多摩美術大学の国際交流について
国際交流の理念
国際交流は、本学の研究活動や社会貢献を支える大きな柱のひとつです。協定校への交換留学生派遣や共同研究の実施、教員の海外における研究といった本学の学生や教員の派遣交流はもちろんのこと、海外からも研究者や学生を迎えて多彩な交流の場を持つことは、有形無形のさまざまな価値を生み出す礎となります。また本学の教育目標のひとつは、「国際社会に対応する幅広い教養を身につけた人格の形成を図り、現代社会に貢献する優れた芸術家、デザイナーならびに教育研究者等を育成する」ことです。その目標を達成するために本学は、国際的な美術家やデザイナーが集まる創造的な環境の構築に向け、一歩ずつ着実に実績を積み重ねてきました。
そのベースとなるのが他大学との国際交流協定です。本学では美術国際交流に関する協定を清華大学美術学院(中国)、中央美術学院(中国)、弘益大学校(韓国)、東亜大学校(韓国)、ヘルシンキ芸術デザイン大学(フィンランド)、シルパコーン大学(タイ)、アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン(アメリカ)、ベルリン芸術大学(ドイツ)と結んでいます。海外大学などとの交流にあたっては、単に国際交流の間口を広げるのではなく、常に厳選した少数の大学と密接かつビジョンにあふれた交流を目指し、国際化を実現しています。2004年には国際交流室を開設し、八王子キャンパス内に国際交流コーナーを設置した結果、外国人留学生と日本人学生が自由に交流できる環境が整いました。海外留学を希望する学生への情報提供、外国人留学生のための各国語の新聞や雑誌などの資料閲覧、留学生のボランティアによる語学講座、日本人学生と留学生の交流の場づくりなど、きめ細かなサポートと充実した情報発信による質の高い交流を目指しています。

留学生
本学には数多くの留学生が学んでいます。2008年度には学部生・大学院生・研究生あわせて139名を数えました。出身地もヨーロッパ・アメリカ・アジア諸国など世界各国におよび、私費留学生だけでなく国費留学生も数多く在籍しています。その大部分が本国で培った経験や知識を高めるために、より専門性を求めて入学してきているというのも、本学の留学生の特徴です。また協定校である弘益大学校とヘルシンキ芸術デザイン大学とは、交換留学生の受入・派遣を毎年実施しています。本学からの派遣学生は受入先大学において、異文化の刺激を受け、自らの体験を制作に反映させています。他方、協定校からの受入学生は、日本人学生から語学面でのサポートを受け、共に刺激を与え合いながら学んでいます。

留学生ウェルカムパーティー
展覧会、ワークショップの開催
海外大学との交流展やワークショップ開催も、国際交流の大きな柱のひとつです。たとえば、2005年に本学の創立70周年記念展として多摩美術大学美術館で開催された「東京国際ミニプリント・トリエンナーレ」では、過去3回にわたりオープンコンペ形式で開催されたトリエンナーレ展の集大成として、全入選作家918名と審査員の推薦作家による招待制コンクールを開催し、81ヵ国・地域の約3,700点の版画作品が展示されました。2006年には、多摩美術大学、シルパコーン大学、アルバータ大学という東アジア、東南アジア、北米の異なる地域で歴史的かつ先鋭的な版画教育とアーティストの育成に携わってきた美術大学同士の巡回展として開催され、各美術大学にて教鞭をとるアーティスト29人による、さまざまな版画技法を駆使した独特の作品世界が紹介されました。
また、同年秋にシルパコーン大学アートギャラリーにて開催された合同作品展とワークショップには絵画学科全教員が参加し、タイ絵画(現代アート、タイ画)と多摩美術大学の絵画(日本画、油画、版画)の動向、技法の違いを比較しながらアジアにおける絵画の位置が確認されました。
そのほかに、展覧会とワークショップにより国際的な連携を図る試みが多々行われています。たとえば絵画学科版画専攻では、メキシコ、タイ、ポーランドなどで木版とリトグラフの併合技法による「木を使ったリトグラフ」の展覧会とワークショップを開催し、本学の有する高度な版画技法を海外に伝える活動をしています。

「シルパコーン大学(タイ)/アルバータ大学(カナダ)/多摩美術大学交流展」出品者によるギャラリートーク
関連サイト
東京国際ミニプリント・トリエンナーレ
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