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キューバン・グラフィズム
 −版画とポスターでたどるハバナ宣言50周年−

会期:2010年4月24日[土]→ 5月23日[日]

Alfredo Sosa Bravo ハバナ宣言木版画集より 1961年 Atilano Armenteros ハバナ宣言木版画集より 1961年 Armando Posse Valuherdis ハバナ宣言木版画集より 1961年

ハバナ宣言木版画集より

 もはや伝説的な民衆蜂起と武装解放闘争による1959年のキューバ革命は、50年の歳月を経て様々な回顧と検証が行われています。東西冷戦構造に組み込まれ翻弄されたとはいえ、革命の動機と原動力は、19世紀までの欧米列強による植民地主義、巨大資本や軍事政権による利権独占などの新植民地主義による圧政から国民を解放することでした。
 1960年のハバナ宣言は、中南米への政治経済的圧力という反共政策への批判と抵抗をアピールし、民衆を苦しめる旧体制や大国主義による経済格差や貧困、人種差別、人権無視からの解放と、帝国主義やナチズムといった歴史的悲劇からの克服と決別を目指しました。その革命精神を示す視覚表現として、キューバ作家芸術家連盟(UNEAC)の美術家12人による40点の木版画集も制作されました。今回は、南北米大陸取材旅行中の美術家の富山妙子氏(1921‐)が、1962年にキューバ危機直前のハバナで、詩人ニコラス・ギジェンとの知己によりUNEACから寄贈された版画集を展示します。
 また竹尾ポスターコレクションの中から革命後の1960〜70年代のハバナ映画祭(新ラテンアメリカ国際映画祭)の多彩で斬新なデザインのポスター約30点も展示します。
 50年目を迎えたハバナ宣言から、当時と現在の時代性や社会状況について、社会性の強いアートとデザインによって振り返ります。

Alfredo Sosa Bravo ハバナ宣言木版画集より 1961年 Atilano Armenteros ハバナ宣言木版画集より 1961年 Armando Posse Valuherdis ハバナ宣言木版画集より 1961年

キューバの映画ポスター

関連イベント

■ 記念トーク
「50年前のハバナ宣言から紐解くラテンアメリカの社会と芸術の状況」

  • 日 時 毎週日曜日と5月3、4、5日  14:00〜
  • 講 師 富山妙子(美術家)
    太田昌国(編集者、著述業)
  • 会 場 多摩美術大学美術館1F多目的室
  • 定 員 100名 参加無料(入館料が必要になります)

  • 主 催 多摩美術大学美術館
  • 後 援 キューバ大使館
  • 協 力 株式会社 竹尾
    キューバ・ネットワーク
    火種工房

ジョセフ・アルバース
 −フォーミュレーション・アーティキュレーション−

会期:2010年4月24日[土]→ 5月23日[日]

−フォーミュレーション・アーティキュレーション−より −フォーミュレーション・アーティキュレーション−より −フォーミュレーション・アーティキュレーション−より

−フォーミュレーション・アーティキュレーション−より抜粋

 ジョセフ・アルバース(1888-1976)は、近代デザイン運動における金字塔といえるドイツの美術学校バウハウス(1919-1933)で、学生と教師の両方を経験した重要な芸術家の一人です。バウハウス崩壊後、アルバースは米国に移住し、ブラック・マウンテン・カレッジやハーバード大学、イエール大学等での美術教育への尽力と、色彩理論や抽象理論の展開による作品制作に努めました。1940年代以降、色彩の光学的効果を、自らの絵画制作や理 論において発展させ、現代美術の重要なアーティストとして、ポップアートの先駆的存在ともいわれます。
 晩年のアルバースは、造形思考における表象を体系化した版画作品集の制作に没頭します。1972年に制作された127点のシルクスクリーン作品集「Formulation:Articulation」は、彼の理論と作品変遷を統合・集積させた作品として、多くの美術家やデザイナーに影響を与えました。
 今回は、美術家であり美術教育者でもあったジョセフ・アルバースの業績と造形思考を、この版画作品によって紹介していきます。

  • 主 催 多摩美術大学美術館

  • 休館日 火曜日
    但し5/4(火)、5/5(水)は開館、5/6(木)は閉館致します。
  • 入館料 一般 300円(200円)
    大・高校生 200円(100円)
    ※障がい者および付添者、中学生以下は無料
    ※( )内は20名以上の団体割引料金