1-01-02-04
「秋山孝長岡コレクション」
(2001年1月〜現在までマイ・スキップ誌上にて連載中)
Nagaoka city collected the work of Takashi Akiyama in 1999. The collection started about 500 works of the Takashi Akiyama for the purpose of "the contribution to the earth-citizen society of the future. " It was named the "Akiyama Nagaoka collection" since 1999.

長岡市が1999年より秋山孝の作品約500点を「未来の地球市民社会への貢献」を目的とし、コレクションが始まりました。 それを「秋山長岡コレクション」と名付けました。

「マイ・スキップ」:新潟県・長岡市で発行されている月刊情報誌・発行マイスキップ編集部
秋山孝のポスター解説「秋山孝長岡コレクション」は「マイ・スキップ」に連載されています。
(2001年1月〜現在まで)


[Update] 20090821


News / "Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka" Open
[Title of News] -------- "Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka" Open
[Date of News] -------- 2009

ニュース/「秋山孝ポスター美術館長岡」開館!
[ニュースタイトル] ------「秋山孝ポスター美術館長岡」開館!
[発行日] --- 2009

[コメント] ------ 歴史的建造物・金庫扉と雁木のある美術館(旧北越銀行宮内支店)宮内・摂田屋にオープン!!
7月11日土曜日「秋山孝ポスター美術館長岡」の開館式典が行われた。梅雨の時期に花火と共に突然晴れやかな日が現れ、森民夫・長岡市市長始め数多くの著名人が参列した。 その中でテープカットが始まり、華やかな開館式典とオープニングが開かれた。翌日の開館には市民が数多く集まり、美術館の扉が開いた。歴史的建造物旧北越銀行修復後の輝くような白い壁の中に、 鮮やかな色彩を持ったメッセージポスターの美しさが表れ出た。その感動と共感は、ため息と共に静かなささやきが響き渡り、その空間を包み込んだ。開館記念「秋山孝ポスター展」が10月9日(金) まで開催される。歴史ある醸造の街に超モダンなポスターデザインの世界が花開いた。新しい文化がスタートし、秋山孝ポスター美術館サポーターズ倶楽部の支援のもとに市民が作り上げた美術館が 誕生した。


開館時間:am11:00〜pm5:00
    (入館は閉館の30分前まで)
休 館 日:火曜日(開館期間:4月〜10月・
閉館期間:11月〜3月)
入 館 料:開館記念期間・無料(10月9日まで)


「秋山孝ポスター美術館長岡」の開館式典・オープニングに集い開館の喜びと未来について語り合う。 左より 森民夫(長岡市長)、牧野忠昌(長岡藩牧野家17代当主)、秋山孝 (多摩美術大学教授)、勝井三雄(日本グラフィックデザイナー協会会長)、 豊口協(長岡造形大学理事長)   上段:テープカット/手前より秋山孝、牧野忠昌、豊口協、久須美隆(北越銀行頭取)、森民夫、勝井三雄、中島祥文(多摩美術大学教授・理事)・中段:高田清太郎サポーターズ倶楽部会長挨拶、田上紘三郎(副会長)・下段:(左)「秋山孝ポスター美術館長岡」正面/(右)「秋山孝ポスター美術館長岡」ギャラリー

[My Skip]---------- vol.103 2009.08
[Update]-------- 090821 / nakazato
[Sozai]-------- 2009nakazatofolder_090723_マイスキップ08月号



Poster Design / "Illustration Studies Tama Art University - Art"

[Poster Number]--- 2008-05
[Title of Poster] -------- "Illustration Studies Tama Art University - Art"
[Size] -------- 1030 x 728 mm (B1)
[Technique] -------- Offset printing
[Date of Poster] -------- 2008
[Client] --- Tama Art University Illustration Studies
[Category] -------- Education

[Idea of poster] ----------- The thinking hand. / Back and palm of the hand. (Artery and vein)

ポスターデザイン / 「Illustration Studies Tama Art University - Art」

[Poster Number]--- 2008-05
[ポスター作品タイトル] ------「Illustration Studies Tama Art University - Art」
[サイズ] --- 1030 x 728 mm (B1)
[技法] --- オフセット印刷
[制作年] --- 2008
[クライアント] --- 多摩美術大学 イラストレーションスタディーズ
[カテゴリー] --- 教育

[アイデア] --- 考える手・表裏(動脈と静脈)


[コメント] ------ このポスターは、多摩美術大学のパンフレット表紙に使用したイラストレーションで、それをイラストレーションスタディーズのポスターとして再デザインした。手でものを考え発案する芸術を象徴した。動脈の赤と静脈の青は創作のパッションとエネルギーを表している。



[My Skip]---------- vol.102 2009.07
[Update]-------- 090820 / okawara
[Sozai]-------- 2009nakazatofolder_090626_スキップ7月_カラー



Poster Design / "Takashi Akiyama Poster Exhibition"

[Poster Number]--- 2009
[Title of Poster] -------- "Takashi Akiyama Poster Exhibition "
[Sub Title] -------- Memory for opening/"Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka"
[Date of Exhibition] -------- 2009.07.12--10.09
[Size] -------- 841 x 594 mm (A1)
[Technique] -------- Offset printing
[Date of Poster] -------- 2009
[Client] --- Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka
[Category] -------- Culture

[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン / 「秋山孝ポスター展」

[Poster Number]--- 2009
[ポスター作品タイトル] ------「秋山孝ポスター展」
[サブタイトル] --- 秋山孝ポスター美術館長岡 開館記念
[展覧会期間] --- 2009年7月12日〜10月9日
[サイズ] --- 841 x 594 mm (A1)
[技法] --- オフセット印刷
[制作年] --- 2009
[クライアント] --- 秋山孝ポスター美術館長岡
[カテゴリー] --- 文化

[アイデア] --- 開館記念「秋山孝ポスター展」の告知ポスターは、以前制作した美術館オープンのポスターに展覧会名のみを入れた。 展覧会としてのメッセージを考えると、帽子を取って挨拶をするイラストレーションがベストだったからだ。


[コメント] ------ 「秋山孝ポスター美術館長岡」の開館に合わせて、代表作を選び「秋山孝ポスター展」が開催される。 秋山孝のポスター作品は「ユーモアとやさしさのある強いメッセージ性」「知とアイデア」「エコロジー、社会、文化、教育のテーマ」「安心感と社会貢献性」があり、 表現については「シンプルでしなやかな線画」「明快な色彩」などの特徴がある。また、ポスターにはシンプルなイラストレーションによる分かりやすいコミュニケーションで、 世界共通言語としての「人をつなげる力」を持っている。



[My Skip]---------- vol.101 2009.05
[Update]-------- 090724 / nakazato
[Sozai]-------- 2009nakazatofolder_090526_スキップ6月カラー版



Poster Design / "2009 Open/Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka"

[Poster Number]--- 2009-01
[Title] -------- "2009 Open/Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka"
[Theme] -------- Information/"2009 Open/Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka"
[Client] -------- Supporters club of Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka
[Size] -------- 1030 x 728 mm (B1)
[Technique] -------- Offset printing
[Date of Poster] -------- 2009.02.01
[Category] -------- Culture

[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン / 「秋山孝ポスター美術館長岡 2009 Open」

[Poster Number]--- 2009-01
[ポスター作品タイトル]--------「秋山孝ポスター美術館長岡 2009 Open」
[テーマ] -------- 「秋山孝ポスター美術館長岡」開館のための告知
[クライアント] -------- 秋山孝ポスター美術館長岡サポーターズ倶楽部
[サイズ] -------- 1030 x 728 mm (B1)
[技法] -------- オフセット印刷
[ポスター作成日] -------- 2009.02.01
[カテゴリ] -------- 文化

[アイデア] --------ポスターを掲示するメディアのシンボルはポスター塔だ。

[コメント] ------2009年7月12日に「秋山孝ポスター美術館長岡」が開館する。秋山孝の出身地である新潟県長岡市に誕生する。美術館は歴史的建造物・旧北越銀行宮内支店を修復し、イラストレーションとポスターを国際的に研究し受発信するポスター美術館となる。目的・必然性・内容を大切にした展示を目指し、地元・小林虎三郎の教育精神を受け継いだ教育を大切にする美術館である。「美術館大学」という名で年に5回の講演会を行う予定である。
ポスターデザインは、ポスターを掲示するメディアのポスター塔をモチーフとした。それを擬人化し、ポスター塔が帽子を取って声をあげてオープンを告げている。「秋山孝ポスター美術館長岡」のキャラクターとなった。


"2009 Open/Takashi Akiyama Poster Museum Nagaoka"

「美術館完成予想図 APM news-001(発行:秋山孝ポスター美術館長岡サポーターズ倶楽部)金庫扉と雁木のある美術館(旧北越銀行宮内支店)」
  
 「秋山孝ポスター美術館長岡」ギャラリー完成予想図

[My Skip]---------- vol.100 2009.04
[Update]-------- 090221 / okawara
[Sozai]-------- 2009okawarafolder_090220_マイスキップ_長岡コレクション


Poster Design / "Save Tokyo Bay"

[Poster Number]--- 1990-02_P
[Title] -------- "Save Tokyo Bay"
[Theme] --------Project to save natural resources of Tokyo Bay
[Client] -------- Funabashi Fisheries cooperative
[Size] -------- 1030 x 728mm
[Technique] -------- Serigraphy
[Date of Poster] -------- 1990
[Category] -------- Ecology


[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン / 「Save Tokyo Bay」

[ポスター作品タイトル]--------「Save Tokyo Bay」
[テーマ] --------東京湾の天然資源を守るためのプロジェクト
[クライアント] --------船橋市漁業共同組合
[サイズ] --------1030mm x 728mm
[技法] --------セリグラフィー
[ポスター作成日] --------1990
[カテゴリ] --------エコロジー


[アイデア] --------イワシがハートの形の群れになった。

[コメント] ------1990年38歳の年「Save Tokyo Bay」のポスターは、大野一敏氏(船橋市漁業共同組合・組合長)の提案で制作したものである。東京湾の天然資源を守るためのプロジェクトだ。東京湾は豊かな魚介類の漁場で、世界に類のない食料資源の場であり見事な湾をなしている。しかし、その湾の工業化のために埋め立てや工場排水の汚染が進んだ。結果、人間の生活を支える豊かな漁場が消滅する危機が来た。そのため1989年10月から1990年9月まで「月刊myふなばし」誌にて、船橋市漁業協同組合の「Save Tokyo Bay」のメッセージ広告を連載した。内容は、東京湾と自然のしくみを人々に理解してもうためのキャンペーンだ。タイトルは「Save Tokyo Bay - 地球にやさしく・東京湾にやさしく」。毎回、東京湾に関する話題をイラストレーションとエッセイで、わかりやすく解説した。ポスターのアイデアは、東京湾を代表する生鮮魚イワシの群れる習性をハートの形にしデザインした。


"Save Tokyo Bay"

「Save Tokyo Bay カタログ・表紙」

「カタログ・本文」

[My Skip]---------- vol.99 2009.03
[Update]-------- 090220 / okawara
[Sozai]-------- 2009okawarafolder_090220_マイスキップ_長岡コレクション



Poster Design / "Toki 2008 Nipponia Nippon / Save The Earth-Wild Life"

[Poster Number]---2008-13_PTC
[Title] -------- "Toki 2008 Nipponia Nippon / Save The Earth-Wild Life"
[Exhibition Title] -------- Art Message Exhibition
[Exhibition Place] -------- Niigata,Sado,Tokyo
[Client] -------- Niigata prefecture, Sado city, The Niigata Nippo.
[Size] -------- 1030 x 728 mm
[Technique] -------- Inkjet, Offset
[Date of Poster] -------- 2008.09.27
[Category] -------- Ecology


[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン / 「TOKI2008 Nipponia Nippon」Save The Earth - Wild Life

[ポスター作品タイトル]--------「TOKI2008 Nipponia Nippon」Save The Earth - Wild Life
[テーマ] --------朱鷺試験放鳥記念・自然共生メッセージ事業「空舞う、その日へ」キャンペーン
[展覧会名] --------アートメッセージ展
[展覧会日程] --------2008.09.27--10.03(新潟、佐渡)
[展覧会場] --------新潟、佐渡、東京
[クライアント] --------新潟県、佐渡市、新潟日報社
[ポスター作成日] --------2008.09.27
[技法] --------インクジェット印刷、オフセット印刷
[サイズ] --------1030mm x 728mm
[カテゴリ] --------エコロジー


[アイデア] --------27年ぶりに朱鷺が佐渡(新潟)の空に帰ってきた。

[コメント] ------2008年9月25日に新潟県佐渡市にて、朱鷺の野生復帰にむけた試験放鳥が行われた。 佐渡トキ保護センターは1998年に中国から友友(ヨウヨウ)、洋洋(ヤンヤン)の贈呈を受け、人工増殖をし120羽を超えた。 今回の試験放鳥を足がかりに、2015年には小佐渡東部に60羽のトキを定着させることをめざしている。その記念事業として、 日本グラフィックデザイナー協会会員による自然共生をテーマとしたポスター展「アートメッセージ展」と、 特別展示「秋山孝メッセージポスター展TOKI 1983 -- 2008」が開かれ、1983年から2008年にかけて制作した朱鷺のポスター13点が展示された。 さらに、9月27日に福田繁雄、仲川純子、秋山孝3名の「記念トークショー」が行われた。残念ながら福田繁雄先生はその後ご逝去され、 最後のトークショーになった。デザインは、佐渡の民家の空に悠々と朱鷺が羽ばたく吉兆を表している。













 
     
 


 

     

[My Skip]---------- vol.98 2009.02
[Update]-------- 090210 / nakazato
[Sozai]-------- 2008okawarafolder_081218_マイスキップ_長岡コレクション



Poster Design / "Chinese Posters Takashi Akiyama"

[Poster Number]---2008-14
[Title] -------- "Chinese Posters Takashi Akiyama"
[Client] -------- Asahi Shimbun Publications Inc. (Tokyo,Japan)
[Size] -------- 1030 x 728 mm
[Technique] -------- Offset printing
[Paper] -------- Matcoat/135kg
[Date of Poster] -------- 2008.10.30
[Category] -------- Culture


[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン / 「Chinese Posters Takashi Akiyama」

[ポスター作品タイトル]--------「Chinese Posters Takashi Akiyama」
[クライアント] --------朝日新聞出版
[サイズ] --------1030mm x 728mm
[技法] --------オフセット印刷
[ポスター作成日] --------2008.10.30
[カテゴリ] --------文化
[テーマ] --------秋山孝著書「Chinese Posters」出版のためのポスター

[アイデア] --------中国の「赤と黄」、象徴的な毛沢東のシルエット。

[コメント] ------2008年10月30日に秋山孝著書「Chinese Posters」が、朝日新聞出版より全国で発売された。
中国の建国初期から文化大革命期に制作されたポスターは、これまでほとんど美術研究の対象となっていなかった。そのことに疑問をもったことがきっかけで、2002年から6年間にわたって約300点のポスターを収集した。本の内容は、1949年中華人民共和国成立・1966年文化大革命を経て2008年四川大地震までの激動の中国現代史をポスターで見ることができる。独自の様式美がある中国のイラストレーション・ポスターを掲載し、詳しい時代背景とともにポスターの分析、作品解説をしたものである。
ポスターのデザインは、中国文化大革命期に多用された毛沢東の肖像を象徴的に扱い、イラストレーション・ポスターの持っている魅力を引き出したものになっている。やはり中国の「赤と黄」を使った配色をメインにした。

[My Skip]---------- vol.97 2009.01
[Update]-------- 081224 / okawara /
[Sozai]-------- 2008okawarafolder_081218_マイスキップ_長岡コレクション




毛沢東(中国)1977年 毛主席安源へ(中国)1968年 革命を最後まで続けよう(中国)1968年 またひとつの豊かな年(中国)1972年
革命模範劇 『赤い女子軍隊』 全世界人民団結、米国侵略者とそのグループを打倒 無産階級文化大革命全面勝利万歳 Symbol / シンボルマーク


[Update]-------- 081006 / nakazato / check
[Sozai]2008nakazatofolder_080922中国ポスターbook


Publication / "Chinese Girls" Asahi Weekly
[Magazine Title]---------- "Asahi Weekly"
[Date of issue]-----------2008.11.21
[Publisher] ---------Asahi Shimbun Publications inc.
[Page] --------- p135 -- p137

雑誌掲載 / 週刊朝日「Chinese Girls 歴史の陰に女あり」
[掲載誌]---------- 週刊朝日
[掲載日]-----------2008.11.21
[出版社]-----------朝日新聞出版
[ページ]----------- p135 -- p137


[Update]-------- 081215 / nakazato
[Sozai]2008nakazatofolder_080922中国ポスターbook

Book review / Issatsu no hon "Enjoy visual book / Chinese Posters "
[Magazine Title]---------- "Issatsu no hon"
[Date of issue]-----------2008.11.01
[Reviewer]-----------Koushi Ueno
[Publisher] ---------Asahi Shimbun Publications inc.

書評 / 一冊の本「ヴィジュアル本を楽しむ / Chinese Posters」
[掲載誌]---------- 一冊の本
[掲載日]-----------2008.11.01
[評論家]-----------上野昴志
[出版社]-----------朝日新聞出版

 
     
   
     
   

[Update]-------- 081215 / nakazato
[Sozai]2008nakazatofolder_080922中国ポスターbook


Book review / Asahi Shimbun "Glance / Chinese Posters "
[Magazine Title]---------- "Asahi Shimbun 2008.12.07"
[Date of issue]-----------2008.12.07
[Reviewer]-----------Noriaki Kitazawa
[Publisher] ---------Asahi Shimbun Publications inc.

書評 / 朝日新聞「視線 / 中国ポスター Chinese Posters」
[掲載誌]---------- 朝日新聞 2008年12月7日号
[掲載日]-----------2008.12.07
[評論家]-----------北澤憲昭
[出版社]-----------朝日新聞出版


[Update]-------- 081215 / nakazato
[Sozai]2008nakazatofolder_080922中国ポスターbook

Poster Design for Poster tower (Poster City Toyama)
"Thanks Mountain・Save The Earth"

[Poster Number]----2008-15,16
[Theme]---------Poster City Toyama
[Poster Title]---------- "Thanks Mountain・Save The Earth" (Mammoth,Bird)
[Date of Poster]-----------2008.10.01
[Technique]------Inkjet / Size:1600mm×1200mm , Offset / Size:1030mm x 728mm
[Poster tower]-----------Toyama Joushi Park
[Client] --------- Toyama city
[Category]-------Ecology


[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン / ポスター塔竣工記念ポスター(ポスターの街とやま)
「Thanks Mountain・Save The Earth」

[Poster Number]----2008-15,16
[テーマ]--------- 自然保護(ポスターの街とやま)
[ポスター作品タイトル]--------ポスター塔竣工記念ポスター(ポスターの街とやま)「Thanks Mountain・Save The Earth」(マンモス、鳥)2点シリーズ
[ポスター作成日]-----------2008.10.01
[技法・サイズ] --------インクジェット印刷/Size:1600mm×1200mm(フランスサイズ)、オフセット印刷/Size:1030mm x 728mm
[ポスター塔 所在地]-----------富山城址公園(城址大通り側)
[クライアント] --------富山市商工労働部
[カテゴリ] --------エコロジー


[アイデア] -----------富山の街から見える立山連峰は世界で最も美しい山々だ。そこからの恵みは計り知れない喜びと豊かな生活を与えてくれる。

[コメント] ------「ポスターの街とやま」は、ポスター文化を大切にし、ポスタービエンナーレを22年間続けている世界に誇れる豊かな街だ。 ポスターは人類がこれから考えたり、実行しなければならない重要な問題を人々に伝える機能を持っている。今回設置された、3基目のポスターギャラリー (ポスター塔)のメッセージイラストレーションポスターは、今回もシリーズとして、21世紀に解決しなければならない重要な問題「エコロジー」を 取り上げた。富山の街から見える立山連峰は世界で最も美しい山々だ。 そこからの恵みは計り知れない喜びと豊かな生活を与えてくれる。 毎日暮らしているとその恵みは、当たり前の出来事に思いがちだが、 遠くからの訪問者にとってはその美しさに驚きと感動をもって驚嘆の声をあげる。 タイトルはやはり「Thanks Mountain」だ。 感謝の気持ちが沸き起こる。人間にとって自然が与える美の力は絶大なものだとあらためて再認識する。 秋山孝(多摩美術大学教授・イラストレーター)

 
"Thanks Mountain・Save The Earth"(Bird)   "Thanks Mountain・Save The Earth"(Mammoth)

     
    除幕式   秋山孝 ポスター塔前にて   秋山孝 ポスター塔前にて

[My Skip]---------- vol.96 2008.12
[Update]-------- 081121 / nakazato /
[Sozai]-------- 2008nakazatofolder_081118_マイスキップ12月号




除幕式 2008.10.01


     
             
     
             
     

[Update]-------- 081114 / nakazato / check
[Sozai]2008nakazatofolder_080925_富山エコポスター




Poster Design
[Poster Number]----1987-03,1987-04,1987-05
[Title]---------- "Water"(water bird,faucet),(swim),(the statue of liberty)
[Date]----------- 1987
[Client]----------
[Technique]------ Serigraphy ,Size: 1030×728mm (B1)
[Category]------- Ecology
[Theme]--------- The Protection of Nature


[Idea of poster] ----------- Expression of illustration by bright color and light touch

ポスターデザイン
[Poster Number]----1987-03,1987-04,1987-05
[Title]---------- 「ウォーター」3点シリーズ(自由の女神)、(水浴び)、(水鳥蛇口)
[Date]----------- 1987
[Client]----------
[Technique]------ セリグラフィー、1030×728mm(B1)
[Category]------- エコロジー
[Theme]--------- 自然保護


[Idea of poster] ----------- 明るい色彩と軽いタッチのイラストレーション表現

"Water"(the statue of liberty)
 
"Water"(swim)
"Water"(water bird,faucet)

[Comment] ------
1987年ということは、35才の時の作品だ。アメリカでポスターコンクールがあるというので出品した。今のように水を買う時代ではなかったが、 なにしろその時代が到来すると思っていた。水が最も大切な自然の恵みだということを訴えたかった。 緑豊かな自然が時間を経て砂漠化してゆく様は見ていて哀れでならない。もし、ニューヨークが砂漠化したら、自由の女神がたいまつを持つのではなく、 水の入ったコップを持つに違いない。哀れな水鳥は、小さな一杯の水を探し求めたり、水の出ない砂漠に水鳥の形をした水道の蛇口があるのも妙な感じがする。 なにしろ水は大切だ。
できるだけ明るい色彩と軽いタッチのイラストレーション表現を試みた。当時、難しいテーマをビジュアル・コミュニケーション表現するには、 これが必要だと思った。

[My Skip]---------- vol.92 2008.11
[Update]-------- 081017 / okawara /
[Sozai]-------- 2008okawarafolder_081009 Nagaoka Collectionfolder


Poster Design
[Poster Number]----2008-06
[Title]---------- "Takashi AKiyama-19 Miniature Books"
[Date]----------- 2008
[Client]---------- Malpu Gallery (Tokyo,Ikebukuro)
[Session of exhibition] ----------- 2008.7.1-31
[Talk show] ----------- 2008.7.11
[Technique]------ Offset ,Size: 1030×728mm (B1)
[Category]------- Culture
[Theme]--------- Miniature Books Exhibition


[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン
[Poster Number]----2008-06
[Title]---------- 「秋山孝・19冊の豆本展」
[Date]----------- 2008
[Client]---------- マルプギャラリー(東京・池袋)
[Session of exhibition] ----------- 2008年7月1日〜31日
[Talk show] ----------- 7月11日(参加者:20名)
[Technique]------ オフセット、1030×728mm(B1)
[Category]------- カルチャー
[Theme]--------- 豆本展


[Idea of poster] ----------- 小さな本は、小さい人が見る本です。

"Takashi AKiyama-19 Miniature Books"
 
展覧会DM 会場
オープニングパーティ トークショー


[Comment] ------
東京・池袋マルプギャラリーの第45回企画展として個展依頼を受けた。小さなギャラリーだったので小さな展覧会にしたかった。 挨拶文を次のように書いた。「小さなギャラリーでは、大きなものを展示してはいけません。小さな身体の人は、大食らいしてはいけません。 小さな心の人は、大きなコトを言ってはいけません。小さな動物は、遠くへ行けません。小さな本は、小さい人が見る本です。 大きな人は、ガリバーになった気分で来てください。ここは省エネ国家です。」ところがぼくが作った豆本は、天地74mm左右52mmだ。 計19冊、一冊平均16から36ページで、合計ページは計548ページになり、束50mmの小さな大全集になった。 内容は今まで制作した作品、ポスター、版画、立体、バードカービング、キャラクター、カレンダー、展覧会リーフレットなどで、 ランダムに作り続けて19冊になった。ただの豆本だが、そこにぼくの人生が赤裸々に出ていて、少々恥ずかしさを覚えたのだ。

[My Skip]---------- vol.93 2008.10
[Update]-------- 081017 / okawara /
[Sozai]-------- 2008okawarafolder_081009 Nagaoka Collectionfolder



 



     
             
     
     


opening party / オープニングパーティー
2008.07.04


     
             
     
             
     
             
     



talk show / トークショー
2008.07.11


     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     


[Update]-------- 080606 / 080623 / 080730/ nakazato
[Sozai]2008nakazatofolder_マルプギャリー個展 /


Poster Design
[Poster Number]----1984-03,1984-04,1984-05
[Title]---------- "The Protection of Nature - AFRICA" (Hunter),(Pyramid),(Elephant)
[Date]----------- 1984
[Client]---------- Organisation of African Unity joining all embassies,The Africa Society of Japan
[Technique]------ Serigraphy ,Size: 1030×728mm (B1)
[Category]------- Ecology
[Theme]--------- The Protection of Nature - AFRICA
[Award]----------The Design Contest of Africa Protection of Natural Environment, The Special Prize, Tunisia Embassy Prize

[Idea of poster] ----------- I become feelings of wild animals of Africa.


ポスターデザイン
[Poster Number]----1984-03,1984-04,1984-05
[Title]---------- 「アフリカ自然保護」3点シリーズ(ハンター)、(ピラミッド)、(エレファント)
[Date]----------- 1984
[Client]---------- アフリカ統一機構加盟全大使館、(社)アフリカ協会
[Technique]------ セリグラフィー、1030×728mm(B1)
[Category]------- エコロジー
[Theme]--------- アフリカ自然保護
[Award]----------アフリカ自然保護ポスターデザインコンテスト・チュニジア大使館賞

[Idea of poster] ----------- アフリカの野生動物の気持ちになった。

[Comment] ------
1984年の「AFRICA MONTH(9/28-10/28)」のポスターコンクールの出品作である。24年前 32歳の若い時に制作したものだ。 今とは違い印刷コストが高く、やり繰りをしてシルクスクリーン(セリグラフィー)で印刷した。製版フィルムまで色別に自分で作り、 印刷所には大きなフィルムで入稿した。当時、日本の高度経済成長に多くの矛盾を感じ、批判的立場であった。特に自然保護活動をしていた時期でもある。 もちろん全てが自費・自主制作で自分の考えのメッセージを伝える事に終始していた。アフリカの経済や自然破壊に関しては、 注目をしていてぼくにとっては恰好のテーマであった。色はアフリカ色の特色を作り印刷した。文字の「A」の懐にアフリカの地図を入れた。 授賞式で大使館員にチュニジアにぜひいらしてくださいと言われたのを思い出す。いまだ訪れていない。


"The Protection of Nature - AFRICA" (Hunter)
 
"The Protection of Nature - AFRICA"(Pyramid)
"The Protection of Nature - AFRICA" (Elephant)


[My Skip]---------- vol.92 2008.09
[Update]-------- 080808 / okawara /
[Sozai]-------- 2008okawarafolder_081009 Nagaoka Collectionfolder


Poster Design
My Skip vol.90 2008.08
Poster number/2008 - 02
[Title]---------- "Jishin - Earthquake Japan"(Shinkansen)
[Date]----------- 2008.01.15
[Project]---------- Tama Art University, Earthquake Poster Support Project
[Technique]------ Offset ,Size: 1030×728mm (B1)
[Category]------- Social
[Theme]---------

[Idea of poster] -----------


ポスターデザイン
My Skip vol.90 2008.08
ポスター番号/2008-02
[Title]---------- 「地震・Earthquake Japan」(新幹線)
[Date]----------- 2008.01.15
[Project]---------- 多摩美術大学 地震ポスター支援プロジェクト
[Technique]------ オフセット、1030×728mm(B1) 用紙:Mr.B
[Category]------- 社会
[Theme]--------- 多摩美術大学地震ポスター支援プロジェクトは、2004年10月23日の新潟県中越地震が引き金となりスタートした。 「デザイナーのできる災害支援は何か」という疑問から、デザイナーは「ポスターの力を使い災害を忘れず記録すること」が重要だと考えた。

[Idea of poster] ----------- 新幹線の脱線は多くの人が死ぬ。

[Comment] ------日本の地震の歴史は、5世紀416年の遠飛鳥宮(大和国/現・奈良県明日香村)の地震が、日本史上最初の地震の記録として、 日本書紀に記述がある。19世紀には、1855年安政江戸地震(M 6.9)、死者4,700〜11,000人。20世紀には、1923年9月1日、関東地震(M 7.9)が起こった。 死者・行方不明者10万5,385人を出し、日本災害史上最大の記録となった。そして、1995年1月17日の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、 死者・行方不明者6,437人に上っている。それらを学び、2004年10月の新潟県中越地震(新潟県中越大震災)では、上越新幹線が脱線したが 大きな災害は防げた。それは学んだ事によって、よい教訓となった。
今回の「地震・Earthquake Japan」ポスターは、新幹線がもし脱線した場合の恐怖をイメージし、イラストレーション・アートとした。


"Earthquake Japan (Shinkansen)"
 
 
読売新聞 2004年10月24日版  

[Update]-------- 080701 / okawara /
[Sozai]2008okawarafolder_080115folder /

Poster Design
My Skip vol.89 2008.07
Poster number/2008 - 01
[Title]---------- "Earthquake Japan(Namazu)"
[Date]----------- 2008.01.15
[Project]---------- Tama Art University, Earthquake Poster Support Project
[Technique]------ Offset ,Size: 1030×728mm (B1)
[Category]------- Social
[Theme]---------
Earthquake Poster Support Project

[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン
My Skip vol.89 2008.07
ポスター番号/2008-01
[Title]---------- 「地震ポスター支援プロジェクト・多摩美術大学・Earthquake Japan 」(鯰)
[Date]----------- 2008.01.15
[Project]---------- 多摩美術大学 地震ポスター支援プロジェクト
[Technique]------ オフセット、1030×728mm(B1) 用紙:Mr.B
[Category]------- 社会
[Theme]--------- 地震ポスター支援プロジェクト


[Idea of poster] ----------- 日本の地震地獄は火災である。地震の神は鯰だ。その鯰絵を描いた。

[Comment] ------ 多摩美術大学 地震ポスター支援プロジェクトは、2004年10月23日の新潟県中越地震によって、災害支援においてデザイナーのできることは何かということから、ポスターの力を使い災害を忘れず記録することを目的にスタートした。もうすでに6回のポスター展、講評会や講演会を開催した。現在もなお継続し、これらの活動の参加者は300人近くにのぼり、作品点数は500点以上になった。災害における認識記録としてのイラストレーションポスターは、貴重なものであり、地震国日本における地震災害を未然に防ぐ活動の1つとして進めていきたい。だが、また中国では四川大地震が、2008年5月12日に四川省・?川県で発生した。死者は約7万人にのぼった。さらに日本でも、6月14日岩手・宮城内陸地震が発生した。
今回の地震支援ポスターは、日本では江戸時代から鯰絵を地震の神として祀っている。それと1855年11月11日安政江戸地震に描かれた地震絵から取りイラストレーションにした。

"Earthquake Japan(Namazu)"
 
講評会・多摩美術大学 講演会・東京工芸大学
展示会場・東京工芸大学 展示会場・東京工芸大学

[Update]-------- 080701 / okawara /
[Sozai]2008okawarafolder_080115folder /


Poster Design
My Skip vol.88 2008.06
Poster number/2007 - 08
[Title]---------- "My Best 1 Illustration Poster Student Conference 2007"
[Date]----------- 2007.07.20 - 07.21
[Place]---------- Tama Art University, Tama Art University Museum
[Client] --------- Illustration Studies-Tama Art University
[Technique]------ Serigraphy ,Size: 1030×728mm (B1)
[Category]------- Education
[Theme]---------


[Idea of poster] -----------

ポスターデザイン
My Skip vol.88 2008.06
ポスター番号/2007 -08
[Title]----------「マイ・ベスト1・イラストレーション・ポスター - ステューデント会議2007」
[Date]----------- 2007.07.20 - 07.21
[Place]---------- 多摩美術大学八王子校舎、多摩美術大学美術館
[Client] --------- イラストレーションスタディース・多摩美術大学
[Technique]------ セリグラフィー、1030×728mm(B1) 用紙:アラベールナチュラル
[Category]------- 教育
[Theme]--------- 学生作品の展示と、「マイ・ベスト・1・ イラストレーション・ポスター」をテーマとした、 第5回目のステューデント会議の告知ポスター。


[Idea of poster] -----------鯉は日本を代表する重要な意味のある魚だ。それは哲学的な魚であり、人生を意味したり、美を表している。 たくさんの鯉から私たちはMy Best1 Carp (イラストレーションポスター)を選んだ。それは見事な鯉であった。

[Comment] ------多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーション・スタディーズでは、2006年に続き 「イラストレーション・ポスター展 My Best 1 Illustration Poster」を開催した。グラフィックデザイン学科の表現デザインの授業で制作した ポスター100点あまりの展示とシンポジウムを行なった。シンポジウムは、多摩美術大学のイラストレーションクラスの大学院生および 学部生・学部卒業者の若きイラストレーターの公開討論会イラストレーションスタディーズ・スチューデント会議2007として、大学院生らとゲストによる 「東方のイラストレーションポスター 中国・韓国・日本」のMy Best 1 Illustration Posterというテーマでパネルディスカッションを行なった。 これらによって、イラストレーション表現の可能性を探り、創作活動の継続の難しさやイラストレーション世界の未来について議論し、 イラストレーションの新たな魅力を発見するシンポジウムになった。

"My Best 1 Illustration Poster Student Conference 2007"
 
シンポジウム・多摩美術大学美術館 シンポジウム・多摩美術大学美術館
シンポジウム・多摩美術大学美術館 イラストレーション・スタディーズ・パーティ

[Update]-------- 080522 / okawara /
[Sozai]2007okawarafolder_070712folder /




Event
[Title]----------"My Best 1"Illustration Poster / Student Conference 2007
[Date]-----------2007.07.20 - 07.21
[Place]----------Exihibition : Tama Art University / Student Conference , Lecture : Tama Art University Museum
[Idea] -------The carp is a fish that is leading to much in the Japanese. It is a philosophical fish.It means the life and shows beauty. We chose My Best1Carp (illustration poster) from a lot of carps. It was a splendid carp.
[Client] ---------Illustration Studies・Tama Art University
[Category]-------Education

イベント
[Title]----------"My Best 1"Illustration Poster/スチューデント会議 2007
[Date]-----------2007.07.20 - 07.21
[Place]----------展覧会:多摩美術大学/シンポジウム、講演会:多摩美術大学美術館(京王相模原線・小田急多摩線・多摩モノレールで 「多摩センター」駅下車、中央口より徒歩5分)
[Idea] -------鯉は日本を代表する重要な意味のある魚だ。それは哲学的な魚であり、人生を意味したり、美を表している。 たくさんの鯉から私たちはMy Best1Carp(イラストレーションポスター)を選んだ。それは見事な鯉であった。
[Client] ---------イラストレーションスタディース・多摩美術大学
[Category]-------教育
Poster (B1) / B1ポスター  

 
Leafret(A4) / A4リーフレット    

     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     
             
     

Exihibition

Date : 2007.07.20 , 07.21・09:00 - 16:00
Place : Tama Art University 4F

Student Conference 2007
Date : 2007.07.20・14:00 - 16:00
Place : Tama Art University Museum 1F
Chairman : Takashi Akiyama / Panelist : Yihua Wu (Assiciate professor, Shanghai Institute of Technology),Kim Kyongkyun(International Vice President of Visual Information Design Associat of Korea),Keiichi Makino(Kyoto Seika University),Masahiro Katayama(Tama Art University),Hiroshi Koizumi (Tama Art University),Takashi Sekiguchi (Tama Art University),Shinichi Sekine (Tama Art University),Shino Suefusa(Tokyo Metropolitan University),Tetsuro Minorikawa(Tama Art University)

Illustration Studies・Party  Date : 2007.07.20・16:00-17:00

Lecture
Date : 2007.07.21・14:00 - 15:30
Lecturer : Takashi Akiyama
Place : Tama Art University Museum 1F

展覧会
会場:多摩美術大学八王子校舎 デザイン棟407A・B、408教室 日時:2007年7月20日(金)、21日(土) 9:00-16:10

シンポジウム
会場:多摩美術大学美術館 日時:2007年7月20日(金) 14:00-16:00 司会:御法川哲郎

1. 挨拶:秋山孝
2. リレープレゼンテーション 進行:秋山孝
テーマ : 多摩美術大学美術館で開催されている「東方のイラストレーションポスター展 中国・韓国・日本」を見て、 中国・韓国・日本のポスターからそれぞれ自分のベスト1を選び、その理由を述べよ。
プレゼンテーター : 多摩美術大学 大学院2年生・1年生イラストレーションクラス、4年生・3年生イラストレーションクラス
3. パネルディスカッション 進行:秋山孝
テーマ : 「東方のイラストレーションポスター展 中国・韓国・日本」について
パネリスト : 呉藝華(上海応用美術学院副教授)、キム・キョンギュン(VIDAK国際副会長)、牧野圭一(京都精華大学教授)、 片山雅博(多摩美術大学教授)、小泉弘(多摩美術大学非常勤講師)、関口尚(多摩美術大学非常勤講師)、関根慎一 (多摩美術大学非常勤講師)、末房志野(首都大学東京助教)、御法川哲郎(多摩美術大学助手)、他

Illustration Studies・Party 日時:2007年7月20日(金) 16:00-17:00
「弦楽四重奏」(東京五美大管弦楽団) 演奏者:バイオリン/石井基・津金多朗・安田彩子・飯田文香・百々敬子・萩原絢子・ 河端亜弥、ビオラ/長澤真美・田村遥・武田亜由美、チェロ/高橋謙介・井上礼子 「Jazz」(多摩美術大学Jazz研究会) 演奏者:トロンボーン/山入端祥太、ドラム/岡島良樹、ベース/篠崎翠、ギター/松丸翔、 キーボード/小川遥、トランペット/高橋一・阿部洋太、

講演会「東方のイラストレーションポスターの魅力」
日時 :2007.07.21・14:00 - 15:30
講師:秋山孝(多摩美術大学教授)、ほか
会場:多摩美術大学美術館1F多目的室/参加自由


Map(Tama Art University Museum)/多摩美術大学美術館:京王相模原線・小田急多摩線・多摩モノレールで「多摩センター」駅下車、中央口より徒歩5分

(update071219nakazato)


Poster Design
My Skip vol.87 2008.05
Poster number/2007 - 14
[Title]---------- "Masters of Illustration Posters -Poland 2"
       The Takeo Poster Collection / Best Selection 06
[Date]----------- 2007.11.02 -12.16
[Place]---------- Tama Art University Museum
[Client] --------- Tama Art University Museum
[Technique]------ Offset ,Size: 1030×728mm(B1)
[Category]------- Culture
[Theme]---------


[Idea of poster] ----------- The poster towers in Warsaw make a beautiful sight of the town.

ポスターデザイン
My Skip vol.87 2008.05
ポスター番号/2007 -14
[Title]----------「ポーランド・イラストレーションポスターの巨匠・2」
[Date]----------- 2007.11.02 -12.16
[Place]---------- 多摩美術大学美術館
[Client] --------- 多摩美術大学美術館
[Technique]------ オフセット、1030×728mm(B1) 用紙:Mr.B 135kg
[Category]------- 文化
[Theme]--------- 「竹尾ポスターコレクション・Best Selection」シリーズとして、ポーランド・イラストレーションポスターの巨匠、 フランチシェク・スタロヴェイスキ、ヴァルデマル・シュヴェジ、レフ・マエフスキ、スタシス、ロマン・カラルスを取り上げ紹介する展覧会の告知。


[Idea of poster] -----------ワルシャワのポスター塔は、街の美観を作っている。

[Comment] ------今回で第6回目となる「竹尾ポスターコレクション・Best Selection」では、現役で活躍しているポーランド・イラストレーションポスターの巨匠の作品を展示した。 スタロヴェイスキは洒脱で人体をモチーフとしたドローイングを見ることができ、シュヴェジはスピード感と写実性のある描写とドロッピング描法を駆使し、世界のポスター界で名を馳せた。 しかも79年〜97年「ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ」の委員長を務めた。その後、運営委員長として引き継ぎいだのがマエフスキである。マエフスキはワルシャワ美術アカデミーの 教授としてポスター教育を継承し、まるでトマシェフスキを彷彿とさせるイラストレーション表現で活躍している。リトアニアからやってきたスタシスは、人形劇・仮面をはじめ、 演劇をモチーフとし悲しみのあるイラストレーションを描いている。54年生まれのカラルスは、地元カトヴィツェで、色彩豊かなイラストレーションポスターを作り続けている。

"Masters of Illustration Posters -Poland 2"
 
会場・多摩美術大学美術館 会場・多摩美術大学美術館

[Update]-------- 080418 / okawara /
[Sozai]2007okawarafolder_071025folder /


Poster Design
My Skip vol.86 2008.04
Poster number/2007 - 06
[Title]---------- "Illustration Studies (Art)"
[Date]----------- 2007.06.27 - 07.09
[Place]----------The National Art Center, Tokyo
[Client] --------- Tokyo Illustrators Society
[Technique]------ Serigraphy ,Size: 1030×728mm(B1)
[Category]------- Culture
[Theme]--------- "Made by human"


[Idea of poster] ----------- The human race discovered illustration.

ポスターデザイン
My Skip vol.86 2008.04
ポスター番号/2007 -06
[Title]----------「イラストレーション・スタディース(Art)」
[Date]----------- 2007.06.27 - 07.09
[Place]---------- 国立新美術館
[Client] --------- 東京イラストレーターズ・ソサエティ
[Technique]------ セリグラフィー(シルクスクリーン)、Size: 1030×728mm(B1)
[Category]------- 文化
[Theme]--------- 「人間がこれを作った」


[Idea of poster] -----------人類はイラストレーションを編み出した

[Comment] ------東京の国立新美術館で、東京イラストレーターズ・ソサエティ主催による「Tokyo Illustration 2007」展が開催された。 今回のポスターは展覧会出品用に制作したものだ。
人類は、絵から文字へ、文字から絵へと響き合いながらビジュアル・コミュニケーションをしてきた。 イラストレーションも様々なメディアの中で、イラストレーション・アートとして魅力ある表現を展開している。 それは 人間の思いや考えを伝えるために、文字と絵で、計り知れない量の記録を刻んできた。これらのものは時空を超え、 真実感のあるビジュアルメッセージとして、現代の我々に訴えかけてくる。そういう意味でイラストレーションがいかに 重要な役割を果たしてきたかがわかるだろう。もし、人類にイラストレーションというアートが無かったら、なんと寂しく 空しいコミュニケーションであったに違いない。今回の展覧会のテーマどおり、イラストレーションは「人間がこれをつくった」 重要な技術であり、文化であることがわかるだろう。

"Illustration Studies (Art)"
 
会場・国立新美術館 会場・国立新美術館
受賞・入選した教え子たち 秋山孝・秋山花(娘、金賞受賞)

[Update] --------- 080318 / okawara
[Sozai]2007okawarafolder_070522folder /



Poster Design
My Skip vol.85 2008.03
Poster number/2007 - 11
[Title]---------- "Takashi Akiyama in Ginza - Humor Illustration Poster"
[Date]----------- 2007.11.11 -- 11.23
[Place]---------- Art Box Gallery (Tokyo,Ginza)
[Client] --------- Art Box International
[Technique]------ Offset ,Size: 1030×728mm(B1)
[Category]------- Culture
[Theme]--------- "Takashi Akiyama in Ginza / Humor Illustration Poster"


[Idea of poster] ----------- I can pass the wall.

ポスターデザイン
My Skip vol.85 2008.03
ポスター番号/2007 - 11
[Title]----------「秋山孝展 ユーモア・イラストレーション・ポスター」
[Date]----------- 2007.11.11 -- 11.23
[Place]---------- Art Box ギャラリー (東京・銀座)
[Client] --------- Art Box インターナショナル
[Technique]------ オフセット、Size: 1030×728mm(B1),364×515mm(B3)
[Category]------- 文化
[Theme]--------- 「秋山孝展 ユーモア・イラストレーション・ポスター」


[Idea of poster] -----------銀座のビルの壁から突然人が現れ出る。街。

[Comment] ------2007年は5月に行われた中国・深センにある関山月美術館での個展に始まり、6月に多摩美術大学美術館で東方のイラストレーションポスター展を 企画・開催し、9月には高崎・山徳記念館での個展と、福島・元麻布ギャラリーでの個展、そして2007年の最後に銀座・アートボックスギャラリーで個展を開催した。 すべてイラストレーションポスターをテーマとした展覧会だ。
イラストレーションの持っている力は計り知れない。難しい文章や理解しづらい内容をいとも簡単に伝えることができる。 そのような能力をもっているコニュニケーションの手段は他にはない。それが動けばアニメーションになるし、サイン・ロゴ・シンボルなどにも活用できる。 イラストレーションをもとにして、立体にすれば彫刻となる。銀座での個展も、イラストレーションを使ったポスターでメッセージを伝えている。 ユーモアの味付けも十分そこに含まれている。

"Takashi Akiyama in Ginza - Humor Illustration Poster"
 
会場風景 挨拶
オープニングパーティ 会場にて

[Update] --------- 080221 / okawara

Poster Design
My Skip vol.84 2008.02
Poster number/2007 - 15
[Title]---------- "Illustrator's Autumn" The Society of Illustrators(New York) / Japanese Members Group Show
[Date]----------- 2007.10.29 -11.09
[Place]---------- Mitsumura Art Plaza
[Client] --------- The Society of Illustrators(New York)
[Technique]------ Offset ,Size: 1030×728mm(B1) ,364×515mm(B3)
[Category]------- Culture
[Theme]--------- Each member expresses "Illustrator's Autumn".


[Idea of poster] ----------- I enjoy literature in autumn.

ポスターデザイン
My Skip vol.84 2008.02
ポスター番号/2007 - 15
[Title]----------「イラストレーター/それぞれの秋」ソサエティー・オブ・イラストレーターズ(New York)日本人会員展
[Date]----------- 2007.10.29 -11.09
[Place]---------- ミツムラ・アート・プラザ
[Client] --------- ソサエティー・オブ・イラストレーターズ(New York)
[Technique]------ オフセット、Size: 1030×728mm(B1),364×515mm(B3)
[Category]------- 文化
[Theme]--------- 各々のメンバーが「それぞれの秋」を表現する。


[Idea of poster] -----------秋になると私は、文学を楽しむ。

[Comment] ------2007年10月29日から11月9日、東京・大崎のミツムラ・アート・プラザで、ソサエティー・オブ・イラストレーターズ(New York)の日本人会員による、 「イラストレーター/それぞれの秋」展が開催された。ソサエティー・オブ・イラストレーターズ日本人メンバーたちは、 毎年グループ展をミツムラ・アート・プラザで開催している。今回のテーマは「イラストレーター/それぞれの秋」だ。 イラストレーターたちは自分のイメージを広げ、秋を表している。例えば芸術の秋であったり、スポーツの秋、 紅葉の秋など幅広いビジュアルコミュニケーション表現をする。 そこには言葉には表現出来ないイラストレーターの感性が表れ出る。 それを楽しみに展覧会が開催されている。 僕の秋は、眼鏡を付けた子犬がソサエティー・オブ・イラストレーターズの本を森の切り株で ゆっくりと読む。そこでは静かな秋の空気が漂う。

Poster(B1)
 
Poster(B3)
DM

     


[Update] --------- 080208 / nakazato


Poster Design
My Skip vol.83 2008.01
Poster number/2007 - 15
[Theme]---------Poster design for "Poster gallery"
[Title]---------- "SAVE THE EARTH"
[Date]----------- 2007
[Client] --------- Toyama city
[Technique]------Inkjet / Size:1600mm×1200mm(French size)・Re-print : Offset / Size:1030mm×728mm
[Category]------- Ecology

[Idea] -----------Humour illustration to enter mind quietly.

ポスターデザイン
My Skip vol.83 2008.01
ポスター番号/2007 - 15
[Theme]---------新設ポスター塔「ポスターギャラリー」に展示するための竣工記念ポスターデザイン
[Title]----------「SAVE THE EARTH」
[Date]----------- 2007
[Client] --------- ポスターの街とやま
[Technique]------インクジェット印刷 / Size:1600mm×1200mm(フランスサイズ)・再印刷:オフセット印刷 / Size:1030mm×728mm / 用紙 : Mr.B135kg
[Category]------- エコロジー

[Idea] -----------心の中にそっと入り込むための ユーモア・イラストレーション

[Comment] ------「ポスターの街とやま」は、ポスター文化を大切にし、ポスタービエンナーレを22年間続けている世界に誇れる豊かな街だ。 ポスターは人類がこれから考えたり、実行しなければならない重要な問題を人々に伝える機能を持っている。 今回、富山市によって富山城址大通り沿いに新しいポスター塔が設置され、それを飾るポスターデザインの依頼を受けた。 新しいポスター塔のメッセージイラストレーションポスターは、 21世紀に解決しなければならない重要な問題「エコロジー」を取り上げた。 「SAVE THE EARTH」誰でもがわかり、心の中にそっと入り込むために、 ユーモアのあるイラストレーションでメッセージを送った。 つまり、「限りある地球」を大切にするイメージだ。野生保護動物であるラッコが「地球」を優しく抱いているイメージで、ポスターをデザインした。
秋山孝(多摩美術大学教授・イラストレーター)


除幕式 / Unveiling ceremony : 2007.12.03
場所 : 富山城址大通り沿い / Place : Toyama(Japan)

     

(update071221nakazato)

●My Skip vol.83 2007年12月号
●ポスター番号/2007 - 12
●作品タイトル/「富嶽三十六景・凱風秋山」ポスター・2007
●クライアント/(社)日本グラフィックデザイナー協会/JAGDA
●期間/2007.10.29 -- 11.30
●場所/特種製紙Pamアトリウム(静岡)
● テーマ/富士山をテーマにポスターをデザインする
●アイデア/「稲穂、太陽、亀の甲羅、火」の甲骨文字「秋」 が絵として浮かび上がっている
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

会場風景 展覧会の様子
会場にて 会場風景
 

 

2007年10月29日から11月30日、静岡県の特種製紙Pamアトリウムで、富士山をテーマにしたJAGDA会員の36名(JAGDA関東甲信越地域+静岡地区+東京地域会員の有志)による、「グラフィックデザイナーの富嶽三十六景」ポスター展が開催された。今回のポスターは、その展覧会出品用に制作したものである。
ポスターには、新・富嶽三十六景として「凱風秋山」を描いた。神仏の宿る山の信仰は森羅万象(宇宙に存在するすべてのもの)を対象とし、美と愛を含み育まれてきた。 そこには畏敬の念と啓示を受ける存在がある。「凱風秋山」は秋の恵みを占う姿が、富士から湧き出てくる一瞬をとらえた。「稲穂、太陽、亀の甲羅、火」の甲骨文字「秋」が絵として浮かび上がっている。美しく晴れ晴れとした風の中に秋の山「富士」がゆったりと横たわっている姿をデザインした。


(update 071116 okawara)


●My Skip vol.82 2007年11月号
●ポスター番号/2007 - 10
●作品タイトル/「メッセージイラストレーションポスター」ポスター・2007
●クライアント/多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーション・スタディーズ
●期間/2007.9.25-- 10.5
●場所/多摩美術大学
●テーマ/イラストレーションの持っているメッセージを自覚し、それを学びポスターでビジュアルコミュニケーションする。
●アイデア/メッセージイラストレーションは、言葉ではないメッセージ爆弾だ。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

会場風景 会場風景
展示の様子 会場にて
 

 

メッセージ・イラストレーション・ポスター展は2000年にスタートし、今回で6回目を迎えた。展示場所は銀座が3回、富山が1回、多摩美術大学が2回目となる。 2001年のメッセージ・イラストレーション・ポスター展開催の際、以下のようにコメントした。「受け手の立場や状況を理解したうえで受け手の心をつかまなければならない。そこで初めて情報の内容が理解される。そこに必要なものがグラフィックデザインである。 デザインされやっと人前に出るということを知らなければならない。伝わりさえすればなんでも良いでは、あまりにも乱暴だ。そうではなくやさしく美しくデザインされ、 受け手が見たい、読みたい、知りたいという気持ちになるように促さなければならない。その送り手、受け手の関係がみごとで美しいものでありたい。」と現在も変わりない考え方でこの展覧会を継続している。

(update 071018 okawara)
●My Skip vol.81 2007年10月号
●ポスター番号/2007 - 09
●作品タイトル/「秋山孝のイラストレーションポスター in 福島」ポスター・2007
●クライアント/元麻布ギャラリー福島
●期間/2007.09.01 -- 10.31
●場所/元麻布ギャラリー福島
●テーマ/元麻布ギャラリー福島のオープン記念展
●アイデア/土湯系と呼ばれる福島のこけしが突然歩き出した。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

会場風景 会場風景
会場にて 会場にて
 

 

JR福島駅近くに、ホテル東横インの新ビルが誕生した。その1階にギャラリー・元麻布ギャラリー福島での展示で、2007年09月01日 から2ヶ月間の「秋山孝のイラストレーションポスター in 福島」というタイトルのギャラリーオープンの展覧会である。内容は、秋山孝のイラストレーション表現による、近作約50点のポスター作品を展示した。今回の告知ポスターは、福島の名品こけしをモチーフとしてデザインをした。福島といえば、桃とこけしが名産として有名だ。色は、こけしで見られる色を使い配色した。
もともと、こけしとは、東北の温泉地で文化文政の江戸末期あたりから湯治客に土産物として売られたものだ。はじめは、ろくろ引きの木製の人形で、シンプルな形態をしていた。
描かれているこけしは、伝統こけしは産地によって特徴に違いがあり、土湯系と呼ばれ、土湯温泉、飯坂温泉、岳温泉の福島の系統だ。

(update 070918 okawara)
●My Skip vol.80 2007年9月号
●ポスター番号/2007 - 05
●作品タイトル/「第1回中国イラストレーション芸術展 深セン」ポスター・2007
●クライアント/関山月美術館(中国・深セン市)
●期間/2007.05.15 -- 05-21
●場所/関山月美術館
●テーマ/中国で初めて開催される「イラストレーション芸術展」の告知ポスター。
●アイデア/深センのシンボル、月夜にトウ小平の白猫と黒猫、それに鼠。手にはペンと筆。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

関山月美術館 会場風景
館長との記念写真 講演の様子
   

 

中国・経済特区深セン市の文化政策として、「第1回中国イラストレーション芸術展 深セン」が2007年5月に関山月美術館で開催された。そのための告知ポスターである。香港に近い深セン市は、30年ほど前に漁業を中心とした、人口わずか3万人の街に過ぎなかったが、1979年に経済特区に指定されて以来、振興商工業都市として目覚ましい発展を遂げた。現在は人口約1500万人の大都市と言われている。深セン市では、イラストレーション協会を作る計画が現在進行している。その第一弾として中国初のイラストレーション芸術の展覧会だ。また、アメリカや香港のイラストレーション協会の協力を得ている。
ポスターのデザインは、深セン市のシンボルの月と、トウ小平の「白猫黒猫論」をイラストレーション化したもので、白猫、黒猫の手には、ペンと筆をあしらい足下にかわいい鼠がいる。これもトウ小平へのオマージュである。


(update 070821 okawara)

●My Skip vol.79 2007年8月号
●ポスター番号/2007 - 04
●作品タイトル/「秋山孝イラストレーションポスター展 in 深セン」ポスター・2007
●クライアント/関山月美術館(中国・深セン市)
●期間/2007.05.15 -- 05-21
●場所/関山月美術館
●テーマ/秋山孝のイラストレーションをテーマとしたポスターを一望する展覧会。
●アイデア/深センを作ったトウ小平「白猫黒猫論」の白猫と黒猫が鼠のイラストレーションをポスターデザインしている。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

関山月美術館 会場風景
会場にて 展覧会作品集
   

 

中国・深セン市中央部、蓮花山公園にある関山月美術館で「秋山孝イラストレーションポスター展 in 深セン」というタイトルの個展が2007年5月に開催された。秋山孝のイラストレーションポスター展で、約100点展示され、エコロジー、社会、文化、教育をテーマとしたポスターを一望するものである。関山月美術館は中国を代表する国画家、関山月の名をとった瀟洒な美術館だ。経済特区深セン市は、本土南部の広東省広州市と香港の間にある中国経済の最先端を走るトウ小平の政策で作られた都市である。
デザインは、トウ小平の言葉「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」という「白猫黒猫論」をイラストレーション化したもので、白猫と黒猫が鼠のイラストレーションをポスターデザインしている姿を表現した。秋山孝の深センでの個展のポスターはトウ小平へのオマージュでもある。


(update 070720 okawara)


●My Skip vol.78 2007年7月号
●ポスター番号/2007 - 07
●作品タイトル/「東方のイラストレーションポスター 中国・韓国・日本」ポスター・2007
●クライアント/多摩美術大学
●期間/2007年7月1日〜9月2日
●場所/多摩美術大学美術館
●テーマ/イラストレーションポスターから歴史の時空を超えた東方の世界を見ることが出来る、世界初の中国・韓国・日本のイラストレーションポスターの大展覧会。それは西洋にはない東洋の新たなポスター芸術文化を評価し一望するものである。中国・韓国・日本、独自のスピリチュアルなイラストレーションポスター表現の発見。
●アイデア/東方を代表する鯉が泳いでいる姿。背中にはそれぞれの日本・中国・韓国の地図。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

  リーフレット裏面

 

イラストレーション表現は、写真のようなドキュメンタリーな強さは持っていないが、主観的表現を駆使した個人の心の底にある感覚が現れ出る。また、ポスターのテーマと見事に響き合い、心に刻む力を感じる。このイラストレーションを国際言語と呼ぶ人たちもいるが、イラストレーション表現は,重要な視覚表現の一つである。イラストレーターは、ビジュアルランゲージ(視覚言語)を操り,言葉ではなかなか伝えづらいメッセージをコミュニケートする。そのすぐれた力は誰もが一致して認識するところで,そこに登場するイラストレーションは,豊かな表現とオリジナリティを持ち魅力的なものになっている。
そして本展は、第1部・中国、第2部・韓国、 第3部・日本のイラストレーション表現で作られたポスターに焦点をあてている。


(update 070712 okawara)

●My Skip vol.77 2007年6月号
●ポスター番号/2002 - 04
●作品タイトル/「小さな美の感情展」ポスター・2002
●クライアント/主催:多摩美術大学、八王子ターミナルビル(株)
●期間/2002年7月20日〜10月20日
●場所/八王子駅ビルNOW 9F,10Fレストラン街
●テーマ/多摩美術大学教員によるチャリティー小品展
●アイデア/小さい鼓動が連続的に打たれる。小さな芸術的心の動き。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm

 
 
   

 

「小さな美の感情展」は、八王子ターミナルビルの八王子駅ビルNOWレストラン街で、展示即売をするチャリティー展である。これは2002年から毎年開催され、5年が過ぎた。最近は教員だけではなく、学生も参加する展覧会となった。地域に根ざしたもので、どこの家でも美術作品を飾り、楽しむために開催され続けている。それぞれの作品は、八王子市福祉事業へのチャリティーを目的としたオークションにかけられ、販売される。また、開催に合わせ美術講座を実施し、地域の人々に美術の楽しさを体験してもらう。
案外、小品を制作するのは簡単なようだが難しく、日常の美の発見や感動が重要だ。それを逃さずつかまえて作り上げる小品は、まるで心臓の鼓動のようだ。だからこそ人々の心を打ち、芸術的な喜びを分かち合えるのである。イラストレーションは、小さなキャンバスの前に小さな鼓動が規則的に打ち続けている様子をデザインしている。しかし、そのひとつひとつは微妙に異なり、気持ちの動きを表している。


(update 0707127 okawara)


●My Skip vol.76 2007年5月号
●ポスター番号/2007 - 03
●作品タイトル/「第24回全国都市緑化船橋フェア・おとぎの国の花フェスタinふなばし」・2007
●クライアント/提唱:国土交通省、主催:船橋市・財団法人都市緑化基金、共催:財団法人船橋市公園協会、特別後援:千葉県
●期間/2007年10月2日〜11月4日
●場所/ふなばしアンデルセン公園
●テーマ/「子どもたちの幸福な未来」〜アンデルセンから、世界の子どもたちへの贈りもの〜
●アイデア/葉っぱが木になり人格をもつ、おとぎの国の花フェスタ。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm



   
   
2007-02 Flower Festival in Funabashi  

 

全国都市緑化フェアは、都市緑化意識の高揚や都市緑化に関する知識の普及等を図ることにより、国、地方公共団体及び住民等の協力による都市緑化を全国的に推進し、緑豊かな潤いのある都市づくりに寄与することを目的としているイベントだ。 ふなばしフェアは、開催年が市制施行70周年にあたり、将来の都市づくりを象徴する記念事業として、市民や企業、各種団体などの理解と協力を得て、船橋やアンデルセン公園に相応しい都市緑化に関する様々な行事を実施する。さらに、人口滅、少子化社会を迎える中で、未来のまちづくりを担う子どもたちの視点に立っている。いきいきとした緑のまちづくりの取り組みを全国に発信する。 ポスターのデザインは、豊かな大地が主役であり、そこに豊かな植物を擬人化した葉っぱたちが重なり合い、響き合っている美しさを歌っている。豊かな大地は、ぼくたちの心を豊かにしてくれる。そんな理想をデザインした。


(update 070417 okawara)


●My Skip vol.75 2007年4月号
●ポスター番号/2007 - 02
●タイトル/「イラストレーターが思い描くさまざまな WORLD」展・2007
●クライアント/ソサエティ・オブ・イラストレーターズ 
●期間/2007年1月29日〜2月9日
●場所/ミツムラ・アート・プラザ(光村印刷株式会社)
●テーマ/各々のメンバーが「The WORLD」を表現する。
●アイデア/ニューヨークにあるソサエティー・オブ・イラストレーターズは国際的な協会だ。
●技法・サイズ/オフセット印刷・1030x728mm
「 会場の様子 」 「 オープニングパーティにて 」
   
2006 - 08,Masters of Illustration Posters -Poland 1  

イラストレーションの協会として一番大きいのは、ニューヨークにあるイラストレーターズ・ソサエティだ。アメリカは移民の国で建国わずか231年しか経っていない。ヨーロッパや東アジアと比べ、長い歴史と豊かな文化はほとんどないに等しい。だからこそ近代の文化や歴史を大切にしようとしているところがアメリカらしいのだ。その一つがイラストレーションの歴史と文化である。アメリカの美術はイラストレーションから始まったと言われている。それは印刷メディアの雑誌、本、新聞、ポスターなどから美術の情報が流入してきたからである。つまり印刷メディアに登場する絵=イラストレーションからアートの美に憧れたり、発見をしたのである。そのような時代に1901年10人のメンバーで「ソサエティー・オブ・イラストレーターズ」が誕生した。その日本会員が「The WORLD」をテーマにした展覧会を開催した。デザインは、地球と地球を繋げる「SI」の文字をイラストレーション化した。

(update 070313 okawara)
●My Skip vol.74 2007年3月号
●ポスター番号/2007-01

●タイトル/ 「ポーランド・イラストレーションポスターの巨匠・1」展・2007
●クライアント/多摩美術大学美術館
●期間/2007年1月6日〜4月15日
●場所/多摩美術大学美術館
●テーマ/ 「竹尾ポスターコレクション・Best Selection」シリーズとして、ポーランド 、ポーランド・イラストレーションポスターの巨匠「ヘンリク・トマシェフスキ 、ヤン・レニッツア、ロマン・シスレヴィッチ 、フランチシェク・スタロヴェイスキ」のポスターを11点コレクションしている。その11点を展示する展覧会のお知らせ。
●アイデア/ポーランドポスターの巨匠の目と王冠。ポスターはビジュアルコミュニケーションである。その目は巨匠たちの心だ。
●技法・サイズ/セリグラフィー(シルクスクリーン)・1030x728m


「会場入口」 「会場風景」
「会場風景」 「会場風景」
2006 - 08,Masters of Illustration Posters -Poland 1  

「竹尾ポスターコレクション・Best Selection」シリーズの第5回目は、ヘンリク・トマシェフスキ、ヤン・レニッツア、ロマン・シスレヴィッチ、フランチシェク・スタロヴェイスキを取り上げ計11点の展示である。ポーランド・イラストレーションポスターの巨匠たちは、ワルシャワ国際ポスタービエンナーレのスター的存在で立役者でもある。特にヘンリク・トマシェフスキは、ビエンナーレ設立当初からかかわり設立委員でもあり「ゴッドファーザー」と呼ばれカリスマであった。ヤン・レニッツアは、太い線描、大胆な色彩でステンドグラスを思わせるイラストレーションで人々を魅了した。ロマン・シスレヴィッチは、強烈な社会批判をコラージュの技法を駆使して表現した。フランチシェク・スタロヴェイスキは、フランドルの伝統的絵画技法を思い起こさせグロテスクな素描表現であり、ポーランドポスターと呼ばれる特徴的なものである。

(update 070214 nakazato)
●My Skip vol.73 2007年2月号
●ポスター番号/2005-15

●タイトル/「Finn Nygaard・Denmark」・2005
●クライアント/フィン・ニュゴー
●展覧会/「Finn Nygaard With Friends」2005年12月9日〜2006年2月5日
●場所/The Danish Museum of Art & Design(デンマーク)
●テーマ/「Finn Nygaard With Friends」展のためのポスター
●アイデア/身体の大きいフィン・ニュゴーはデンマーク人、身体の小さいぼくは日本人。この国際的友情を伝えるためにデザインした。しかし、ぼくと彼はライバルだ。一度は勝ってみたい。日本の国技、相撲の力士は神である。フィン・ニュゴーはぼくにとっての神だ。
●技法・サイズ/インクジェットプリンター・1030x728mm
The Danish Museum of Art & Design(デンマーク) 展覧会カタログ
 
展覧会カタログ  
2005-15_FinnHomage  
デンマーク美術館で開催された「フィン・ニュゴー・ウィズ・フレンズ」展は、グラフィックデザインの展覧会である。フィン・ニュゴーは、知的なデンマークで活躍する国際グラフィック・デザイナーだ。デンマークは、童話作家で有名なアンデルセンの生まれた北欧の王国で、ユトランド半島などの島々からなる。平和・国内福祉を国の方針として定めている。有数の社会保障制度と、教育水準の高さを誇っている国である。 展覧会は彼の作品と、彼の世界の中の友人の作品を展示し、アメリカでは、シーモア・クワスト、イギリスでは、アラン・フレッチャー、フランスでは、ミッシェル・ブーベ、フィンランドでは、カリ・ピッポ、スイスは、メルク・インボーデン、韓国は、アンサン・スー、ポーランドは、ヴァルデマル・シュヴェイジーなど、世界でそうそうたるグラフィックデザイナーが参加・出品している。日本では、福田繁雄、佐藤晃一、それにぼくも参加している。

(update 070124 nakazato)

●My Skip vol.72 2007年1月号
●ポスター番号/2005-08GropeInTheDark3
)・2005-09(GropeInTheDark2)・2005-10(GropeInTheDark1)
●タイトル/「暗中模索」・2005
●クライアント/台湾東方技術学院・台湾文化プレミアムデザイン教学資源センター・台湾ポスターデザイン協会
●展覧会/国際漢字ポスター展(台北・台湾) 10月24日(月)〜11月4日(金) ●場所/台湾・東方技術学院アート&工芸ギャラリー
●テーマ/「漢字と成語」をテーマとしたポスター展覧会の作品制作。
●アイデア/漢字文化における成語において、隋唐佳話に登場する「暗中模索」の成語を選んだ。芸術活動は「暗中模索」の日々である。
●技法・サイズ/セリグラフィー・1030x728mm
2005-10_GropeInTheDark1 2005-09_GropeInTheDark2 2005-08_GropeInTheDark3

 
展覧会カタログ   展覧会カタログ
台湾で開催された、国際漢字ポスター展に「暗中模索」の3点シリーズを出品した。書かれた言葉はコミュニケーションのメディアのひとつだ。それらは多くの歴史・文学の長い時間を保護する。また、その国の文化のシンボルにもなる。しかも書かれた文字は、人々と人々の間に立ち長い年月、繋がりを保っている。台湾における中国の新しいデザインを目指して、開催された展覧会である。台湾をはじめ、フィンランド、ドイツ、香港、日本、イラン、中国、マカオ、韓国、アメリカが出品した。 創作はいつも「暗中模索」である。つまりいつも新しい出来事でその中から答えを出さなければならない。しかし、手探りの状態から物事を発見したりする勇気を表現したく、黒い背景に白い線だけでイラストレーションを描いた。そこに手描きの青色文字で「暗中模索」と背景の黒色の中に沈み、手探りのイメージを誇張した。

(update 070124 nakazato)

●My Skip vol.71 2006年12月号
●ポスター番号/2006 - 07
●タイトル/「メッセージ イラストレーション ポスター」展・2006
●クライアント/多摩美術大学 イラストレーションスタディーズ
●テーマ/大学院生、4年生、3年生のイラストレーションクラスで制作したポスター作品を展示し、メッセージ・イラストレーション表現の可能性を探る。
イラストレーションの本来の意味と独自性を理解するためのもの。
●アイデア/ポスターは「沈黙の声」である。そこから「沈黙の声」が聞こえてくる。
●技法・サイズ/セリグラフィー・1030x728mm
会場入口 会場風景
会場風景 会場風景
   
黄色いバックに赤い線で口と歯を描き、口の中にはメッセージという文字を描いたシンプルなデザインのポスタ−は、いったい何を語っているのだろうか。ポスターはメッセージを含んでいるビジュアル・コミュニケーション表現だ。大きな声で叫んではいない。ポスターは、音も出ないし声も出ない静かにそこに佇んでいる「沈黙の声」である。だからこそ熟考した含みのある「沈黙の声」が響き渡っているのである。聞こえない人には全く聞こえない。目で聞こえる人だけが理解できる。だから視覚芸術と呼ばれる所以なのである。
イラストレーション・スタディーズでは、2006年9月25日から10月13日まで、多摩美術大学 八王子校舎デザイン棟ギャラリーにて「メッセージ・イラストレーション・ポスター展」を開催した。大学院生、4年生、3年生のイラストレーションクラスで制作したポスター作品を展示し、メッセージ・イラストレーション表現の可能性を探ろうとするものだ。

(update 071016 ka)
●My Skip vol.70 2006年11月号
●ポスター番号/2006 - 06
●タイトル/「イラストレーションポスターの巨匠」展・2006
●クライアント/多摩美術大学美術館 
●テーマ/常設のThe Takeo Poster Collectionでは、イラストレーションポスターの巨匠「レイモン・サヴィニャック、 ヘンリク・トマシェフスキ、ソール・スタインバーグ、アンドレ・フランソワ」のポスターを10点コレクションしている。その10点を展示する展覧会のお知らせ。
●アイデア/このイラストレーションポスターの巨匠4人は、長生き(84歳〜95歳)をし、晩年全員がメガネをかけていた。 そのメガネの奥から現れ出るユーモアは計り知れない。
●技法・サイズ/セリグラフィー・1030x728mm
会場風景 会場にて
秋山孝講義風景 秋山孝講義風景
   
パリ生まれのフランスで活躍したサヴィニャック(1907 - 2002)、ワルシャワ生まれのポーラ ンドで活躍したトマシェフスキ(1914 - 2005)、ルムニクサラート(ルーマニア)生まれでニ ューヨークで活躍したスタインバーグ(1914 - 1999)、ティミショアラ(ルーマニア)生まれ で、フランスで活躍したフランソワ(1915 -2005)と、20世紀を代表するイラストレーション ポスターの巨匠4人をベストセレクション・シリーズの4回目とした。
20世紀を代表する豊か なイラストレーション表現は、ユーモアに満ち溢れている。見ることは考えることである。視 覚情報から何を読み取らせるか。言葉を超えることで閉ざされ固まった心の扉を解き放す。ま さにこれらは独自な感性と表現であった。


(update 061019 ka)

●My Skip vol.69 2006年10月号
●ポスター番号/2006 - 05
[Title]「 マイ・ベスト・1 ・イラストレーション・ポスター」
[Date] 2006年7月21日(金)〜22日(土)
[Place] 多摩美術大学 八王子校舎
[Client] 多摩美術大学 イラストレーションスタディーズ
[Theme] 今年で4回目のステューデント会議。テーマが「マイ・ベスト・1・ イラストレーション」
[Idea] ポスターの父ロートレックの「アリステッド・ブリュアン、彼のキャバレーにて(1893)」から。赤いマフラーが目をひくマイ・ベスト・1・ イラストレーション・ポスターだ。鳥のさえずりは、会議のシンボル。手にはMy Best 1。
[Technique]------セリグラフィー(シルクスクリーン)、サイズ:1030x728mm、紙:アラベールナチュラル。●技法・サイズ/セリグラフィー・1030x728mm
リレープレゼンテーション パネルディスカッション
パネルディスカッション 東京五美大管弦楽団
   
多摩美術大学イラストレーション・スタディーズは、イラストレーショ ン・ポスター展「 マイ・ベスト・1 ・イラストレーショ ン・ポスター」を開催した。グラフィックデザイン学科の表現デザイン の授業で制作したポスター約100点である。また、展示に合わせ て大学院生主導のシンポジウムと教師にによる、パネルディスカッショ ンがが行われ、イラストレーションクラスの大学院生および学部生・若 きイラストレーターの上記展覧会タイトルと同じテーマでリレープレゼ ンテーションをした。それは参加者にとって、刺激的で意義のあるイラ ストレーション展とシンポジウムとなった。
メインビジュアルであるポスターは、会場に数多く貼られ、参加者の心 を高揚する力を持っていることを実感した。イラストレーションポス ターについての展覧会とシンポジウムであるため、イラストレーション はポスターの父、ロートレックを引用しポスターデザインの中核にした。


(update 061019 ka)
●My Skip vol.68 2006年09月号
●ポスター番号/2006 - 04
[Title]「中国学生ポスター国際交流展in富山(上海応用技術学院)」
[Date] 2006年7月1日(土)〜7月23日(日)
[Place] 富山駅前CICエントランスホール
[Client]「ポスターの街・とやま」実行委員会
[Theme]「世界ポスタートリエンナーレトヤマ2006」のサポート展としての国際交流展。
[Idea] 国際交流展のために、中国国宝名画「馬乗官公吏」(1296年)に登場する人物が、白いポスターを持って現れる。
会場風景にて 富山県立近代美術館の前にて
会場風景 会場風景
   

中国学生ポスター国際交流展は、富山県立近代美術館主催の「世界ポスタートリエンナーレトヤマ2006」に呼応して開催される「ポスターの街とやま」行事の一環である。上海応用技術学院の学生によるポスター作品は、エコロジー、ピース、ソーシャルの3つをテーマに制作したものだ。そのきっかけは、2003年11月、中国国立上海図書館ギャラリーにて上海応用技術学院と多摩美術大学イラストレーションクラスの作品交流展が開催されたことからだ。
上海応用技術学院は、上海の西南に位置し、上海師範大学などが並ぶ学生街にある。中国教育省によって50年以上の歴史をもっている3つの単科大学を併合し、2000年4月に設立された。今回の展覧会は、ポスターという国際的に縦横無尽に活躍するコミュニケーション・アート・メディアによって実現したものだ。たった1枚の紙片からなるビジュアル表現(ポスター)が、人々の心を繋ぐ掛け橋となることがポスターの魅力だ。(My Skip vol.68 2006年09月号)


(update 060905 ka)


●My Skip vol.67 2006年08月号
[Poster No] -- 2006-04

[Title] ----- 秋山孝ポスターinトヤマ 「ポスターの街・とやま」
     "Takashi Akiyama Illustration Poster in Toyama"

[Client] ----「ポスターの街・とやま」実行委員会
        Organizing committee "Poster City Toyama"
[Date] ------2006.06.30--07.20
[Size] ------1030 x 728 mm
[Technique] -- Offset printing
[Category] ---Culture
[Theme] ----「世界ポスタートリエンナーレトヤマ2006」のサポート展としての、秋山孝の近作イラストレーションポスターの展覧会。
       Active Support Exhibition of International Poster Triennial in Toyama 2006. One Man Show / Takashi Akiyama's Latest Works.
[Idea] ------ 秋山孝の詩情あふれるユーモアとウィットは、案外自虐的である。「ポスターの街とやま」を発展させるには、
        ポスターを掲示するためのポスター塔が必要。
       Takashi Akiyama's illustration has humor and wit. It is maochistic. The poster tower is necessary for the city in Toyama,
       
because it makes beautiful city. 
   
秋山孝・会場にて   オープニングパーティの様子   会場風景
   
2006年6月30日から7月20日、元麻布ギャラリーTOYAMAで「秋山孝ポスターinトヤマ」展が開催された。この展覧会は、富山県立近代美術館主催の「世界ポスタートリエンナーレトヤマ2006」に呼応して開催される「ポスターの街とやま」行事の一環である。
依頼は「ポスターの街・とやま」実行委員会からで、「世界ポスタートリエンナーレトヤマ2006」を支援するために、「秋山孝ポスターinトヤマ」展を企画したものだ。
今回の展示は、近作イラストレーションポスター58点からなる展示で、エコロジー、社会、文化、教育をテーマとしたポスター作品を、線画のイラストレーションを駆使し、ユーモアとウィットによる詩情あふれたものになった。
「世界ポスタートリエンナーレトヤマ」は1985年からスタートし、今年で22年目を迎え、「ポスターの街とやま」は、ポスター文化で、世界に類のない豊かな街づくりを目指している。グラフィックデザイナーで、富山を知らない人は世界中でいないほど有名である。しかし、富山市民たち全員の理解を得るのは難しい。そのため、我々は支援を惜しまない。
「秋山孝ポスターinトヤマ」個展ポスターの発想は、一人一人が、自分のできることを、ひとつひとつ実行し、ポスター文化の愛を惜しまない姿を表現している。やはり、ポスターには貼る場所における美しき場の設定と環境が必要である。(My Skip vol.67 2006年08月号)

(update 060614 ka)


●My Skip vol.66 2006年07月号

Poster :「"Illustration Studies" TamaGRA Animation Festival/Tama Art University」
「イラストレーション学入門・タマグラアニメ博・多摩美術大学」
ポスター
2006年,1030x728 mm , Serigraphy , Education Poster (update 060614 na)

   
「秋山孝」   「会場風景」   「参加者」
   
多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーション・スタディーズでは、2006年5月3日(水)〜5月7日(日)、東京・ザムザ阿佐ヶ谷・ラピュタビルにて「タマグラ大博覧会 2006」のイベントのひとつとして、5月3日に「イラストレーション学入門」を開催した。これは、イラストレーションの基礎から表現までをとり上げたもので、これからイラストレーションを学ぶ人や、現在イラストレータ−として活躍している人へ向けたイラストレーションシンポジウムである。第1部では、イラストレーション表現の基礎であるデッサンについて、多摩美術大学グラフィックデザイン学科の基礎デッサン教育の考え方についてのレクチャーと、そこで学んだ学生によるデッサン作品プレゼンテーションを通 して、基礎としてのデッサンの重要性を導き出そうと試みた。第2部は、同大学のイラストレーションクラスの大学院生および大学院・学部卒業者の若きイラストレーターのリレープレゼンテーションを行ない、イラストレーション表現の可能性を探ろうとするものだ。創作活動の継続の難しさやイラストレーション世界の未来についておおいに議論し、イラストレーションの新たな魅力を発見するシンポジウムで、イラストレーションを愛する人々にとって、刺激的で意義のあるイラストレーションシンポジウムとなった。 このポスターは、7世紀末から8世紀初頭、奈良県にある「高松塚古墳壁画(西壁女子群像)」のひとりを描いたものだ。それは日本最古の美人画で、イラストレーション学を研究するには欠かせない名画をモチーフとしてデザインした。(My Skip vol.66 2006年07月号)


●My Skip vol.65 2006年06月号
「Earthquake in Japan 新潟中越地震支援」ポスター
2006年,1030x728 mm , Serigraphy , Social Poster (update 060516 na)
 
東京工芸大学 中野校舎ギャラリーにおける合同展示、講評会にて(2005.09.21、22)   ギャラリーたまびば(スーパーアルプス多摩境店内)における展示の様子(2005.10.23―2006.01.27)
   
2004年10月23日17時56分ごろ、新潟県中越地方を震源とする震度6強の新潟県中越地震が発生した。「新潟県中越地震ポスターデザイン支援プロジェクト」は、災害支援においてデザイナーのできることは何かということから、ポスターの力を使い災害を忘れず記録することを目的にスタートした。結果 、徐々にポスター作品が集ってきた。2004年12月3日に多摩美術大学テキスタイル棟での講評会で、支援ポスターの発表を行なった。それは学生たちの自主的なものであり、イラストレーションポスターで各自のメッセージを表現したものとなった。さらに、2回目として2005年6月17日には多摩美術大学レクチャーホール棟で講評会を行なった。3回目は、2005年9月21日、22日に東京工芸大学中野校舎ギャラリーで東京工芸大学との合同展示と講評会を行なった。4回目は、2005年10月23日から2006年1月27日の間、ギャラリーたまびば(スーパーアルプス多摩境店)において展示をおこなった。これらの活動の参加者は100人を超え、作品点数は150点以上になった。この活動は諦めずに長期的に展開をしていこうと計画している。イラストレーションは、心に描かれた作者の言葉にならないメッセージをビジュアルコミュニケーションすることである。この記録は、客観的なことばやドキュメント写 真とは異なり、イラストレーションにしかできない内面的なイメージ表現である。だからこそ主観的な趣があり、それが魅力となっている。 災害における認識記録としてのイラストレーションポスターは、貴重なものであり、地震国日本における地震災害を未然に防ぐ活動の1つとして進めていきたい。My Skip vol.65 2006年06月号


●My Skip vol.64 2006年05月号

「東京6美大・イラストレーション表現展」ポスター
2005年,1030x728 mm , Ink Jet Printing, Education Poster   (update 060414 ka)
会場風景 会場風景
 
合同授業の様子  
   
多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーションスタディーズでは、EPSON PiezoGraph Laboratoryとの共同企画で 2005年7月4日から7月15日の間「東京6美大・ イラストレーション表現展」を開催した。多摩美術大学、東京芸術大学、武蔵野美術大学、東京工芸大学、東京造形大学、女子美術大学の、東京にある美術大学6校がイラストレーション表現をテーマとした作品を出品する、日本で始めての試みの展覧会だった。
イラストレーションはビジュアルコミュニケーションを生業とする視覚芸術の一分野で、印刷メディア、映像メディアやITメディア等あらゆる視覚メディアで活躍する魅力的な表現である。今回のこの展覧会の重要な試みは、近年印刷メディアのパーソナルプリントとして発達したプリンタ技術を検証しその特徴を再認識するものだ。イラストレーションを学ぶ学生にとって今では欠かせない大型出力用プリンタは、簡易な印刷表現として重要な位 置を占めている。
また、6美大による合同授業、(テーマ:「イラストレーションについて」)を開催することによって、イラストレーションの活躍領域の拡大や展開を検証し、その特徴を理解することを狙いとしている。次世代の若きイラストレーターの表現の指針を見い出し、さらに、イラストレーションがメディアを通 して発信する、ビジュアルコミュニケーションの美的表現を互いに共感したいと願っている。 ポスターのデザインは、6枚のプリントされている状態を6美大と置換え、お互いに響きあっている状態を表現した。(My Skip vol.64 2006年05月号)



●My Skip vol.63 2006年04月号

「Wild Life Help (oil bird) 」ポスター
1991年,1030x728 mm , Serigraphy, Peace Poster
  (update 060228 ka)

Wild Life Help (oil bird), 1991, 1030 x 728 mm , Serigraphy Wild Life Help (oil bath), 1991, 1030 x 728 mm , Serigraphy Peace, 1991, 1030 x 728 mm , Serigraphy

1991年1月17日、アメリカを中心とする多国籍軍がイラクに対して攻撃を開始し、湾岸戦争が始まった。
今回の「Wild Life Help(oil bird) 」というタイトルのポスター作品は、イスラエル美術館の依頼で1991年の湾岸戦争を反対する展覧会のために、制作した3点シリーズのひとつである。今は亡き、イスラエル美術館デザイン部門・主任キュレーター、イジカ・ガオン氏の企画であった。湾岸戦争が続く中、制作したポスター作品である。
このうち一点のポスター作品「Peace」は、すでにMy Skip vol.50号(2005年03月号)で紹介してある。
湾岸戦争で重油が流れ、鵜が重油まみれになった。その被害の報道が、よりいっそう湾岸戦争の悲惨さを伝えてきた。全身重油まみれになった鵜を洗い落とすボランティアの姿は、この価値のない戦争を訴えているように映った。ぼくはこれをモチーフとして、画面 上部を赤、画面半分以上を黒にし、対比的効果を作り上げ、体全体をレントゲン写 真のようにし、鳥の骨格を描いた。
もう一点の「Wild Life Help ( oil bath )」は、重油の黒いシャワ−を浴びている鵜の骨格の顔が、緑色の葉がついている枝を口ばしにくわえ、平和を求めているような表情をしている。しかし、シャワーを浴びると全身は、重油まみれになるという絶望感を表している。(My Skip vol.63 2006年04月号)



My Skip vol.62 2006年3月号

「Aids Poster Exhibition Atomi College/Kick Aids(跡見学園女子大学)」ポスター
1992年,1030x728 mm , Offset, Social Poster   (update 060228 ka)

Aids Poster Exhibition Atomi College/Kick Aids(跡見学園女子大学) World AIDS Poster & Takashi Akiyama AIDS Poster/Kick Aids (立命館大学) 「Stop Aids」Japan in Sapporo 「秋山孝・ラブ&エイズ展」

前回に引き続き、エイズキャンペーンのポスター作品を紹介したい。1992年に日本中の大学がエイズに対する問題を学園祭のテーマとして取り上げた。大学生の危機感は、いつの世も非常に過敏で、先鋭的である。早々に名乗りを上げた大学は、跡見学園女子大学で、その問題のシンポジウムをやったり、メッセージのあるポスターで展示をし、問題解決を探ろうと試みた。11月1日から3日間「AIDS POSTER EXHIBITION ATOMI COLLEGE」というタイトルで秋山孝の展覧会をし、立命館大学では、1993年11月2日から「World AIDS Poster & Takashi Akiyama AIDS Poster 」の展示を行った。ポスターのサブタイトルは「Kick Aids」である。
さらに企業もエイズキャンペーンに参画するようになり、1993年9月14日〜19日の間、西友30周年記念として「Stop Aids」Japan in Sapporo 「秋山孝・ラブ&エイズ展」を開催した。
同年に、キャラクターをセガの協力で、UFOキャッチャー用ぬいぐるみをはじめ、様々なアイテムにキャラクターを活用したり、アニメーションを制作し、ストップ・エイズの活動に貢献した。社会の大きな問題が起きると、それぞれのネットワークを使って情報伝達をし、問題理解へと導き、大きな力を得る手法を展開した。
その後すでに13年経ったが、未だ後進国では未解決の問題となっている現実がある。(My Skip vol.62 2006年03月号)



My Skip vol.61 2006年2月号

「ストップエイズキャンペ−ン」ポスター
1992年,1030x728 mm , Offset, Social Poster    (update 060207 ka)

     
           
             
中国・北京で出版されているデザイン・美術雑誌「Art & Design 装飾」(2005年3月1日発行)に、秋山孝のデザインワークスが取上げられた。そのトップに1992年の「ストップエイズキャンペ−ン」の作品群が掲載された。
現在中国では、エイズの病が広がっているため、13年前に日本で行った「エイズキャンペーン」の例をここに載せたのであろう。世界の後進国と言われている国では、相変わらず着々とエイズが蔓延している。現在、新聞各紙で日本におけるエイズの感染が報告されている。
1992年5月14日から5月26日の間、渋谷・ガ−ディアンガ−デンで、「Takashi Akiyama コンドームくんとエイズウイルスくん」を開催した。入場者総数は12日間で約3,260人、テレビ、雑誌などに数多く取り上げられ、日本で初めて個人がおこなったキャンペ−ンとして話題となった。
キャンペ−ンには、シンボルマ−クが必要で、そのために制作された「ストップエイズキャンペ−ン」シンボルマ−クの制作から始まり、インタ−ナショナルに理解できるように、赤の禁止の記号の中に、黒のエイズという手描き文字をあしらった。
エイズを防ぐのに有効な手段がコンド−ムである。キャラクタ−は、「コンド−ムくん」という名前をつけ、キャラクタ−化し、生命のいぶきを与えた。ビジュアルコミュニケーションにおいて、重要な役割を持つキャラクターの記号性は、コンド−ムのマイナスイメ−ジを払い、プラスイメ−ジへ転換する。この「ストップエイズキャンペ−ン」の主役はコンド−ムくんで、ストップエイズのキャラクターとシンボルマ−クを繰り返し使った。(My Skip vol.61 2006年02月号)


My Skip vol.60 2006年1月号

「八王子学園都市大学・いちょう塾・平成17年度後期開講講座申込開始」ポスター
2005年, 728x515 mm , Offset, Culture,Sponsor:八王子学園都市大学    (update 051215 ka)

 

     
秋山の授業風景            

2005年春から八王子市では、八王子学園都市大学(愛称:いちょう塾)を開講した。八王子学園都市大学は「だれもがいつも多様に学び、豊かな文化を育む街」を実現するために、八王子市と八王子地域23大学、高等専門学校、企業および市民との協働により、市民が意欲をもって学ぶことの出来る機会の提供を目的としている。学校教育法上の大学とは異なる市民のための市民大学である。23大学等は、工学院大学、明星大学、東京工業高等専門学校、帝京大学、帝京大学短期大学、東京造形大学、東京純心女子大学、杏林大学、多摩美術大学、創価大学、創価女子短期大学、東京薬科大学、拓殖大学、中央大学、日本文化大学、共立女子大学、法政大学、東京工科大学、首都大学東京、山野美容芸術短期大学、ヤマザキ動物看護短期大学、東京家政学院大学、サレジオ工業高等専門学校である。
ポスターデザインは、八王子市のシンボル樹木であるいちょうをモチーフとして、キャラクター化したものである。名前は「いちょうくん」で、大学などのキャンパスに多く植樹されているため、学問のシンボルとしてのキャラクターとして制作した。その「いちょうくん」がポスターの中で主役として登場し、親しみのあるイメージ付けを試みた。(My Skip vol.60 2006年1月号)


My Skip vol.59 2005年12月号

「装丁と装画の蜜月展 」ポスター

2005年, 1030x728 mm , Offset, Culture(Exhibition),
Sponsor:Society of Illustrators, Support:Mitsumura Printing Company    (update 051118 ka)
Award: 「日本印刷産業連合会会長賞」・「第47回全国カタログ・ポスター展」2005年/主催:(社)日本印刷産業連合会、(株)印刷出版研究所

 


 
会場風景
会場風景
 
作品と秋山
学生たちと秋山

2005年10月31日から11月12日まで、ミツムラ・アート・プラザ( 光村印刷株式会社)で、1901年創立のニューヨークにある、ソサエティ・オブ・イラストレーターズの日本会員の展覧会が開催された。展覧会名は「装丁と装画の蜜月展・装画家乱歩に挑む!」で、29名、約100作品によるものである。ソサエティ・オブ・イラストレーターズは、世界各国の1200名を超えるイラストレーターによる世界最大の会員組織である。本部はニューヨーク、マンハッタンにあるグッケンハイム美術館の近くに位 置している。その本部ビルは、ノーマン・ロックウェルがニューヨークのアトリエとして使っていたものを、ソサエティ・オブ・イラストレーターズに寄付したものだ。また、日本にある東京イラストレーターズソサエティは、ソサエティ・オブ・イラストレーターズを手本にしたものだ。
イラストレーターの活躍する場は、メディアの発達した名だたる大都市で芸術的文化の進んでいる、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ロサンゼルス、東京、などで、地方にはほとんど存在しない。
展覧会タイトルの「装丁と装画の蜜月」の意味は、挿画家と、ブックデザイナーの関係は、甘い意味の「蜜」ではなく、ミステリーを意味する「密」だ。なれあいの関係ではなく、真剣勝負の厳しい関係がそこにある。その結果 、見事な装丁デザインが生まれるのである。
このポスターは、江戸川乱歩作の昭和11年に発刊された「怪人二十面相」をモチーフとして、デザインをした。手には江戸川乱歩のポートレイトの本を持ち、怪人二十面 相がたたずんでいる姿を描いた。バックは、一面赤色を配し、手にはグリーンの色彩 で補色対比の効果を狙っている。線の色は、黒で、怪人二十面相の不安感とミステリアスなイメージを表現したものだ。(My Skip vol.59 2005年12月号)


My Skip vol.58 2005年11月号

「ユーモア イラストレーションポスター展 」ポスター

2005年, 1030x728 mm , Serigraphy , Exhibition Poster    (update 051011 ka)


 


 
会場風景
挨拶する秋山
 
会場風景
過剰風景

多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーションスタディーズでは、1997年の「Fax Art Project Tokyo - Helsinki 1997」展覧会以来、19回目の展覧会となる。今回は、2005年9月20日〜30日、多摩美術大学 八王子校舎 デザイン棟ギャラリーにおいて、ユーモアイラストレーションをテーマとして開催した。イラストレーションを受講した学生の作品の中から、ユーモアのあるイラストレーションポスター作品を選択し、ユーモアイラストレーション表現とは何かを検証する展覧会である。 ユーモアイラストレーションは、イラストレーション表現の内容としては重要な要素を持っている。それはコミュニケーションする手段としてユーモアは大切な手法であり、必要不可欠なものだ。国際社会においても、言葉を越えたユーモアは感覚的に受け入れられ、友情を作り上げたりコミュニケーションの手段として着目されている。特に日本人は、この感性に弱いといわれて久しくなるが、相変わらず国際コミュニケーションの中で苦手としているように思われる。国際ビジュアルコミュニケーションランゲージといわれているイラストレーションを、今回検証することは、イラストレーションを勉強する学生たちにとってまたとないチャンスであり、同世代の学生たちの表現を見て大きな刺激と価値があると思う。
このポスターは、パリやヨーロッパ各都市でおなじみのポスター塔をヒントとして、そこから発するユーモアイラストレーションポスターの世界を象徴的に表現をした。ポスターを貼るだけの場所を、ポスター塔として設置することで街の美観も整えられ、しかも情報がそこから伝えられるという一石二鳥の約200年の歴史を持っている。ポスターをこよなく愛する人には、ポスター塔は大切なシンボルである。(My Skip vol.58 2005年11月号)



My Skip vol.57 2005年10月号

「フレンドシップ展・イラストレーションと版画」ポスター

2005年, 1030x728 mm , Serigraphy   (update 050929 ka)

 


 
会場風景
会場風景
 
会場風景
秋山と生徒たち

2005年7月11日から7月16日の間、イラストレーションと版画による「フレンドシップ展」を多摩美術大学 八王子校舎絵画北棟ギャラリーで、多摩美術大学イラストレーション・スタディーズの主催で 絵画学科版画専攻との共同企画による展覧会を開催した。昨年、テキスタイルデザイン専攻サーフェスデザインクラスと初めての試みとして「フレンドシップ展」を行い、今回はこれに続くものだ。 「フレンドシップ展」は、異なった分野とのジョイント交流展で、考え方の違いや その魅力を理解するためのものである。多摩美術大学の版画教育は、国内外とも最高峰のレベルを誇っていて、 木版、銅版、石版、孔版と多彩な各版画技法で表現をしている。もともと これらの版画表現は、プリントメディアの初期段階のもので、大量 印刷が登場し芸術表現へと向かうことになった。それにひきかえイラストレーションは マスメディアにおいてビジュアルコミュニケーション機能が重視され、現在の 版画芸術とは一線を画した。互いに共通 項は多いが、それぞれの立場も異なり発展を遂げている。しかし、この兄弟関係は魅力的な違いがあるので、版画とイラストレーションを検証する価値がある。また、これから未来に向かう多角的な学生にとって、またとない刺激的な展覧会になった。
このポスター作品は、版画とイラストレーションの共通性と、違いを表すために二つのプリント紙が重なり合っているところを表した。それが友情(フレンドシップ)であり、違いでもある。紙の造形的特徴であるロールを魅力的にいかし、それをデザインした。多摩美における2回目のシリーズ展となった。(My Skip vol.57 2005年10月号)



●My Skip vol.56 2005年09月号

「Give me some water - Save The Earth」ポスター
2005年, 1030x728 mm , Serigraphy   (update 050816 ka)

 
   
 
風景(沖縄)
秋山孝と作品
   
 
イベント(沖縄)
出品者

20世紀から21世紀に入って、人類はエコロジーの問題を第一優先にあげている。それまでは地球資源は無限のものと考えていたが、限りなく有限であるということがわかったからだ。しかし、この問題を解決するには政治などあらゆる領域が一丸となって、取り組まなければ未来に向かっての不安は解消されない。日本のグラフィックデザイン界は、産業と経済の発展が第一主眼にあったが、それは人類にとってマイナスの部分があるということを理解した。そのために自分たちみずから社会問題のメッセージを発信するようになった。社会は一人ひとりの意見を自ら自分たちの能力で可能な部分を一つ一つ実現することが重要であるということも知った。
このポスターは、2005年に日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が主催するポスター展「JAGDA Poster Exhibition 2005 - Water for Life-(生命の水)」のために制作したものである。JAGDAは、かつて1989年にポスター展「Water」を新宿コニカギャラリーで開催した。それに続くもので、2005年6月7日から12日まで、沖縄・那覇市民ギャラリーで展覧会を開催し、その後、名古屋、東京と、各地を巡回する予定である。このポスターは、水面 に立ち上がる波の形が人間のシルエットとなり、「Give me some water. (水をください)」とつぶやくシーンを描き「Save The Earth(地球環境保護)」を促すデザインとした。(My Skip vol.56 2005年09月号)


●My Skip vol.55 2005年08月号

「優れたアニメーションは、一枚一枚の優れたイラストレーションの積み重ねから生まれる展」ポスター
2005年, 1030x728 mm , Serigraphy , Exhibition Poster   (update 050708 ka)

 


 
片山雅博
秋山と学生
 
会場入口
会場風景

2005年6月25日と26日に、第7回 日本アニメーション学会が多摩美術大学で開催された。その学会の展示企画「優れたアニメーションは、一枚一枚の優れたイラストレーションの積み重ねから生まれる展」が開かれ話題となった。
最近、多摩美術大学のアニメーションクラスが開催している「タマグラアニメ博」が、アニメーション業界に知れわたるようになった。そこから、若いアニメーション作家が巣立ち始め話題となっている。1997年にグラフィックデザイン学科にアニメーションの講座を提案し、翌年講座が開講された。その後、日本のあちらこちらの大学でアニメーションの授業がスタートしはじめた。一般 的には、映像系の中に含まれるが、多摩美のアニメーションはグラフィックデザイン学科のイラストレーションのクラスの一つとして始まった。そこが最大なる特徴になっている。つまり、学生たちはイラストレーションを描ける力を始めから兼ね備えている。厳しい描写 力と表現力を鍛えられているからである。アニメーションは一枚一枚のイラストレーションや人形立体の動きを正確に、そして緻密に動かし、はかりしれない創作の集中力と忍耐力で出来上がる。それから、導き出される表現者の思想や哲学が、作品の身体全体からにじみ出てきて、それに観客は感動し、影響を受ける。この辺りをブレずに、タマグラ出身の若きアニメーション作家は勝負している。
上記からわかるように、このポスター作品は、アニメーションにとって、いかに一枚一枚のイラストレーションが大切かを訴える展覧会であり、それを象徴するイラストレーションをデザインし、制作した。若い学生たちに興味を引き、内容を理解させることが重要だと実感したのである。
My Skip vol.55 2005年08月号


●My Skip vol.54 2005年07月号

「The Society of Illustrators Japanese Members Group Show Calendae 」ポスター
2004年, 1030x728 mm , Offset printing , Exhibition Poster  (update 050621 ka)

 


 
会場にて
 

ぼくは、様々な協会に入会している。日本では、日本グラフィックデザイナー協会、東京イラストレーターズ・ソサエティ、日本図書設計家協会、日本漫画家協会、日本広告学会、海外では、ニューヨークのアート・ディレクターズ・クラブ、ソサエティ・オブ・イラストレーターズなどの会員である。なぜこんなにたくさんの会員になっているかというと、そこには様々な人々との繋がりや情報があり、創作をする励みにもなる。例えば、コングレスを開催したり、展覧会を開いたりして作品発表の場として、大いに役に立っている。さらにいくつかの協会の委員をしたりして、その業界発展の社会貢献ができる。とても忙しいが、努力を惜しまないようにしている。
今回、紹介するポスター作品は、ニューヨークのソサエティ・オブ・イラストレーターズ日本会員の展覧会告知ポスターである。会場は東京・大崎にある光村印刷株式会社のミツムラ・アート・プラザのギャラリーで、「 Calendae=月を呼んだ日」展である。2004年9月27日から10月8日の間、イラストレーター24人のオリジナルカレンダーを展示した。テーマが「月を呼んだ日」というタイトルのカレンダー展なので、月夜の晩に山にいる猿が、幸運の「ツキ」をつかむというシーンを描いた。「月」と「運のツキ」をからめてイメージし、ビジュアルを制作した。しかも漆黒の背景に青紫のラインで描いた不思議な月夜の晩の世界を表した。(My Skip vol.54 2005年07月号)



●My Skip vol.53 2005年06月号

「Takashi Akiyama Humor Illustration Poster in Akita」ポスター
2005年, 1030x728 mm , Serigraphy , Exhibition Poster  (update 050510 ka)

 


 
佐竹敬久秋田市長と秋山
会場風景
 
レセプション風景
講演会の様子

2005年4月7日〜5月8日秋田公立美術工芸短期大学開学10周年・付属高等学院創立50周年記念事業、アトリエももさだオープン記念企画として、「秋山 孝のユーモア・イラストレーション・ポスター展 in 秋田」が開催された。それにともない、講演会 「秋山孝のイラストレーション学」が大学開放センターで行われた。
展覧会は、エコロジー、文化、教育、社会の4つのテーマで、1988年から2005年までに制作したユーモアイラストレーションポスター34点を展示した。
ポスターの魅力は、一枚のほどよい大きさの紙に印刷され、人間にとって必要なメッセージを芸術表現でビジュアルコミュニケーションするところにある。テレビやインターネットのような時間を占有する映像的なものでなく、一枚の紙に印刷され、静かにいつでも見られ、深く想像できる。人の心に土足であがるような下品さもなく、持運びは簡単で機能的だ。
現代社会は、いままでに見られなかった視覚情報の時代である。見ることは考えることだ。視覚情報から何を読み取らせるかが大切である。イラストレーションで表現することは、言葉を超えることを目指さなければならない。ユーモアは、社会や人間の矛盾を笑い飛ばし、閉ざされ、固まっていた心の扉を解き放つ。ぼくは、ユーモアイラストレーションを視覚情報表現において、有効なコミュニケーションの手段であると確信している。今回のポスターデザインは、秋田名物の「竿燈まつり」は、真夏の病魔や邪気を払う、ねぶり流し行事として宝暦年間にはその原型となるものが出来ていたという。その竿灯をモチーフに、左ききのぼくが、祭りの楽しさと、ねぶり流しの五穀豊饒や技芸上達の願いを擬人化し、ユーモラスに描いたものである。(My Skip vol.53 2005年06月号)



●My Skip vol.52 2005年05月号

「Coexistence (whale)」ポスター
2000年, 1030x728 mm , Serigraphy , Ecology Poster  (update 050426 ka)

 


 
苅萱道心石童丸御親子御絵伝(絵解き)
長野・苅萱山寂照院西光寺にて

2005年の3月27日、長野市、善光寺門前町の北石堂町の苅萱山寂照院(かるかややまじゃくしょういん)西光寺を訪れた。ここは絵解きの寺として知られている。
絵解きは、説教唱導を目的とする、絵画を用いた文芸・芸能である。そのルーツは、インドにあるとされ、中央アジア、中国、朝鮮半島から日本に伝わってきた。口演者の当意即妙な語りが聴衆を引きつける絵解きの多くは、現在、寺社を中心に伝えられている。
訪れた西光寺では、物語性豊かな「苅萱道心石童丸御親子御絵伝(かるかやどうしんいしどうまるおんおやこごえでん)」の絵解きが行われている。これこそビジュアルと語り口で見事なコミュニケーションがはかられている歴史のひとコマに出会った。つまり、大衆が文字を読む力を持たない時代がそのまま彷彿してきた。まるで11世紀の詞書(ことばがき)のない高山寺、鳥獣人物戯画絵巻を見ているような錯覚にとらわれた。そこにはスト−リーと時間をビジュアルで満喫したのである。イラストレーションから発する物語性の魅力を再確認した。
このポスターは、エコロジーポスターで、展覧会用ポスターとして制作した。「Coexistence」は「共存」という意味で、3匹のクジラが、生命体が住む地球を噴水のようにしぶきをあげ、協力して守っている姿を「共存」という意味にあてはめ、デザインした。クジラの能力は、北半球から南半球までの距離をコミュニケーションできる能力をもっている種類がいると言われている。しかも、IWC(国際捕鯨委員会)は1892年、商業捕鯨を全面 禁止する決定をし、日本の南氷洋捕鯨は1987年に、沿岸捕鯨も1988年に終止符を打った。(My Skip vol.52 2005年05月号)



●My Skip vol.51・2005年04月号

「Graffiti Illustration,Illustration Studies Tama Art University」 ポスター

2004年 1030x728 mm Serigraphy Exhibition Poster   (update 050315 ka)

 
   
 
展覧会レセプション風景
会場会風景

一般的には、グラフィティというと「落書き」を意味する。この落書きがニューヨークなどの大都会のビルの壁やシャッター、それに地下鉄の車両など、いたるところに描かれた。描く材料は、ペンキやスプレー、チョークなど、落書きをするのに描きやすい画材を使い、素早く表現をした。ただの落書きが、1980年代から90年代にかけて、キース・へリングやバスキアなどが登場し、グラフィティ・アーティストと呼ばれ、話題を呼んだ。それらは、美術館やアカデミックな場ではなく、街角の壁や廃屋の囲いなど画家がキャンバスとして選ばなかった場所に描かれ、既成概念にとらわれない、新たなムーブメントを作り上げてきた。原始的で誰でもがわかる表現が大衆に受け入れられた。これに着目し、ニューヨークのギャラリーなどは、新しい芸術として取上げ評価した。
ビジュアルコミュニケーションを生業とするイラストレーター達は、現在のようにグラフィティ的な表現が認知される以前から、イラストレーションとして画面 に取り入れてきた。その効果は、現代人に対して強烈にメッセージを伝える力を持っている。また、あの気楽さ、自由さと親しみのある造形性は、人類が共有できるビジュアルコミュニケーションの根本的な力を持っているのである。
今回のポスター作品は、2004年9月6日から17日まで、多摩美術大学・デザイン棟 1Fギャラリーで行われた「グラフィティ イラストレーション展」のための告知ポスターである。グラフィティは、ほとんどが人が寝静まった夜に描かれる。なぜならばグラフィティは人々に嫌われる存在だからである。そこでポスターのデザインは夜中に手にランタンを持ち、照らしている。ランタンの中の光は、三日月が光り輝いている。文字はグラフィティ特有の手描き文字にしてある。
(My Skip vol.51・2005年04月号)



●My Skip vol.50・2005年03月号

「Peace」ポスター
1991年 1030x728 mm Serigraphy Peace Poster   (update 050304 kaw)

 
中東の混乱は世界を巻き込んで、石油の利権を含み、終わりのない闘争を繰り返している。 1991年1月17日午前3時(アメリカ東部時間16日19時,日本時間17日9時)頃、アメリカを中心とする多国籍軍がイラクに対して攻撃を開始し、湾岸戦争が始まった。発端は1990年の8月2日の事だ。フセイン大統領が指揮するイラクは突如隣国クウェートに侵攻、全土を支配下に収めた。それに対して、多国籍軍はイラクを攻撃。その様子は、現地から時々刻々とテレビで公開され、西側諸国ではあたかもテレビゲームでも見ているかのように、多国籍軍の戦果 が報告された。イラクは当初問題をすり替えるためにイスラエルに大量のミサイルを打ち込んだが、イラクの思惑通 りにならなかった。
その後、イラク戦争が、2003年3月21日に始まった。最初は、イラクのフセイン大統領の暗殺を狙った限定的な空爆であったが、それに失敗すると航空機やミサイルによる、本格的な空爆を始めた。しかも、前回の湾岸戦争やアフガニスタンの時とは異なり、空爆と同時にイラク領内に向けて米英軍は進軍した。4月5日、バクダット近郊のバクダット空港を占領し、イラク首都のバクダットを本格的に攻撃を開始した。バクダットは3日後に陥落し、フセイン政権は崩壊した。
今回の「Peace」というタイトルのポスター作品は、イスラエル美術館の依頼で1991年の湾岸戦争を反対するために制作した3点シリーズのひとつである。今は亡き、イスラエル美術館デザイン部門・主任キュレーター、イジカ・ガオン氏の企画であった。湾岸戦争が続く中、制作したポスター作品である。このポスター作品は、フセインがピエロになるまでのプロセスをつくった。ピエロからリタ−ンして反対側に戻るとブッシュになってしまう。二人ともピエロだということを暗示している。ポスターに浮かび上がる文字は、ヴィクトリーの「V」をデザインした。(My Skip vol.50・2005年03月号)



●My Skip vol.49 2005年02月号

「Tokyo Image Panic 1995 (Earthquake) 」ポスター
1995年 1030x728 mm Serigraphy Social Poster   (update 050106 kaw)

 
 
「新潟県中越地震ポスターデザイン
支援プロジェクト」学生作品
講評会風景

前回の号に多摩美術大学で「新潟県中越地震ポスターデザイン支援プロジェクト」立ち上げたということを書いた。それは、災害支援においてデザイナーのできることは何かということから、ポスターの力を使い災害を忘れず記録することを目的にスタートした。結果 、徐々にポスター作品が集ってきた。2004年12月3日に多摩美術大学の講評会で、支援ポスターの発表を行なった。それは学生たちの自主的なものであり、イラストレーションポスターで各自のメッセージを表現したものとなった。この活動は諦めずに長期的に展開をしていこうと計画している。
イラストレーションは、心に描かれた作者のことばにできないメッセージのビジュアルコミュニケーションである。この記録は、客観的なことばやドキュメント写 真とは異なり、イラストレーションにしかできない内面的なイメージ表現である。だからこそ主観的な趣があり、それが魅力となっている。
学生作品の、写真左の作品は、積み木が崩れるように表現されているし、中央の作品は、大地が崩れ落ちるような恐怖感を感じ、右作品は、切り絵の手法を使い人が助けを求めているビジュアルとなっている。
今回の紹介するポスター作品は、1995年1月17日午前5時46分、淡路島北端を震源とし、M7.2の大きな地震、阪神大震災を記録したイラストレーションポスターである。地震を象徴するナマズをユーモラスに使い、家屋やビルが激しく揺れている状態を描いた。そしてその周辺に東京では情報による精神的パニックが起きた。その記録でもある。つまり災害時の情報からくる心の混乱を描いている。今から思えばこのポスター作品でぼくたちはその気持ちを思い起こし、忘れられない重要な記録としての価値がある。


●My Skip vol.48 2005年01月号

「Simple Simple Simple Kari Piippo」ポスター
2004年 1030×728 mm Serigraphy Exhibition Poster   (update 041214 kaw)

 
   
   
秋山とピッポ氏(会場にて)
展覧会風景(多摩美術大学)
カリ・ピッポ氏

   
   
秋山とピッポ氏
展覧会場
展覧会場

2004年10月23日土曜日17時56分頃、新潟県中越地震が発生し、新潟県中越地方全域が強度の地震にみまわれた。
大災害で、被災者の心身とも多くのダメージを受けた。そこで災害支援をするためにデザイナーのできることは何かということを考えた。それは、情報の発信と記録をすることが専門であるため、出来ることから始めなければならない。今回の災害を忘れないようにするためにポスターの力を使い、実現するプロジェクトを多摩美術大学で立ち上げスタートした。時間はかかるが「新潟県中越地震ポスターデザイン支援プロジェクト」を進めていきたい。
今回紹介するポスターは、2004年度より多摩美術大学グラフィックデザイン学科客員教授として招聘したフィンランドのカリ・ピッポの展覧会を開催するための告知ポスターである。デザインは、理解するのに難しい名前「カリ・ピッポ」をイラストレーションで表した。「カリ」は岩礁 で、「ピッポ」は小さな雑草を意味する。小さな雑草が自分の名前を「Piippo」と呼んでいるところをイラストレーションで表現した。
カリ・ピッポは、1945年ラーバヤルヴィ(フィンランド)で生まれ、ミッケリに住み、制作するフィンランドを代表する国際的なグラフィックデザイナーである。彼の作品は、シンプルなイラストレーションとデザインによって、原初的で美しくメッセージを伝える知的な表現である。彼の数々の国際賞の背景にあるものは、たゆまないデッサンから想像されるイラストレーションである。1998年、ワルシャワでイラストレーション・スタディーズが行ったインタビューに、彼は次のように答えてくれた。「イラストレーションは多くの表情をもちうる。また過去のものから未来のものまで自由に描くことができる。」「私たちのテクニックはシンプルだ。アイデアによって自分を、自分の方法で表現するだけだ。」


●My Skip vol.47 2004年12月号

「Takashi Akiyama Humor Illustration Poster in China」ポスター
2004年 1030×728 mm Serigraphy Exhibition Poster
  (update 041112 kaw)

 
   
上海応用技術学院・レセプション
作品を解説する秋山
会場にて

   
清華大學美術学院にて
講演風景
会場にて

新潟県中越地震のさなかに、中国の上海、北京へと行くことになった。地震情報は刻々と変化し、被害と地震分析の繰返しだった。中国でももちろんこの大きな災害は知人全員が心配をしてくれた。国を越えてもこの災害は大きな話題となっていた。ぼく自身も故郷の人々のことを思うと心は安定せず、不安を感じ続けた。
ぼくが初めて中国で行なう個展は2ヶ所で開催された。上海応用技術学院の芸術棟の落成記念のための記念展とし、北京の清華大學美術学院では、清華大學美術学院創立85周年記念のための記念展として開催された。
展示作品は、1982年以降から2004年までの作品で、学生時代からのテーマであった「ユーモア」表現を扱ったポスター作品だ。原初的である線画で描かれたイラストレーションがポスターのメッセージとなり、ビジュアルコミュニケーションの力を発揮したものになっている。「ユーモア」の魅力は、人々の心を開き、笑顔をもってコミュニケーションするところにある。そこに着目し、現在まで約30年間制作し続けている。
今回の「Takashi Akiyama Humor Illustration Poster in China」のポスター作品は、真っ赤な空を背景に黄金の屋根の上でタンチョウが乱舞する、吉兆を示す意味を表している。左には上海の有名なシンボルタワーと、右には万里の長城が描かれている。ぼくは若いときからバードウォッチャーであり、またバードカーバーであった。この吉兆を表す情景はバードウォッチャーにとって、希望と夢を見る思いがする。


●My Skip vol.46 2004年11月号

「メッセージ イラストレーション ・ポスター in トヤマ」
2004年 1030×728 mm Offset printing Exhibition Poster    (update 041007 kawa)

 
   
会場風景

   
富山のポスター塔

昨年、富山県立近代美術館で国際的に知られる「第7回世界ポスタートリエンナーレ・トヤマ」を応援した「ポスターの街とやま」実行委員会よりポスター展の依頼を受けた。多摩美術大学・イラストレーションスタディーズでは、「自然」「人間」「人工」をテーマとしたビジュアルメッセージを送る「メッセージ・イラストレーション・ポスター in トヤマ」を2004年8月30日〜9月13日 、富山・元麻布ギャラリーで開催した。この展覧会が実現できたのは、主催/「ポスターの街とやま」実行委員会、共催/富山商工会議所、後援/富山県、富山市、協力/富山県立近代美術館、元麻布ギャラリー、TOYAMA ADCの深い理解と多大な支援があった。 イラストレーション・ポスターによる展覧会は、1997年に銀座・王子製紙のギャラリーで開催して以来、今回で9回目になる。今までは東京・銀座のギャラリーと、学内のギャラリーで行なっていたが、このたび初めて「ポスターの街とやま」で開催する記念的な展覧会となった。 大学を飛び出し、若者たちの制作したポスター作品が、人の目にさらされることによって、初めてポスターの社会的役割と責任を理解できると信じている。ポスターは魅力的な表現とストレートなメッセージが絡み合って、社会に送る重要な美的コミュニケーション能力を持っている。さらに、世界の大都市で見られるようにポスターは街を美しくし、活気づける力もあるように思われる。 今回のポスターのデザインは、テーマがエコロジーのため、地球上に絶滅した恐竜を描き恐竜の尾に地球が配置され、バランスをとっているものとした。自然環境は見事なバランスで調和のとれた美しさがあり、それを我々は理解しなければならない。ということを表している。


●My Skip vol.45 2004年10月号

「秋山孝 エコポスター
2004年 1030×728 mm Serigraphy Exhibition Poster

 
   
会場風景
菅原公毅さん、秋山、麻生良久さん
都筑潤さん、佐々木啓哉さんと秋山花、片山雅博さん

   
2004年8月27日・展覧会パーティの様子
UGサトーさんと秋山
田中久司さん、小泉弘さん、佐藤晃一さん、秋山、小林敬生さん

原宿表参道では、2004年8月28日(土)、29日(日)に「原宿表参道元気祭・スーパーよさこい2004」が行われた。明治神宮表参道は見物客であふれていました。その表参道にある、原宿・ギャラリーピアザにおいて、8月23日〜9月1日より「秋山孝 エコポスター」展を開催した。
「環境の時代と言われる21世紀。地球は過去から現在、そして未来へと続く、全ての生命にとって一番大切な遺産です。そのことを社会は自覚し、取り組みを本気で考えるようになりました。循環型社会の構築が叫ばれています。ギャラリーピアザでは、世界に向けて日本人の原点に立ち返った環境への思いやりとこだわりを発信しています。1993年から秋山孝のエコアートを取り上げ、展覧会を開催し続けています。そこで生まれた秋山孝の作品は、サンフランシスコで開催されたアースデイのメインポスターとシンボルキャラクターをはじめ、エコ&エナジー事業(エコファーム)のシンボルマークへと展開しました。今回は新装したギャラリーでのエコポスター展を開催いたします。」というメッセージで秋山孝のポスター48点を展示した。
展覧会主催者の山本正旺氏は、原宿のけやき並木とともに育ち、原宿表参道欅会の理事長をし、商店街をプロデュースしている。「原宿ECO物語(全ての原点は原宿表参道けやき並木)」(宣伝会議)という本を出版し「エコロジーをつきつめていくことでエコノミーを生み出す憧れの経済人」と呼ばれている。17万本の樹木に囲まれた明治神宮は、初詣の参拝者数日本一を25年連続で更新中である。その表参道には163本のけやき並木があり、流行の最先端の街を見守ってきた。今回のポスターは、山本正旺氏が注目している「竹炭エコロジー」を表すポスターデザインで、展覧会をオープンした。  (update 0409010 kawa)



●My Skip vol.44 2004年09月号

「フレンドシップ展」ポスター
2004年 1030×728 mm Serigraphy Exhibition Poster

 
   
フレンドシップ展・会場風景
フレンドシップ展・会場風景
フレンドシップ展・会場風景

   
フレンドシップ展・会場風景
秋山と生徒たち
フレンドシップ展・会場風景

2004年6月21日から7月9日に多摩美術大学 八王子校舎 テキスタイル棟 ギャラリーで「フレンドシップ展・イラストレーションとサーフェスデザイン」を開催した。多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーションスタディーズとテキスタイルデザイン専攻サーフェスデザインとの新企画である。大学院生、大学生、卒業生で構成されている本展は、両者の表現及びデザインに対する考え方の違いを認識することによって、新たな視点に立つ表現世界を導き出そうとする試みの展覧会である。イラストレーションはメディアで活躍するビジュアルコミュニケーションのアートであり、サーフェスデザインは、テキスタイルデザイン領域にかかせない美しき表層を表現するアートである。近いようで遠いジャンルが結び付き、そして理解しあうことは、これからの未来に向かう多角的な学生を刺激することになると思われる。 
ポスターのデザインは、なかなか相容れない両者が友情を結ぶことによって、理解しあうというイラストレーションを視覚化してみた。シャンパングラスで乾杯したときに飛び出した気泡が一方のシャンパングラスに響きあい、橋ができるということで理解の象徴を表現した。この両者の展覧会をする意義は、実はイラストレーションと文様との表現する考え方の違いを明白にする試みであった。文様から導き出されたものは「柄」と呼ばれるテキスタイルならでの繰返しの文様が布を媒介にした表現となり、かたやビジュアルコミュニケーションをなりわいとするイラストレーションは「メッセージ」を伝える重要な役割をポスターというメディアに表現されるものであり、両者は相容れない構造を持っていることが分かった。これからさらにこの両者の違いを研究していきたいと考えている。  (update 040820 kawa)



●My Skip vol.43 2004年08月号

「Witold Gombrowicz」
2004年 1030×728 mm Serigraphy Exhibition Poster

 
2004年6月5日、ワルシャワのヴィラノフポスター美術館において「第19回ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ」が開催された。1966年に第1回展が開かれ、組織委員長は、ユゼフ・ムロシュチャク(1910〜1975)教授であった。世界で最も歴史あるポスターコンクールで、ワルシャワではショパンコンクールと対比されている。ここで日本のポスターデザイナーも数多く受賞し、国際デビューを果 たし、評価された。ぼくも1986年に金賞を受賞し、大切なビエンナーレとして、それ以来出品し続けている。
本年は約4800点ほど出品され、400点が入選し受賞が決まるという厳しい国際ポスターコンクールである。それは、権威のあるものとされている。
それにともない、特別展のコンクールとして、ゴンブロヴィチ生誕100周年を記念してコンクールが開催された。今回のポスター作品は、それに出品したものである。タイトルは、「Witold Gombrowicz(ビットールド・ゴンブロービッチ)」ゴンブロービッチの著作「フェルディドゥルケ」の名言「Running away presupposes the will to run away(Ferdydurke)」「逃走することは逃走する意志を前提とする(フェルディドゥルケ)」をビジュアル化し、ポスターデザインをした。背景の赤い色はポーランドの国旗の赤を表している。ポスターの役割の中にはこのような記念をするための視覚的象徴に、ポスター表現が強力な力をもってくる。それは、絵画とは異なりテキストと図像からなるビジュアルコミュニケーションの特徴と言えるだろう。日本ではなかなかこのようなポスター展は開かれないが、今後ポスター文化を考えればぜひ実現したいものである。


●My Skip vol.42 2004年07月号

「東京・地下鉄サリン事件1995 ・I'm Here」
Tokyo Sarin Poison Gas Panic 1995 I'm Here
1995 1030×728 mm Serigraphy

 
1995年3月20日午前8時すぎに、東京都内の営団地下鉄、霞が関駅に近づく五本の電車のなかに、同時多発的にかなりの量 の毒ガス「サリン」がまかれた。通勤客や駅職員を襲った。死者12人、重軽症者約5500人。東京・地下鉄サリン事件は、警視庁築地・大崎署特捜本部の調べで、オウム真理教という宗教団体が組織的に関与したことが明らかになった。代表の松本智津夫容疑者ら41人の信徒に殺人未遂容疑で逮捕状が出た。
1990年2月、松本容疑者ら幹部25人が総選挙に立候補したが、全員が落選した。これが当該教団を攻撃的に変質させたと思われる。同4月、信徒約1000人を連れて石垣島へ予言ツアーに出かけ、その後、熊本県波野村では村民との対立が深まった。松本容疑者は92年9月にハルマゲドン(最終戦争)を「予言」、11月には「都内の人口は十分の一ぐらいに激減する。使われるのは原爆、生物兵器、化学兵器のいずれか」と述べた。サリン製造の謀議は、そのころに始まったとみられる。松本容疑者のほか、刺殺された教団「科学技術省」トップの村井秀夫氏と、「建設省」トップの容疑者らが加わったとされる。93年春、山梨県上九一色村で、「第三上九・第七サティアン」の建設が始まった。
この卑劣な行為は日本中を震撼させ、日本の安全神話に大きな影を落とすものとなった。このポスター作品は、事件後に行われた日本グラフィックデザイナー協会のテーマ「I'm here」の展覧会で、ぼくは上記の事件をとりあげ、危険な無差別テロを問題とし、ポスターデザインでメッセージを送った。表現されているイラストレーションは、電車の中でもガスマスクが必要になる時代を風刺している。



●My Skip vol.41 2004年06月号

「Stop Gun - Hachioji Convenience Store Robbery murder-」ポスター
1997 1030 ×728 mm Offset printing Social Poster



 


  2003年(平成15年)10月7日(火)産経新聞

1995年(平成7年)7月30日(日)午後9時過ぎ頃、東京都八王子市大和田町4丁目、八王子市のスーパーマーケット事務所内(元ナンペイ、現ひまわり)で、女性従業員3名が拳銃を使用した犯人に殺害された事件があった。
1997年の春、八王子警察署の刑事が多摩美術大学にやってきた。話を聞くと上記事件の情報がまったく入手できないため、入手方法のアドバイスを求めるためだった。
ぼくの出来るアドバイスは、この事件のキャンペーンをすることだと考えた。まったく予算も無いものであったが、様々な協力のもとで、キャンペーン展開をすることができた。内容の目的は、(1)情報を収集する。(2)事件を風化させない。(3)拳銃を持つことをやめる。この3つが最後に残ったキーワードとなった。ポスターのデザインは、拳銃がぼろぼろに崩れ落ちるイラストレーションを描き、周辺に多くの目を配列し、見逃さないイメージを作り上げた。この事件の早期解決と、銃の廃絶を願い、このポスターは、多くの交番や警察署、またバス車内に貼られ注目された。
2003年(平成15年)10月7日(火)産経新聞の記事で見るように「八王子スーパー強盗3人射殺事件」「拘置の男再逮捕へ」というキャッチフレーズで掲載された。現場に残っていた弾丸の線条痕〔ライフルマーク〕が、平成9年に大阪市内の信用金庫で起きた強盗殺人未遂事件で使われた拳銃の弾丸と酷似していることが6日、警察当局の調べで分かった。信金事件を含む大阪で起きた四つの強盗事件に関与した疑いが持たれている男の身柄を警視庁に移送し銃刀法違反容疑で再逮捕する方針の内容であった。警察当局は、男を銃刀法違反の疑いで再建捕したうえで、関連が指摘されている一連の事件について慎重に捜査を進めることにしている。



●My Skip vol.40 2004年05月号

「Visualogue」ポスター
2003 1030 ×728 mm Serigraphy Exhibition Poster

  マイスキップ2004年3月号に摂田屋、サフラン酒の鏝絵の蔵と旧国道17号線の宮内駅前から摂田屋地区の全国に誇れる長岡文化遺産保存を求める記事があった。すでに手遅れになりかかっている長岡の特徴ある街並みは残さなければならない。なぜならば、長い時間をかけ生まれたその時代の景観から見る歴史と文化の心だからである。それは人間にとって深く刻み込む誇りと愛を作り上げる。ぼくは、昭和27年に宮内駅前で生まれ、摂田屋サフラン酒の真向かいの上組小学校を卒業した。この長岡の宮内摂田屋地域の雁木(がんぎ)通 りは、ぼくの芸術的感性と生きるための誇りを育んだ場所である。世界中どの街よりも情緒があり美しい所だと思っている。視覚などの五感から入ってくる感覚的な刺激は、その人のプライドを作り上げるのに大いに効果 的であるため、この典型的な越後長岡の景観である宮内摂田屋地域の保存を熱望する。 今回は、2003年12月号で紹介した「Icograda・世界グラフィックデザイン会議・名古屋」に出品したテーマ「Visualogue」のポスター作品をとりあげた。「Visualogue」という言葉は、visual(視覚的)とdialogue(対話)を組み合わせた造語で、「新しい対話の形」を意味している。そして会議のテーマは「情報の美」(Quality of Infomation)でグラフィックデザイナーが関与する限り情報は「製品」で、そこに「品質」がある。そして、品質のよい情報とは、スムーズでストレスのない理解をもたらしてくれる。私たちの役割は、物事の本質をしっかり捉え、整理整頓し、それに触れる人々に力を与える情報を社会に環流させていくことである。さらにサブテーマとなっているものは「アイデンティティ」(文化の独自性)「サスティナビリティ」(環境資源の持続性)と「教育」である。
   
   
展覧会会場、2003年   プレゼンテーション・秋山孝ポスター作品、2003年
(040414kondo update)



●My Skip vol.39 2004年04月号
「Green Consumer」ポスター
2003/1030 ×728 mm/ Serigraphy/Campaign Poster

 
   
   
ごみ半減県民運動・広報ポスター 買い物袋持参・簡易包装推進ポスター マイバッグキャンペーンのエコバッグ
   
 
   
買い物袋持参・簡易包装推進ポスター 県民運動参加店舗用ステッカー  

2003年に制作した、「Green Consumer」のポスター作品でB1サイズ(1030 ×728 mm)の自主制作である。ネスパス・表参道・新潟館から新潟県 ・県民生活課に移動した、藤井由美子さんから連絡を受けた。彼女は、なかなか活動的で、行動力がある人だ。そのおかげで新潟県「買い物で暮らしをかえよう」ごみ半減県民運動実行委員会でキャラクター「グリーンコンシューマ君」を制作することができた。もともとは、A2サイズとB3サイズの依頼だったが、文字が多く、ポスターとしての象徴性が弱いため自分でB1サイズのポスターを制作した。目的は、「グリーンコンシューマ」になることを促すためのポスターである。「グリーンコンシューマ」というのは、環境や健康を大切にして買い物をする消費者のことをいう。この基本は環境への影響が大きい商品を避けて、買い物をすることで「グリーンコンシューマ」が増えるほど消費者ニーズに合わせた商品やサービスが多くなる4R活動をいい、環境保護の先進国である北欧では、省資源活動のために4R運動が浸透している。4Rとは、「refuse、(断る)不要なことを断り、購入したり持ち込んだりしない、次にreduce(減らす)ゴミになるようなものは買わない、ゴミを減らすと言う姿勢。reuse(再利用する)ものを繰り返し使う、繰り返し使うものを購入する。recycle(再資源化)自分で堆肥化、飼料化する、リサイクル活動への協力をする」をいう。「資源再生・ごみ半減戦略」「買い物で暮らしを変えよう」ごみ半減県民運動広報ポスター 、買い物袋持参・簡易包装推進ポスター 、県民運動参加店舗用ステッカー、マイバッグキャンペーンのエコバッグ「グリーンコンシューマになろう!」へと展開した。


●My Skip vol.38 2004年03月号

「Illustration Studies-11 Tama Art University
ポスター
2003/1030 ×728 mm/ Serigraphy/Exhibition Poster

 
1994年に多摩美術大学でイラストレーションの講座を担当して以来、「イラストレーションとは何か」という疑問が沸き起こってきた。それ以前もイラストレーションについてはそれなりに研究をしてきたが、さらに深く思考することになった。その結果 、「イラストレーション学の確立」という旗のもとにさまざまな試みを行ってきた。
多摩美術大学は、日本の中で特にイラストレーションにすぐれた表現者が数多く輩出している実績がある。それには創設者杉浦非水をはじめ、山名文夫らの卓越したイラストレーターの指導が大きな要因になっていることは間違いない。図案科からグラフィックデザイン学科へとつながる学科の歴史からも必然といえよう。そこにおいて、意外とイラストレーションに対して、これといった確固たる概念や理念を見い出すことが学門としてできなかった。それで、ぼくのテーマである「ビジュアルコミュニケーション表現の可能性」を基にイラストレーション学の確立を目指すこととなった。
今回の出品作の「Illustration Studies-11,Tama Art University」は、多摩美術大学のイラストレーション学研究のためのもので、イラストレーション学研究の認知を国際的にさせるために制作したものである。1997年の「Fax Art Project Tokyo-Helsinki」展のポスターから数えると、11作目の Illustration Studies ポスターとなる。ポスターの持っている「人に伝える機能」は、十分果 たされている。これからも定期的にイラストレーション学研究のポスターを制作していきたいと考えている。イラストレーションを多角的に検証し、新たな方向と領域を発見すべく「Illustration Studies」の目的として意義あると考えている。
   
Illustration Studies,Booklet




●My Skip vol.37 2004年02月号


「This is a non-smoking facility(ここは喫煙施設ではありません)」ポスター
2003/1030 ×728 mm/ Serigraphy/Social Poster

   
    The Washington Post Weekend / September 12.2003 / Illustration by Takashi Akiyama for The Washington Post / 320 x 280 mm 新聞/ワシントンポスト紙Weekend(米国版)/ 2003年9月12日/ イラストレーション:秋山孝/ 320 x 280 mm


アメリカ最大の新聞「ワシントンポスト」から日本人のぼくにウィークエンド版表紙のイラストレーションの依頼がきた。テーマは「クリーン・ザ・エアー」で、喫煙をテーマとした内容だった。その掲載は2003年9月12日のカラー版の表紙となった。依頼がきたのはE-Mailで、ダイレクトにぼくのコンピューターに送信されてきた。なにしろ雑多なメールがほとんどで、重要なものなのか判断がつかないほど世界からやってくる。言語は英語が中心で日本人のぼくにとってみると、このスタンダードな言語は日本語と比較して難解なものだ。
しかし、IT革命は国境を越え、ぼくたちにコミュニケーションのシステムのかたちを変え、また時間の概念もすっかりスピードアップした。上記のワシントンポストのデスクとのコミュニケーションも英語と画像のやりとりで徐々に正確なものへと導かれながら仕事は進んでいく。だが一度も見たことのない顔や声を想像しながらコンピューターに向かう悲しさがあり、これが国際コミュニケーションだと思うとやるせない気持になる。
テーマの喫煙に対する問題は、日本もアメリカも同様に大きな議論する内容で、少しも差異を感じない。だからアメリカから日本人のぼくに指名されてもなにも不思議はないだろう。
今回のポスター作品は、このテーマに沿って何点かのイラストレーションを創作した中から、2点はワシントンポスト誌上に掲載され、もう1点のバリエーションの作品をB1ポスターのイラストレーションとしてデザインした。禁煙についてはぼくも異論はなく、禁煙に対して同感する。そこでビジュアルコミュニケーションの表現として、タバコのロケットに身体が縛られ飛ばされていくイメージを描き、キャッチコピーとして「This is a non-smoking facility(ここは喫煙施設ではありません)」とつけた。



●My Skip vol.36 2004年1月号

「Message Illustration Poster 2002」ポスター
2002 1030 X 728 mm Offset Printing Exhibition Poster

  ぼくが教えている多摩美術大学の芸術祭期間中の2003年11月3日から5日まで、中国国立上海図書館ギャラリーにて上海応用技術学院と多摩美術大学グラフィックデザイン学科イラストレーションクラスの作品交流展が開催され、在上海日本国総領事館、野口裕子副領事も駆け付けオープニングのテープカットを行った。両国の学生作品の違いに対して互いに意見交換を行うなど盛んに交流を行なった。翌日、応用技術学院においてぼくの「イラストレーション学」の講演会が開催された。
上海は、日本のバブル期のような活況を呈していて、夜の街のイルミネーションは、目を見張る思いがする。高いビルが建ち並び、オールド上海からニュー上海へと姿を変えている。ビルからはレーザー光線が飛び、中国及び世界から人々が集まり、バンドエリアの観光スポットは夜遅くまで若者たちのエネルギーで満ちあふれていた。
ぼくの訪れた上海応用技術学院は、上海師範学校が並ぶ学生街にあり、これからの中国を作り上げる学生が集い、全寮制のキャンパスは、懐かしい日本の70年代のパワーを感じた。全てが新鮮な出会いと意欲を持っているようで過去の中国ではなかった。
今回取り上げる作品は、2002年7月19日〜29日、銀座の王子製紙、モンスーン・ラボで開催された学生作品展「Message Illustration Poster 2002」のポスター作品だ。目的は学生作品を社会に発表するためで、それぞれの学生が持っているテーマをビジュアルメッセージ化し、ポスター作品として発表したものである。その告知のためのポスターである。犬が崖の上で遠吠をし、お互いにコミュニケーションしている姿をイラストレーションとして、象徴的にデザインをした。まさにこの声が上海まで鳴り響いた感がする。
   


●My Skip vol.35 2003年12月号

「 Peace Face」ポスター

1988年 1030 ×728 mm Serigraphy Peace Poster

  2003年10月8日から13日まで、6日間、愛知県名古屋国際会議場で「Icograda・世界グラフィックデザイン会議・名古屋」が開催された。その前に10月7日から8日の間は、「Icograda・デザイン教育機関国際会議」が開催された。ぼくは、パネラーとしてプレゼンテーションとパネルディスカッションに参加し、自分のデザイン教育における考えをプレゼンテーションし、パネルディスカッションの中で自分の考えを述べた。プレゼンテーションは、国際的なメンバーが、それぞれプレゼンテーションするため、おのおのの国の教育の違いなどが明解になった。国際会議を開催する意義は、デザイン教育を通 して、国際的理解と様々な問題解決のための糸口を見つけ、実行することにある。その価値は、人類にとって有意義なものとして、良い結果 に導かれることになる。国際会議は、上記以外に「300人のVisualogue」「JAGDAメンバーによるサポート・ポスター展」「JAGDAメンバーによるマイベストワン・ポスター展 」に参加出品した。
今回のポスター作品は、「JAGDAメンバーによるマイベストワン・ポスター展 」に出品した、「Peace Face」を取り上げた。この作品は、1988年に開催されたJAGDA平和ポスター展に出品した作品である。この展覧会は、「Peace」をテーマにしたものである。夜空と夜飛ぶ鳥の軌跡を男性の顔に見立て、そこに平和のメッセ−ジを織り込んだものである。 平和とともに男性が微笑んでいる作品である。「Graphic Design in Japan'89」(講談社)年鑑にその時代を語るポスター作品として、高く評価された。
   
   


●My Skip vol.34 2003年11月号

「Sick-The Earth」ポスター
1987年 728 ×1030 mm Serigraphy Ecology Poster

  2003年10月14日から11月3日の間、富山県婦負郡八尾町にある「坂のまち美術館」で「 Takashi Akiyama's Eco Art(秋山孝・長岡コレクション in やつお)」が開催された。今回の個展は、シルクスクリーンの版画の展示だ。これは2000年に制作したもので、エコロジーをテーマとし、地球がモチーフになっている。
八尾は、風の盆で知られ、独特な音色で奏でられる。それは味わい深い北陸の情緒がある。町並みは、軒の低い家並みが続き、伝統的な古い日本の街道である。「坂のまち美術館」はその街道にある小さな美術館だ。そこで長岡コレクションの秋山孝の作品が展示されることは、とても意義のあることだ。芸術作品で八尾と交流することは、作品のもっているひとつの役割だ。同じ北陸だが、長岡と八尾は環境が異なり、作品の見え方もその場によって微妙に違いがある。それが魅力のひとつになっている。エコロジーの問題は21世紀の地球市民にとって、解決をしなければならないものである。今回のポスター作品は、1987年に「地球」をテーマに制作した"The Earth"シリーズ4部作の一つである。地球を考えるとき、地球がひとつの生物と考えれば、擬人化することは容易にできる。この疲れ切ったように思われる地球をモチーフにして、デザインを考えた。そして、危機を感じさせる黄色をバックに、イラストレーションで「病める地球」を表現した。現在の地球には60億を超える私たち人間がいる。今までこれほどまでに人口が増えたことはない。だからこそ、人々はこの問題を理解し、そして解決する行動をとらなければならない。


●My Skip vol.33 2003年10月号

「線(天・地・海・鳥)」ポスター
Line (sky,earth,sea,bird)
1985年 728 ×1030 mm Serigraphy Ecology Poster

  2003年8月11日から8月31日まで開催されていた「秋山孝の世界展」をヨーロッパの異常的な猛暑のイタリア、フィレンツェから帰国してすぐ訪問した。燕三条にある、新潟県県央地域地場産業振興センター別 館リサーチコアのギャラリーは、上越新幹線燕三条駅から徒歩で5分位のところにあった。夏の稲穂がライトグリーンの輝きを見せて越後の風景の美しさと爽やかな風を感じながら歩いた。ぼくの最も気に入っている故郷の自然感だ。三条は亡くなった母親の故郷でもあったのでぼくの子供時代の昭和30年代を思い起こしながらだった。
会場となる、新潟県県央地域地場産業振興センターでは、設立年度から、企画ギャラリー展として毎年1回、グラフィックの展示会を行ってきた。「亀倉雄策のポスター展」から始まり、「世界のポスターベスト50」「日本のポスターベスト50」と会を重ねてきた。今年度は長岡市に所蔵されている秋山のグラフィック作品を展示し、「秋山孝の世界展」として展示会を開催することとなったのである。
この「秋山孝長岡コレクション」の目的は、秋山作品が、未来の人々に作品を通 してアートからのメッセージを感じ取り、それが来たる未来に貢献することだ。だから作品展を開催し、さまざまな人々に鑑賞され作品が活躍しなければならない。アートの力は、ほかには見られない文化的な魅力をもっている。美的なもので人々の心のなかに自然とやさしさを持って静かに入り込んでいく。日常の些末なことを置いてゆっくりと鑑賞するのも良いものである。
今回選んだポスターは、1985年に制作した「線(天・地・鳥・海)」という作品だ。これは、線の可能性を表した作品で、中心の線は地平線であり、水平線である。自然の姿を一本の線で表現した。四隅に配された漢字は、天、地、鳥、海と書かれ、見方によって描かれたものが変化する、回転ポスターと呼んでいる。



●My Skip vol.32 2003年9月号

「セーブ・東京湾 Save Tokyo Bay」
1990/1085 X 1170 X 40 mm/スギ/サインボード

 

2003年8月11日(月)から8月31日(日)まで、(財)新潟県県央地域地場産業振興センター・別 館/三条・燕地域リサーチコア・3Fデザインギャラリーで、「秋山孝の世界展」が開催される。「秋山孝長岡コレクション」から、ポスターが50点、原画が14点、版画が12点、サインボードが4点、展示される。「秋山孝長岡コレクション」は、1999年、2000年、2001年に新潟県立近代美術館で展示された作品によって、長岡市にコレクションされたものである。総計532点の中から上記の作品を選んで展示している。
サインボードのシリーズは、1989年から1990年のわずか1年間に制作された。「セーブ・東京湾 Save Tokyo Bay」は、スギの板に木目を活かし、レリーフしたものである。木目が自然現象の波紋のように見えるようデザインした。杉材は、時間が経過すると、セピア色に焼けてますます輝きを増す。もともとここに彫られているイラストレーションは、東京湾を救うためのキャンペーンのために制作されたものである。これは1989年10月から、1990年9月まで「月刊Myふなばし」に雑誌広告として掲載されたものだ。タイトルは「Save Tokyo Bay・地球にやさしく・東京湾にやさしく」で、スポンサーは船橋市漁業協同組合である。一回目は「東京湾の魚介類は私たちのかけがいのない食料資源です」からはじまり、「新鮮なあさりが毎日水揚げされています」「東京湾はノリ養殖の発祥の地です」「東京湾の誕生」「東京湾を作った男」「東京湾の春はボラ漁で幕を開けます」「潟、瀬、と呼ばれる浅い海があります」「魚へんに弱いと書いてイワシ」「海辺の楽しみといえば…」「東京湾の夏の主役はスズキ」「東京湾の埋め立ては」「人間にとって美しい自然」と続きました。

(20030804/Kaw update)



●My Skip vol.31 2003年8月号

「Illustration Studies 6」ポスター
1997/1030 X 728 mm/Srigraphy/Exhibition Poster

 

フィンランドのヘルシンキから電車で約1時間30分くらい離れたラハティという町で開催されている「第14回ラハティ国際ポスタービエンナーレ」のレセプションに参加するためにでかけた。展覧会は6月4日から9月14日までラハティポスターミュージアムで開催されている。ぼくのポスター作品、「Illustration Studies,Tama Art Universty 」「Fugoppe's Wings」も展示されている。6月のフィンランドは、白夜の季節で、いつまでも明るい夜が続きデザイナーどうしで話がはずんでいつのまにか時間を忘れてしまう。
フィンランドのポスター作品の特徴は、シンプルでメッセージがはっきりとして無駄 のないデザインである。深い思索の結果作り上げられる。また、プロダクトデザインや家具のデザインも同じく静かで清楚なデザインだ。それは、長く寒い冬を過ごす自然環境からくる生活を通 した忍耐力のたまものだと感じる。ぼくの生まれた長岡よりももっと厳しい自然がそこにある。 
今回の出品作の「Illustration Studies,Tama Art Universty 」は、多摩美術大学のイラストレーション学研究のためのもので、イラストレーション学研究の認知を国際的にさせるために制作したものである。1997年の「Fax Art Project Tokyo-Helsinki」展のポスターから数えると、9作目の Illustration Studies ポスターとなる。ポスターの持っている「人に伝える機能」は、十分果 たされている。これからも定期的にイラストレーション学研究のポスターを制作していきたいと考えている。

(20030710/Kaw update)



●My Skip vol.30 2003年7月号

「世界自然遺産1997」ポスター
The World Natural Heritage 1997
1997年 1030x728 mm Offset Ecology Poster

 
ポスターのメディアは、国際的だとつくづく感じる。油絵や彫刻などは、そうはいかない。輸送の側面 から考えても芸術作品の場合は、オリジナル作品のため、保険や厳重な梱包が必要だ。それに莫大な費用がかかる。それにくらべると、ポスターの芸術性は大きく異なる。複製の芸術だから現代的で、そこに現われる図像の内容やそこにしかない表現から「美」「哲学性」「時代性」を読取り、楽しむ。さらに、比較できないほど輸送が簡単である。丸めて筒に入れコンパクトで軽いため、コストもさほどかからない。つまり、国境をいとも簡単に越えるビジュアル・コミュニケーション・アートなのである。
今回の「世界自然遺産」のポスターは、1997年に日本グラフィックデザイナー協会が主催した「世界遺産」をテーマとした展覧会に出品したものである。「世界遺産」は、1972年の第17回ユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」のことである。世界遺産条約が生まれたのは、地球上に存在するさまざまな文化遺産、自然遺産を、ある特定の国や民族のものとしてだけでなく、世界の全ての人にとってかけがえのない宝物として、保護していこうという考え方からだ。これによって、遺産の保護活動に向けた世界中の人びとの国際協力が推進されることになり、日本は1992年にこの条約を批准し締約国となった。このポスターのアイデアは、世界遺産条約を自然が支えているイメージをビジュアル化したものである。自然の重要さを訴えるために、このようなイラストレーションのアイデアが生まれた。
(20030609/Kondo update)



●My Skip vol.29 2003年6月号

「オマージュ、田保橋 淳」ポスター
Homage Jun Tabohashi(Koi)
2002年 1030x728mm Serigraphy Exhibition Poster

  4月号で紹介した、ウクライナで開催される「ウクライナ国際トリエンナーレ、エコロジーポスターと版画、4th ブロック」の国際審査員として4月24日から滞在した。気候はとても寒く、東京の冬といった感じだ。キエフから寝台車で12時間の夜行でハリコフに到着した。東京からロンドン経由で2日半の時間を費やした。街並みは古都ハリコフの重厚な趣で、東ヨーロッパの特徴がみられた。モスクのようなタマネギ型の屋根をしたロシアで見られる独特な教会が見られた。審査は国際審査員5名と地元審査員3名とで協議のうえ受賞を決定した。日本人は版画部門で近藤憲昭氏が3席を受賞したほか、ポスター部門では3名が奨励賞を受賞した。日本大使館にお世話になり帰国した。
今回取り上げるポスター作品は、多摩美術大学のグラフィックデザイン学科、学科長田保橋淳教授の「田保橋淳へのオマージュ展」のために制作したものである。2002年9月10日から10月7日まで開催され、場所は多摩美術大学デザイン棟ギャラリーで行なった。一方、多摩美術大学美術館でも「重層する鏡像曼陀羅華 田保橋淳展」が大々的に開催された。田保橋淳の創作の力強さを「鯉の滝登り」にたとえ、江戸時代の版画のデザインを秋山孝流にアレンジし、表現を試みた。上記の2つの展覧会は秋山孝のプロデュースにより実現したものである。さらに「鯉の滝登り」のイラストレーションは、2003年5月14日からニューヨークのイラストレーターズ、ソサエティーのギャラリーで 開催される「Japanese Member's Group Show "Nippon"」に展示される。
(20030513/Kondo update)


●My Skip vol.28 2003年5月号

「What's justice?・何が正義か」ポスター
2001年 1030x728mm Serigraphy PeacePoster

 
21世紀は、戦争のない時代がやってくると 信じていた。ところがそんなことはなくてま た戦争が起きてしまった。人間は同じ過ちを 繰り返す動物だと本当に情けなくなる。何が 正義か何が悪か。それは問うよりも戦争をや らないという強い意志の方が、価値があるよ うに思われる。 しかし、現状はどうもそんなに甘くはない。 それよも国益優先の方が重大事で人の生命よ りも価値があると思っている。もうすでにそ のような時代は終焉を迎えたと思っていたら 全くそうではない。イラク戦争の場合も良識 のある考え方が通るようにしたい。 ボランティアセンターの事務局長をしている 清水さんから電話がかかってきて「秋山さん 今の社会状況をどう思いますかアフガンにつ いてどう考えますか」という話を突然し始め た。それは、2001年だった。ようはポス ターで現状の問題をビジュアル化しメッセー ジを送りたい。そのポスターを作ってほしい という依頼だった。それで議論と討論の結果「What's justice?何が正義か」とういうキャ ッチフレーズで戦争の問題をアピールするポ スターを制作することに決めた。デザインは、 地球が怒りのために爆発をしNO!と叫んでいる イラストレーションを描いた。 我々のデザイナーの課題は、人間が犯しては ならない問題をビジュアルで表現し社会に対 して発信しなければならない。ただ黙ってい るだけでは今のような戦争がなくなることは 決してない。それを肝に銘じておかなければ ならないと思う。



●My Skip vol.27 2003年4月

「コーニュ国際自然映画祭」(イタリア)
International Nature Film Festival - GOLDEN IBEX -
1997年 1030x728mm Offset Culture Poster

 
今年(2003年)の4月後半に、ウクライナのハリコフで行われる「Fourth Block・エコロジーとグラフィックのトリエンナーレ展」の国際審査員に招聘され、行くことになった。ハリコフは「ノルマンディ号」のポスターや、イブ・サンローランのロゴデザインで知られる巨匠カッサンドル(1901-1968)の生地であり、1986年のチェルノブイリの原発事故で有名である。ここハリコフでエコロジーのトリエンナーレが4月26日から開催される。展覧会の他にシンポジウム、レクチャー、ワークショップなどが行われ、国際的なイベントとなる。近年、ますます国際社会が不思議なゆがみを見せ始め、不安感がつのっている。だからこそ国際的なコミュニケーションが必要でお互いに問題を理解し、解決することを目指さなければいけなくなったことを実感する。 今回取り上げたポスターは、 イタリア北部モンテ・ビアンコがそびえる町コーニュで開催される国際自然映画祭の告知ポスターである。このポスターは、国際指名コンペで1位 を獲得した。「コーニュ国際自然映画祭」は世界各国から参加し、1週間ほどこの町で、エコロジーをテーマとした映画が上映される。アルプスの麓の美しさを背景に自然の大切さと価値を認識するものである。ここでは、もちろん国際的コミュニケーションがとられる。映画祭のコンクールは、最終日に賞が決定され、レセプションが開かれる。やはりイギリスなどの自然映画が優れていて、受賞した。 このポスターは国際保護動物であるアイベックス(スタンベッコ)をモチーフとし、アルプスの崖に住む習性をイメージし、自然映画を映写 するデザインを作り上げた。



●My Skip vol.26 2003年3月号

「リサイクリング」
Recycling "To save is a way of life"

2000年 1030x728mm Serigraph Ecology Poster

  2002年12月に上海応用技術学院で名誉教授の授与式があるので上海に出かけた。 中国にグラフィックデザイン教育のレベルを上げるために、ぼくを招請し名誉教授の 称号を与えたのだと思っている。大学では、講演をしたり教授らと友好を結んできた。 上海は、中国の人口多さと消費パワーのエネルギーに満ちていた。ぼくは、圧倒され 目まいがして、かつての日本の好景気を思い起こした。まさに活況をていしていた。 ぼくの興味は、やはり中国の文化大革命(1966-1976)のプロパガンダポスターをじ かに見たかったし、可能であればコレクションもしたかった。なぜならば、ぼくの研 究テーマである「イラストレーション学」のためにも欠落している中国の文化大革命 のプロパガンダポスターのイラストレーションをこの目で検証したかったからである。 それは、今後のためにも「イラストレーション学」として価値あることだ考えた。し かし、時代は、急速に変化し文化大革命(1966-1976)のグラフィックデザインの遺 産はすでに消えそうになっていた。ポスターのイラストレーションは、やはり時代の 象徴的な記録的価値があることをさらに実感した。 今回取り上げたポスター作品は、2000年に制作したもので「リサイクリング」  Recycling "To save is a way of life"をテーマに発表した。世界各国に送りスロ バキアの「エコプラガト2002」,韓国の「第1回ソウル国際ポスタービエンナーレ」 では、受賞を果たしている。言うまでもなくエコロジーの問題を考えれば、「リサイ クリング」については、言及しなければならない。自業自得にならないように声たか らかに歌い上げたいと思っている。


●My Skip vol.25 2003年2月号

「写楽生誕200年祭ポスター展1794-1994」The 200th Anniversary of Sharaku 1794-1994
1994年 1030x728mm Serigraphy Exhibition poster


  ポスターをデザインするにあったってテーマの設定と解釈は、デザイナーの主観的な ところに負うところが大きい。それは、人生観、社会観などの考えの基本的なところ から表現へ導かれるからである。とくに、表現の競作となる展覧会のポスターなどが それにあたる。 今回のポスターは、写楽、生誕200 年を記念するポスター展のためのポスター作品で ある。毎日新聞社主催で、渋谷パルコで1994年に開催された。当時のカタログに寄せ た作品コメントは、「ベラスケスやレンブラントにならぶ肖像画家、秋山斎孝楽は、 1994 年謎の浮世絵師『東洲斎写楽』になりかわって『大童山土俵入』を描いた。大 童山文五郎は天明8年出羽国の生れで、生れながらの大児であった。このちびっこ力 士は、からだは大きいがそんなに強くなかった。ユーモアたっぷりな大童山は、地球 を手にしたエコロジー土俵入が得意で現代のフアンを楽しませている。」と書いた。 これからも分かるように、かなり思い込みは強く、自分自身が東洲斎写楽になりかわっ ている。東洲斎写楽は、謎の多い絵師で、現在144枚の作品が確認されている。背景 黒雲母摺(くろきらずり)の役者似顔大首絵28枚は、特に秀逸である。 江戸時代の浮世絵の絵師は、現代のイラストレーターであり、ぼくたちの祖先である。 ぼくの作品を語るときに江戸時代の浮世絵の芸術性や日本の独創性などから色濃く影 響を受けていることを言わざるを得ない。シンプルでみごとな線描、カラフルで大胆 な色面それに印刷技術、グラフィックデザインの基本であり、ぼくの教科書のような ものだ。


●My Skip vol.23 2002年12月号

Fax Art・東京・ヘルシンキ
Fax Art Tokyo- Helsinki

1997年 1030x728mm Offset printing Exhibition poster

 
近年、大学の授業もさまざまな実験が行われている。ここで紹介されているポスター のFax Artプロジェクトは、多摩美術大学・グラフィックデザイン学科・秋山孝クラ スとヘルシンキ美術大学(University of Art&Design Helsinki)アルトマ&ピッポ・ クラスとのジョイントプロジェクトだ。同時間に東京とヘルシンキの学生たちが表現 するイラストレーションをFaxで相互交換する、という新しい試みの授業である。そ れを社会に発表するために、1997年5月2日から5月30日まで王子ペーパーショップ 銀座で日本側21名、フィンランド側34名、合計55名の学生の感性、考え方、問題意識 の違いなどを検証することを目的にした展覧会を開催した。授業を通 してワールドワ イドな感性を身につけるユニークな友情プロジェクトといっても過言ではない。 イラストレーションは、つねに時間性、時代性が重要なファクターとして考えられて いる。また、通 信の発達は、情報革命をもたらした。今までの時間の概念もすっかり 変わりワールドワイドに相互情報交換が日常になった。電話もFaxもE-mailも手紙以 上にひんぱんにコミュニケーションの便利な道具として使い、しかも、存在すら意識 しないコミュニケーションの手段として日常化し、今では欠かせない大切なビジネス・ コミュニケーション・ツールとして発達した。そして、とくにFaxは、確かな記録と しての能力とスピードが、これを確実にしたのだ。しかし、イラストレーション世界 では、Faxが表現の主体的立場をとることはなかった。このラフな手段も、視点を変 えることによっては、魅力ある相互交換能力を持っている。そこで学生達は、言葉を 超え、イラストレーションが活躍する新たな領域を発見した。


●My Skip vol.22 2002年11月号

第41回八王子まつり
41st Hachioji Festival 2001

2001年  1030x728mm Offset printing Event poster

  ポスターを眺めていて、その中に素晴らしいアイデアに気づくときがある。とても大 発見したような爽快な気分になる。作者であるデザイナーと身近な友人のような親し みを感じる。なんて嬉しい気持ちになるのだろう。 グッド・アイデアは、人の精神を豊かにしてくれる。なぜならばそこには人間にしか ない創造とイマジネーションの奥深い広がりがあるからだ。ユーモアだったり気の利 いたウイットだったりすればなおさらだ。 たかが一枚のポスターからだという人がいるかもしれないが、その一枚のポスターが 人々の心に大きく影響を与え生涯忘れられないものになることがある。たとえば、ぼ くにとって忘れられないポスター作品といえば、やはり新潟県出身の亀倉雄策の19 64年東京オリンピックのポスターだ。ぼくたちに多大な勇気を与えてくれた。 今回の作品は、「八王子まつりのポスター」を選んだ。8月に入ると八王子では、お 祭りが始まる。そのために八王子まつり実行委員会からポスターデザインを依頼され た。八王子まつりは、第41回目を迎えるが、近年このおまつりに人が集まらないと いう理由からだった。なんとか人を集めてほしい。なかなか困難な宿題でそれをポス ターだけでは簡単にはいかない。しかし、ポスターの役割としては、人目に触れプロ モートする機能がある。それは、十分機能は果たせるし、かなりの能力を持っていて、 イベントの象徴になるだ。 「八王子まつり」のポスターデザインは、八王子まつりの「伝統的な山車の美しさ」 「山車を引く人々」「まつりの楽しさ」を伝えるためにこのアイデアが生まれた。し かも、秋山の独特なイラストレーションが人々の心をつかむ。 このポスターは、今年のニューヨーク・イラストレーターズ・ソサエティの年間アニュ アルに選ばれた。


●My Skip vol.21 2002年10月号

メッセージ イラストレーション ポスター展
Message Illustration Poster
2001年  1030 X 728 mm  Offset printing

  情報をグラフィックメディアにおいて伝達することで大切なことは、分かりやすく、 正確に伝えることだ。しかし、ただ正確にというだけでは、堅くて一方的になり、味 もそっけもないただ伝える伝言になってしまうことが多い。受けての立場や状況を理 解したうえで受けての心をつかまなければならない。そこで初めて情報の内容が理解 さる。そこに必要なものがグラフィックデザインである。デザインされやっと人前に 出るということを知らなければならない。伝わりさえすればなんでも良いでは、あま りにも乱暴だ。そうではなくやさしく美しくデザインされ、受け手が見たい、読みた い、知りたいという気持ちになるようにうながさなけらばならない。その送り手、受け 手の関係がみごとで美しいもでありたい。 今回の作品は、多摩美術大学グラフィックデザイン学科のイラストレーションを受講 しているぼくのクラス3年生の展覧会の告知ポスターである。イラストレーションを 勉強しているなかで、イラストレーションがどのようにメディアにおいて活躍するか を学ぶために「メッセージ・イラストレーション・ポスター」というタイトルで制作 している。それを銀座の王子製紙のギャラリー・モンスーン・ラボで展覧会を行って いる。すでに6回を迎えた。学生達の作品が銀座という華やかな街で人目にさらされ る教育的効果は絶大なものがある。また、ぼくの授業を大学だけのものでなく一般 の 人々に発信でき公開する良さもある。そこで、このポスターのデザインは、ポスター の貼られるポスター塔の頂上で鳥が「メッセージ・イラストレーション・ポスター」 と囀っているシーンを描いた。


●My Skip vol.20 2002年9月号

インド核実験反対1998
No More Nuclear Teasting by India

1998年  1030 X 728 mm  Offset printing

 
インドは、非暴力的抵抗をかかげた政治家であり思想家のマハタマ・ガンジー(1869-1948)を生んだ国である。インド独立の指導者ガンジーは、自力で糸を紡ぎ、無抵抗主義を貫いた。人類において誰もが尊敬の念をいだく偉人である。その偉大な指導者をもちながら、保持し、実行してはならない核実験を行ったことはなんとも嘆かわしい。それを反対するために制作したポスターである。インドの知、ガンジー が額に汗をかき核実験を怒っているイラストレーションを描きポスターのデザインとした。顔は、怒りに震え真っ赤になり、信号色の黄色と黒それにバックは大空を表す青で表現した。 個人の意見を持ったメッセージをビジュアル表現で表すことは、今に始まったことではない。たとえば、フランスのドーミエ(1808-79)は、民主運動の進むパリで印刷メディアの風刺雑誌「カリカチュール」や「シャリバリ」で社会の問題を独自のイラストレーションで表現した。ドイツでは、急速な産業革命の進行と第一次大戦の危機に揺らぎながらグロッス(1893-1959)は、人間の批判的良心を描いた。また、アメリカのベン・シャーン(1898-1969)は、アメリカの良心とよばれ死の灰の福竜丸事件をテーマに表現した。現代では、1999年に亡くなったイギリスのポール・ピーター・ピーチ(1920-1999)は、少部数印刷で個人的メッセージをポスターで発信し続けた。ぼくのアトリエにはピーチの代表作のガンジーがいつも壁に掛けてある。 今回の「インド核実験反対1998」のポスター作品は、ニューヨークフェスティバルで「国連賞」を受賞した。



●My Skip vol.19 2002年8月

サンフランシスコ・アースデイ2000
2000年  1030 X 728 mm  Serigraphy

 
ポスターアートの魅力は、伝えたい内容を誰もが理解でき、そこから生まれた美しい芸術的表現を身近に楽しむことができるところにある。ある時は、そのポスターの役割が文化的イベントであったり、商品広告であったり、強烈な社会的メッセージであったりする。また、ポスターには、かならずその時代を代弁する記録的な要素があり、その時代を越えることはない。印刷というメディアを通 過するために絵画とは異なり複製される印刷メディアの軽快なフットワークを感じざるを得ない。さらに現代の輸送システムの結果 どこでも気楽に配送でき、インターナショナルなコミュニケーションのツールになる。1949年ニューヨーク近代美術館でグラフィックス4人展が国際的な美術館での展覧会と言われて以来、近年では、国際的にポスターの芸術性を評価する展覧会が数多く開催され人気を博してい る。 今回のポスターは、「サンフランシスコ・アースデイ2000」のためのものでサンフランシスコ・アースデイ組織委員会からの依頼で制作した。アースデイは、日本ではあまり馴染みのないものだが国際的には、自然保護を訴える重要なイベントである。さまざまな文化的な催事があり、サンフランシスコのシビックセンタープラザでは、音楽会やシンポジュウムなど市民団体などの参加などで盛り上がった。特にゴールデンゲイトブリッジを自動車を止めて自転車だけのデモンストレーションを行った。エコロジーの意識を高めるものとなり、このポスターは、サンフランシスコの至るところに掲示された。月桂樹に地球のキャラクターを配しサンフランシスコベイに朝日が昇っているデザインを考えた。



●My Skip vol.18 2002年7月号

フゴッペの翼
2001年  1030 X 728 mm  Serigraphy

  2001年10月に東京芸術大学大学美術館で「デザインの風展」が開催された。日本のデザインの全貌を明らかにするもので環境デザイン、インテリアデザイン、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、ブックデザイン、映像デザイン、パッケージデザイン、イラストレーションなどを取り上げた。新幹線の車両や内装のデザイン、自動車、醤油のビン、ポスター、雑誌など、我々の日常生活におけるデザインが一望され、デザインとは何か?を考えさせるものになった。 ぼくにきた出品依頼は、大判の「デザインの風」をテーマにしたオリジナル・ポスターデザインの制作であった。そこでぼくは、ぼくの研究テーマである「イラストレーション研究」をポスターでビジュアルメッセージを送った。かねてから日本におけるイラストレーションの始まりはどこにあるか疑問を感じていた。ぼくなりに調べると北海道、余市のフゴッペ洞窟にある刻画に行き着いた。それは、翼のつい人間のシルエットの刻画だった。続縄文時代のもので呪術のために描かれたものらしい。それにしてもそこに描かれたイメージは、豊かなビジュアルメッセー ジだ。


●My Skip vol.17 2002年6月号

川とかわすあしたの約束 Part1
1998年  841 X 594 mm  Offset

  2000年1月22日から1月31日の間、「川とかわすあしたの約束Part1」というタイトルで、サブタイトルが「信濃川との3世紀、そしてこれから 」というイベントが表参道・新潟館ネスパスで開催された。表参道・新潟館ネスパスは、新潟県の観光、産業、交流などの情報発信基地としてさまざまなイベントなどを行っている。そのイベントの一つとして、新潟の最大の川、信濃川をとりあげ、多角的に分析しユニークな展示、物産紹介やトークショウなどを企画し多くの人が集まった。ぼくも長岡市立科学博物館・館長の渡辺央先生等と「信濃川の自然」について話し、ぼくは、スライドを見せながら、信濃川は「パリのセーヌ川より美しい」「自然が与える影響と美」について語った。 いつも、ポスターデザインについて考え悩むのは、そのビジュアルが、見る人の心のなかにどのように入り込むか、そしてそのテーマの視覚的象徴になりうるかなど魅力的なデザインを創作しなければならない。「川とかわすあしたの約束Part1」では、川という文字の象形文字的な扱いと川魚の神であるヤマメをモチーフとした。川の文字は、ある時は、川の杭にも見えるし、川の流れも意味できるようレイアウトし、ヤマメの周囲は、神の輝きをデザインに織り込んだ。「川とかわすあしたの約束」とは、いったい何だろうとイメージするだけで良しとするものにしたかった。


●My Skip vol.16 2002年5月号

No! LAND MINE
1998年  1030 X 728 mm  Serigraphy


  地雷廃絶日本キャンペーンのためのポスター。地雷廃絶日本キャンペーンのボランティアグループからポスター制作の依頼を受け制作したものである。地雷廃絶キャンペーンは、国際平和ノーベル賞を受賞したキャンペーンで世界中に知られている。 カンボジアはじめアジア、アフリカ、中東などで地雷の被害が問題になっている。そこで地雷除去のためにボランティアが各地に行き地雷除去の活動をおこなっている。この除去は、非常な危険をはらんでいて地道な作業であり国際的に重要なものだ。 そこでこのポスターの役割は、活動しているボランティアの人々の活動理念の象徴的なビジュアルとしてポスターのもとに集まり勇気や希望を与えるものでありたいと考えた。そして、だれもが地雷の危険を理解でき記憶に残るデザインを目ざした。 ジュネーブの国際会議ではこのポスターがひっぱりだこになり人気を博し、グラフィス誌の世界ベストポスターに選ばれている。



●My Skip vol.15 2002年4月号

Illustration Studies Tama Art University
2000年  1030 X 728 mm  Serigraphy

 
多摩美術大学の共同研究で「イラストレーション学の確立」を旗印に1998年から「イラストレーション研究・Illustration Studies」をスタートした。その研究プロジェクトの告知のためと研究のビジュアルシンボルとして制作した2点連作のポスターの1点である。 多摩美術大学は、日本のなかでイラストレーションの教育が進んでいて、しかも、優秀なイラストレーターを最も多く輩出している大学である。しかし、いまだイラストレーションの学問的研究が、体系的になされていないためぼくが代表となり研究プロジェクトを立ち上げた。そして、研究書、技法書、展覧会カタログなどを発行し発表している。 イラストレーションは、文字によるコミュニケーションとは異なり、絵(図像)を使用したビジュアルコミュニケーションをなりわいとしている。イラストレーション表現は、一目で理解できインターナショナルな視覚言語の役割を持っている。その能力は、最近は高く評価されビジュアル時代とも言われている。とくに若いジェネレーションには、イラストとよんで、絵画などと区別 してオシャレな趣味であったり、コンピュータのちょっとしたアイコンにしたりポストカードに描いたり身近なビジュアル表現になっている。文字では、伝達しずらい感覚や感性を絵で表現して美的なコミュニケーションを実現している。 イラストレーションは、あくまでもメディアのなかで活躍するビジュアル表現のため、一般 ではなかなかその構造の理解が困難である。つまり、15世紀に発明された印刷メディアから現代の電子メディアによるIT革命まで理解し、さらに絵画的思想なども知らなければならないからである。


●My Skip vol.14 2002年3月号

スズメ雛(オス)
1986年  315 X 95 X 100 mm Gelton
スズメ雛(メス)
1986年  215 X 105 X 70mm Gelton

  日本におけるバードカービングは、1979年に松田道雄、且原純夫、秋山孝によって始められ、日本鳥類保護連盟のもとに生まれたクラフトである。野鳥を木で削り彫刻することによって自然保護や芸術を理解することを目的にしている。 そのもとに生まれ開発を繰り返し現在のバードカービングとなった。初期時代の組織のバードカービングクラブは、ぼくが創設した。その後、日本バードカービング協会へと引き継がれた。また、創作の広がりと自由を求めてクリエイティブバードカービングを唱えて作り上げたのが、長岡秋山孝コレクションの中に収蔵されているバードカービングだ。 ここに掲載されている「スズメ雛(オス)(メス)」のクリエイティブバードカービングの2体は、ぼくの娘の「花」と「文」の二人のために作ったものだ。我が家では、雛祭りのとき、ありきたりのお雛さまを飾っていた。ぼくは、その雛が気に入らなかった。そこで創作をして、でき上がったのがスズメのお雛さまだ。ぼくにとっては、スズメは、特別 のものだった。あるとき巣から落ちた雛のスズメを飼い、手乗りスズメにしていっしょに生活した。名前は「すず子」とても賢くて愛らしかった。その思い出もあり見なくともぼくは、リアルに再現できる。完璧な造形的記憶をしている。さらにスズメの習性まで理解している。ぼくは、スズメを観察するだけで雨の降ることを100%予測することができるし、手乗りスズメにするくらいはお手の物である。ローレンツ博士のインプリンティングの法則に従えばよいだけだ。 この「スズメ雛」ぼくのクリエイティブバードカービングのなかでも最高傑作の一つだ。


●My Skip vol.13 2002年2月号

WILD LIFE-HELP(骨格鳥)
1984年  728 X 1030 mm  Serigraphy

  自然保護のために制作したポスター“WILD LIFE-HELP”4部作(1-恐竜, 2-防毒マスク,3-クジラ,4-骨格鳥)の一つである。
ぼくは野鳥が好きで野山でバードウオッチングしながら散策する。どち らかと いうと静かな趣味だ。そのせいか鳥類学者の友人と自然 保護の問題 についていろいろと議論することが楽しみだった。今はエコロジーの問題が 日本 でも大きくクローズアップされているがそのころは、まったくといっ ていいくらいなかった。ヨーロッパではもっと以前から、知識人の間で問題 になっていた。 酸性雨が話題になっている時で、ぼくは鳥類保護の運動もやっていたし、 気になっていた。そういう雨が降っている時は、鳥達は、どうやって飛ぶ のだろうと想像した。浮かんだイメージは、鳥の骨だけが空を飛ぶユーモ ラスな姿をイメージした。それをすぐにスケッチした。その思いついたスケッ チをもとに32才の1984年にデザインし、ポスターにした のがこの作品だ。 このWILD LIFE-HELPの作品は、1986年ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ で金賞を受賞し、ぼくの代表作となった。ちょうど受賞した年の2ヶ月前に チェルノブイリの原発事故が起きた。それによるによる放射能汚染や自然 災害、人体にたする被害などが問題になっていた。おそらくそれで、ぼくの ポスターの真っ赤な空に骨格鳥が飛んでいる不安な警告が、一気に受賞対 象として 浮上してきたのだと思う。そのおかげで国際的な評価を受けるこ とになった。


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