009 携帯基地局

 

富山県                                  和歌山県

栃木県

 急速に増え続ける携帯電話、その接続を保障するのがこのアンテナ、基地局である。「圏外」を少しでも減らすために各電話会社は競って山間僻地までアンテナを建てた。もう日本の景観の一部になっている。 都会ではビルの屋上に付くことが多いので目立たないが、地方では高い搭がそびえることになる。これは高圧線の鉄塔と同じで機能的、無機的であれば見えていないことにしてしまう人が多い。ところが今これを隠そうとする動きが出始めている。高原にあるものは立ち木をまねしているらしい。また竹林にあるものは節までつけて竹のふりをしようとしているらしい。隠すために何かに似せることで急に見える存在になってしまう。 今、主張しないデザイン、認識されないデザイン、消えてしまうデザインが求められている。それはまわりと同じかたち、色にすることではない。