06兵庫県 室津

 兵庫県たつの市室津は天然の良港で、2000年にわたる歴史を持つ。江戸時代、西国大名の参勤交代や朝鮮通信使の中継地として栄え、最盛期をむかえ、6軒の本陣があったが、現存していない。鉄道の開通で衰退し、現在は小さな漁港。 かき、いかなご、かれい などが採れる。

 

室津にはリアカー系が多い。しかしフレームのつなぎ方など、リアカーと同じ構造ではない。これは荷台がスチールのチェッカープレート。

 

骨格がリアカー系なのに、車輪が小さい。ちょっと不思議なプロポーションだが、このタイプはけっこう生息している。この車の荷台は板張り。

 

防波堤の上で逆さになって休む荷車。この高さに置くのはけっこう大変だが、なぜここに、しかも逆さに置かなくてはならなかったのだろう。これも骨格はリアカー系だが、 タイヤは自動車並み。上のタイプと対照的。

 

波止場にたたずむリアカー系。

波止場は最近コンクリートで補強されたばかり。上の荷車とは同じフレームだが車輪の差だけでかなり印象が異なる。

 

 

 

台車系の荷車。しかしタイヤはかなり重量級。ひと仕事終えて空き箱置き場になっているひととき。室津の台車系荷車は板張りのまわりに小さな立ち上がりが付けられている。

 

ネコ車の骨格を持つ1台。しかしネコ車の改造ではなく、一輪車でもない。

 

 

台車系。松葉スポークと呼んでもよさそうなクラシックなホイールがついている。これもまわりに小さな立ち上がりがついている。

 

これは珍品。上と同型だが、かなり印象の異なるホイールを組み合わせている。しかも荷台に対してホイールが大きい。ちょっと扱いにくそう。

 

FRPのバスタブ型容器の陰に隠れていた1台。太いタイヤだが首を振る。タイヤの大きさの割りに取っ手がたよりない。 右の車輪はホイールに塗装してすぐ回転したようなあとがタイヤ部分についている。意図的か?

 

リアカー系のたまり場。

 

車輪がこうなるとかなりリアカーらしさが増すが、引き手の取り付け方が伝統的なリアカーとは異なる。スポークに塗られたさび止め塗料がタイヤにはみ出す、そのはみ出し具合が芸術的。 これもスポークに塗ってすぐ回したのかもしれない。

 

置かれているのか捨てられているのかよくわからない中型ホイールタイプ。けっこう錆がきている。

 

魚網を積んで仕事をしている姿。引き手が途中で微妙な角度に曲がっていて使いやすそう。