焼夷兵器 AMIS (Anti Material Incendiary Submunition)  [Japan Air Raids]

ナフサやパーム油等をゲル状にした油脂(ナパーム)を焼夷剤として用いる油脂焼夷弾
黄燐(白燐)を焼夷剤として用いる黄燐焼夷弾(白燐弾)
エレクトロン(マグネシウム96%、アルミニウム4%の軽合金。点火剤で650度程度に熱せられると、一瞬のうちに溶解し、白く激しく輝いて燃焼。燃焼温度は2000〜3000度)を弾体としテルミット(アルミニウムと酸化鉄の混合物)を焼夷剤として用いるエレクトロン焼夷弾(テルミット焼夷弾)

焼夷兵器は古来より建造物や森林や洞窟といった遮蔽物に隠れ潜む敵を掃討するために用いられてきました。直射でなければ効果的に威力を発揮できない通常兵器と異なり、焼夷兵器は遮蔽物を迂回して、あるいは焼き払って、火と煙と毒性物質で標的を攻撃できた。

日本のように木造家屋の多い都市攻撃には、テルミット弾の大量散布、ついで黄燐爆弾、油脂焼夷弾が用いられた。
ドイツのような石造りの都市に対しては、マグネシウム爆弾が主体であった。

B29から投下される焼夷弾は、はカプセルのような構造に子が収納されて束ねられている親子爆弾。
このカプセルが投下されると、途中で分解し、中から多数の焼夷弾が飛び出す。
焼夷弾の落下時の姿勢を安定させるための尾部のリボンに、 カプセルを分解させる時の火薬により火が付くので、落ちて来る焼夷弾は、まるで火の雨に見える。
子爆弾が地面に激突すると、頭部の信管が作動し、2、3秒後に頭部が爆発する。その勢いで、ナパームが燃えながら四散する。

[1947]