011 街角の柱    /スペイン・コルドバ

スペイン、コルドバのメスキータ近く、通称ユダヤ人街は路地が入り組んでいる。そのコーナーの多くに石の柱が埋め込まれている。それらはどうも古い建築からとってきたものではないかと思われる。コルドバはローマ時代から都市があり、現在もその遺跡が残 っている。この地域の町並みがいつごろ作られたかわからないが、メスキータの初期に作られた部分にもローマ時代のものと思われる柱が転用されていて、古代ローマ遺跡はイスラム時代、レコンキスタ後も含めて建材供給場所となっていた可能性が高い。 もっと新しい時代の柱も含まれていると思われるが、いずれにせよ、この家の角のために石を加工したものでは無さそうだ。長さはカットされているものが多く、そのプロポーションは無視されているものがほとんどなので、装飾のためではなく、ぶつかって壊されないようにするコーナーガードとしての機能と思われる

歴史的建築物を保存しようというのは最近の発想で、使わなくなった建築の一部を材料としてどんどん使っていた時代のほうが圧倒的に長い。

これは究極の再利用のコーナーに入れるべきだったかもしれない。

きれいにはまっている。

 

あきらかに下がカットされている。

 

上下別のものを合わせたか。

 

中央部だけ

 

柱頭がしっかり残っている。

 

美しい。

 

下のほうだけ使う。

 

上のほうだけ使う

 

中央部だけ使う。

 

立派な柱頭だが、寸詰まり。

 

足元 だけ別の柱が。

 

繊細な柱頭は風化している。

 

フルサイズの柱 は珍しい。

 

柱頭だけ。

 

コーナーガードが無いとこうなる。