このたび「多摩美術大学、ポーランド・カトヴィツェ芸術アカデミー交流展」を開催いたします。ポーランドは古来より中央ヨーロッパにおいて、欧州内の歴史的な軋轢や勢力分布に翻弄されながらも、独自な文化の発展と多くのすぐれた芸術家や文化人を輩出してきました。戦禍により荒廃した第二次世界大戦後の復興期には、特に版画やポスターといったグラフィックアートやデザインについて、広く世界にその存在を注目されるようになりました。現在に至るまで優れた版画やポスターデザインについての国際展も定期的に開催されています。そうしたポーランドの芸術大学の中でも版画とグラフィックデザインにおいて活発な教育と活動に定評があり、また新しい芸術表現にも積極的に取り組んでいるのがカトヴィツェ芸術アカデミーです。かつて多摩美術大学美術館では竹尾ポスターコレクションによる「ポーランド・イラストレーションポスターの巨匠・1&2」を開催し、1995年に開催した「第1回東京国際ミニプリント・トリエンナーレ」のグランプリはポーランドからの作品でした。また、ポーランドでの版画やポスターについての国際コンクールでは多摩美術大学出身の受賞者も多く輩出しています。
この展覧会では、カトヴィツェ芸術アカデミーと多摩美術大学の教員、卒業生による版画とポスター作品約100点を出品し、共に版画表現、ポスターデザインについて定評のある芸術系大学による興味深い競演であり、ポーランドと日本の文化交流の一端を担う作品展示となるでしょう。
1 : Bogna Otto - Wegrzyn How do you do? 2006
2 : Roman Kalarus Hommage a Shigeo Fukuda
3 : Tomasz Bierkowski Kronika’s alphabet 2008
4 : Bogdan Topor Study of the Last Supper - 10 2003
5 : Jan Szmatloch Silesian Calendar II 2005
6 : Grzegorz Handerek untitled - for T.S. 2012
7 : 秋山 孝 No More Fukushima 2012
8 : 末房 志野 The Spirit of Life 2010
9 : 御法川 哲郎 TSUNAMI 2011
10 : 小林 敬生 蘇生の刻 -群舞99・3A- 1999
11 : 佐竹 邦子 Winds Work - 51 2011
12 : 渡辺 達正 seed1 2011
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主 催
多摩美術大学
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共 催
カトヴィツェ芸術アカデミー
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後 援
ポーランド広報文化センター
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休館日
火曜日
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入館料
無料
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