美術館でふと立ち止まり、絵に魅入ってしまう。そんな素敵な出会いをしたことはありませんか。その絵はなつかしい風景に似ていたり、美しかったり、絵の中にゆったりとした時間が流れていたり―。
絵画の見方がひとそれぞれ千差万別あるように、美術の案内書もさまざまな視点であふれています。それは時系列で追っていく見方から、ある様式や作風でまとめて鑑賞する方法、ひとりの画家にスポットをあてたもの。あるいは、たとえばヌードや動物などテーマを設けて古今東西の絵画を解説したものなどがあります。そうした美術書は私たちを魅了し、新しい視点で作品をとらえることを教えてくれます。

本講座では、『怖い絵』の著者の中野京子氏をお招きし、ハプスブルク家にまつわる名画をご紹介いただきます。複雑な歴史の糸を絵画の中で一本一本解きほぐすことで、絵画の未知の眼差しに出会えるかもしれません。
(文・浜端麻玲〈事務局〉)