02広島県 小野浦

 広島県呉市豊浜町豊島の東海岸にある小野浦地区は、急な斜面に沿って家が密集する漁村。タイ、スズキなどの一本釣りが多く、かつては能登半島、北海道、朝鮮半島まで出漁したといい、現在も県外の広い範囲へ 長期間の漁に出ている。

 

道が狭く、ここでは荷車は溝に片足をつっこんで駐車しなくてはならない。脱輪してしまったわけではない。こうすればブレーキになって勝手に転がっていかない。

 

結ばれたロープの存在は、勝手に物を置くなよという意思表示のようにも見えるが、勝手に持っていくなよ、とも言ってそうだ。

 

さらに何かを主張している。これだけのしつらえで、放置しているのではなく誰かにちゃんと管理されているということを表現している。上のタイプと異なり、取手が曲げものではなく溶接で組んでい て、荷台にも柵がまわっている。

 

プラスチックのケースを乗せているが、よく見るとただ乗せているのではなくケースの上部をカットして、必要な高さに合わせている。 高すぎると何かに支障があるのだろう。

 

上と同種。

パスコのケースに合わせて荷車を作ったのだろうか、サイズがぴったり。取手の曲がり方が少ない。

 

 

鳥居型取手付き。斜めの材を使って構造的にも強そうだがあまり美しくない。ホイールは小野浦ではスポークが主流だが、これはオフロード用の太いタイヤを履いている。

 

各種の駐車風景。道が狭いので、このうような隙間は貴重な駐車スペース。ベビーカーもお友達。一番左の車は漁業とは関係ないお買い物用かもしれない。

 

 

平地が少ないので斜めにも停める。

 

折りたたんで立てて少しでもスペースを節約しようとするタイプ。荷台のプラスチックケースに干渉しない位置で取手が折れるようになっている。

 

駐車風景。一番左はベビーカー。ほとんどの車が自前のロープを装備している。

 

石は重しだろうか。特にブレーキはないので、斜めに置くと転がる危険がある。石で動かないようにしたつもりでもひとたび動きだしたら逆効果だ。これも盗むなよ、という意志表示の石かもしれない。

 

スチールパイプにクロームメッキの高級車。小野浦にしてはかなり大型。

 

上とほぼ同型のスチールパイプ製だが、メッキしてないので錆だらけ。タイヤの上だけプレートなのは泥はね防止だろうか。