芸術と鑑賞(基礎連鎖講座)/芸術学英語/21世紀文化論/手と思考・絵画 I(美術解読研究)/手と思考・絵画II(実技講座)/創造の現場/映像表現/写真表現
専門講座

〈芸術と宗教の理論〉
芸術人類学/野生の思考の研究/芸術の発生学/縄文図像学/シュタイナー芸術論/音楽のアーカイヴ/音と映像の人類学/ブリコラージュ設計

〈都市とキュレイトリアルの理論〉 構成・長谷川祐子
現代美術論/批評・キュレイトリアル論/都市論/空間構成計画/美術館論/展覧会設計

〈美術と鑑賞の理論〉 構成・海老塚耕一
現代芸術表象史/鑑賞論/美術普及概論/ワークショップ論/素材論/物質論/構想計画設計

〈映像と身体の理論〉 構成・西嶋憲生
映画の現在/映像と身体/映像理論/パフォーミングアーツ史/身体文化論/映像文化史研究/映像文化設計

〈言語と自然の理論〉 構成・平出隆
言語メディア計画/詩学/自然と言語/翻訳文化論/言語思想史/言語芸術論/書物設計

〈意識とアーカイヴの理論〉 構成・安藤礼二
アジア思想史/民俗芸術論/現代表現論/意識論/日本のアヴァンギャルド/政治と表現/アーカイヴ設計

〈デザインと文明史の理論〉 構成・鶴岡真弓
東西デザイン史/デザイン文明史/装飾芸術のネットワーク論/ユーロ=アジア美術文明論/デザインと民族/装飾デザイン調査設計

〈美術史の理論〉 構成・本江邦夫
近・現代美術史/西洋美術史概論/東洋美術史概論/日本美術史概論/美学特論/日本近代美術史/日本戦後美術史/フランス近代美術史/アメリカ現代美術史/ドイツ近代美術史/西洋美術史研究/東洋美術史研究/日本美術史研究/美術史設計

教職科目
映像メディア制作/映像メディア表現/デザインR/デッサン
卒業研究

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