造形表現学部は、芸術およびデザイン教育を昼・夜間に行うわが国唯一の学部です。本学の美術学部(八王子キャンパス)、大学院美術研究科博士課程と合わせた3本の柱の一部門として、交通の便利な世田谷区上野毛に、1989年に美術学部二部として発足し、その後1999年4月改組され、造形表現学部として現在に至ります。
75年の歴史をもつ美術学部の豊かな伝統を継承して、国際社会に対応する幅広い教養を身につけた人格の形成と、現代社会に貢献する優れた芸術家、デザイナー、映像、演劇などの表現者、研究者の育成に力点を置き、各分野を超えて影響しあう芸術文化情報の総合化・高度化に対応する3つの学科(造形学科・デザイン学科・映像演劇学科)で構成されています。
さらに、3学科に共通する語学、美学などの共通教育科目の授業を開講しています。また、PBL(Project Based Learning)では、実際に行われている研究プロジェクトをカリキュラムのなかに有機的に位置づけながら授業として推進し、学科や学年を越えた密度の高い教育を実現しています。
芸術という「生」の悦びそのものにかかわる学部だけに、“美しい生”を考える新鮮かつ高度な独自の体系的教育で、人間性と社会性の豊かな美と文化を総合する想像力と創造性を養う教育内容となっています。
造形表現学部の特徴は、中・高年者の再教育・生涯教育の機会を提供することでもあります。
まず、家庭人や企業などに就業している社会人からの要請に応えて、一般入試とは別に、美的感覚と学歴を超えるものを求めて社会人入試を行い、学生募集をすることが挙げられます。また、昼間就業している社会人学生の就学に対する負担をできる限り軽減するために、月曜日から金曜日までが午後6時から午後9時10分まで、土曜日は午後2時から午後9時10分までの授業時間で、4年間で卒業できるカリキュラムを組んでいます。学ぶ施設はキャンパス内だけでなく、都心に近い立地を生かし、昼夜を問わず学ぶ場はすべてキャンパスという考え方で、人生充実の芸術学習の機会を求めています。もちろん、多数派である一般入試で入学した学生にとっても、この造形表現学部は社会の一構成員として、さまざまなジャンルや年齢層の、志を同じくする人たちとともに学べる特異な環境にあり、芸術を志す者にとって他大学にはない刺激を受けることができるということも、特徴のひとつに挙げられるでしょう。
なお、作品を創作することを主とする美術大学の学生の特性を考え、月曜日から金曜日までの平日であっても、午後2時から「アトリエ」を開放し、昼は創作、夜は学習、そして常に芸術の発生現場に接して学べるという、芸術の創造に理想的な環境を用意しています。
