015 商店街のゲート

東京都

  商店街でよく見られる道路を横断するゲート、正式名称は何というのだろうか。これは日本でしか見られない造形物ではないだろうか。香港など看板が氾濫する土地 は外国にもあるが、ゲート状になっているのは見たことがない。

もしこの種のゲートが海外にもあったとしても日本のように国中どこでも見られるほどの数がある国はない。

ところがそこに何が表現されているか眺める人も少なく、毎日そこを通っていてもどんな形か言える人はほとんどいないのではないだろうか。このゲートはそれぞれその土地にゆかりのあるかたちがデザインされ、何かモチーフがありながら大胆にデフォルメされ、しかもかなりオーバーなスケールであることが多い。醜悪なデザインも数多いが、「これがあってこそ日本の商店街」というほど、ありふれたものになっている。いつどこで始まったのかまだ未調査だが、日本人の美意識に何か訴えるものがあったからこそこれだけ普及したのだろう。日本特有の環境デザインである。

長野県

 

東京都

 

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