五感を研ぎ澄まし、森羅万象に感性を開く素材に触れ、光を操り、空間を創造し、環境に委ねる
私たちの生活のすべてを包括する「空間」が環境デザイン学科で学ぶ領域です。
「空間」とはなんでしょうか?
床や壁、天井や窓があって、家具が置かれていたとしても「空間」とはいえません。これは、ただの音の連なりが音楽になるとは限らないことに喩えられるでしょう。「空間」はさまざまな構成要素から成り立っています。椅子やテーブルといった家具や照明器具など、色と素材に敏感でありたいインテリア。住宅からタワーのようなモニュメンタルなものまでを扱う建築。街並みや都市計画、ビオトープのように自然と向き合うランドスケープ。それぞれ実に幅広く、扱うスケールも異なります。本学科では、そうした構成要素の性質の違いから、インテリアデザイン、建築デザイン、ランドスケープデザインの3つのコースを設け、各視点に立ってデザインを学びます。
「環境」とはなんでしょうか?
「空間」はデザイナーの手を離れて、人々の手に触れ、風雨にさらされ、時が経っていくことで「環境」になります。環境デザインでは、「空間」が「環境」になるまでの想像力、持久力、責任感が求められます。そのような「環境」をデザインする人材を育てたいのです。そのために講義と演習で様々な視点を養い、自らの興味を掘り下げ、実技課題を通してかたちにしていきます。徹底的な現場・現物・実寸主義と、CAD・CGを駆使したモニター上でのシミュレーションとの両面から、「手」で考えデザインする姿勢を身につけます。1年次は環境デザインの基礎を修得するとともに、2年次は3つのコースに分かれて学び、3年次は専門性を掘り下げながら、4年次は自らの課題を組み立て、広い視野に立つ高度な専門性を身につけて卒業制作へ向かいます。
教育課程
「講義・演習・実技」の3つの柱によってカリキュラムは構成されています。講義は知識を蓄え、演習は手で学び、実技では自らの考えをかたちにします。
1年次の実技は幅広く環境デザインの基礎を学び、2年次からは各自の適性と学びに合った「インテリアデザイン」「建築デザイン」「ランドスケープデザイン」のいずれかのコースに所属し、少人数でより専門的なデザインを学びます。この3つのコースのほかに全学共通科目でもある「産学官共同」のPBL科目を選択することができます。
3つのコースは独自のメニューが組まれています。学生はそれぞれの課題を履修しながら、他のコースの課題をスポットで選択することも可能です。このコースの独自性と柔軟性が本学科の特徴です。
コースによって「空間」を分けたということではありません。「空間」の構成要素の質の違いにより、それぞれのアプローチで「空間」を学ぶということなのです。これが環境デザイン学科の目指すカリキュラムです。
- インテリアデザイン
- 外部環境や構造などから軽く離れ、比較的自由に空間のイメージを具現化します。そのために必要な要素は本学科のなかで最も広いものです。五感すべてを自由にし、身体に最も近い感覚― 肌触り、色合い、明暗、居心地などを頼りに、家具、空間演出、室内環境などについて、デザイン室、工作工房、CAD室などを使いながらインテリアデザインを学びます。
- 建築デザイン
- 人の生活を通して住まうことの意味を理解し、住宅を設計することから始め、ギャラリー・店舗ビル・大空間・リノベーションなどの計画を通して、明かり・色彩・素材・構造といったハード面と、機能・プログラムといったソフト面の双方を通して建築を学びます。また、素材と構造がディティールを生み、機能とプログラムが時間と人の動きに秩序を与え、インテリアからランドスケープまでシームレスに空間を捉えた建築デザインを学びます。
- ランドスケープデザイン
- 各コースを最も大きなスケールで包括し、自然の繊細な現象や都市の人々の欲望に敏感に呼応する感受性を養います。太陽の動き・月の明かり・風の薫り・水のゆらぎ・地形のうねり・土の重さ・木々のざわめき・雑踏・賑わい…外界の諸現象の中にどのようなデザインが可能なのか、戸外でのフィールドワークや実測や演習を通してランドスケープデザインを学びます。
授業科目 ※2011年度参考
1年次
デザイン/ 設計製図演習/CAD・CG/写真演習/ 環境デザイン概論/色のデザイン論/構造力学
2年次
デザイン/設計製図演習/素材演習/環境実習/建築史(世界)/ 建築史(近代)/インテリアデザイン論/ 建築デザイン論/ランドスケープデザイン論/光のデザイン論/構法デザイン/建築法規/エコロジカルプランニング/環境問題論
3年次
デザイン/測量実習/建築史(日本)/建築生産/環境設備/環境工学/構造力学/都市・景観デザイン論/インテリアデザイン論/造園学概論/民俗建築論
4年次
デザイン/卒業制作/卒業論文
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