4)丈夫なゴム風船の発明

ゴム風船が登場したのは、近代になってからのことです。1839年にチャールズ・グッドイヤーは天然のゴムを熱加硫して柔らかくする技術を開発し、1846年にはアレクサンダー・パークスが薄いゴムシートを作る加硫方法を開発しました。 天然ゴムの高分子に、硫黄を添加すると、ゴムの高分子は滑って大きく伸びるようになります。uk pat.1856 "rubber balloon"

しかし、ゴム風船を膨らますと、薄い部分が、厚い部分よりも先に伸びてしまい、ますます薄くなるので、膨らむ大きさには限界があります。

1841年グッドイヤーは綿布で補強したゴムの特許を取得しました。ゴムと布を組み合わせれば、柔軟で丈夫なゴム風船を作ることができます。自動車のバイアスタイヤは、二層の糸を交差させて使用することにより、 クッションとしての衝撃吸収力と、繰り返し変形するタイヤの耐磨耗性を両立させています。1889pat.

ラジアルタイヤの場合は、タイヤの真円が変形しないように、回転方向に糸の層を並べます。1946年ミシュラン社は鉄の帯のラジアルタイヤを実用化し、1948年ピレリ社はレ−ヨン繊維の柔らかなラジアルタイヤを製品化した。

バスなどに使用されているエアーサスペンションは、ポリエステル布とプラスチックモノマーを組み合わせた頑丈な風船で出来ています。摺動部分が無いので、保守や給油の必要がない。金属のバネとは違い、振動を吸収する固有振動数は最低1ヘルツにまで下がりますので、優れた防振機能を発揮します。サイズが大きいほど、コストパフォーマンスがよい。

太平洋戦争中に、日本軍がアメリカ大陸に向けて放った風船爆弾は、蒟蒻をコーティングした和紙を張り合わせた直径10mの紙風船に、水素を充填した無人の兵器です。当時発見された偏西風に乗り、9000発を放流した中で、その一割がアメリカ大陸に到達しました。

現在では、様々な風船の素材が開発されています。

Project Echo1960年 マイラーポリエステルフィルム
直径30.5m 0.0127 mm厚さの金属コーティング satelloon