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プリマス・プランテ―ション   

Plimoth Plantation

 

プリマスとは探検船や遠洋漁船を出していた西南イングランドの会社名で、開拓に適したニューイングランドのこの土地をプリマスと名づけた。移築保存ではなくすべて再建という点では本書の定義から外れるが、特殊な例なのでここにあげる。1620年メイフラワー号でイギリスから渡ってきた人々が築いた集落を再現している。塀で囲まれた菱形の土地の中心に道があり、斜面に沿って家と畑が並んでいる。民家は下見板張りに草葺きが基本で、内部は土間の一室住居がほとんどである。少し離れたところには 先住民ワンパノアーグの集落を再現していて、実際に彼らの子孫も働いている。

パンフレットの中で、ここで働く人々を、コスチュームスタッフではなくロールプレイヤーと呼んでいることが、この施設の性格を表している。当時の衣装を着て、当時の言葉で話して、塀の中には解説板やサイン、ごみ箱も置かれず、彼らは本当にここで生活しているのではないかと錯覚させるほど徹底した演出をしている。

近くには1957年に再建され、実際に大西洋を横断したメイフラワーUが展示されている。

 

ボストンの南東約70km

 

 

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▲海が見える斜面に沿ってひろがる

▲下見板張り、草葺きの家

▲スタッフたち

▲ワンパノアーグの住居