障子のデザイン

玉利 健太郎

担当教員によるコメント

伝統文化としての障子の構造をアート視点から自由な発想でチャレンジした意欲作です。平安時代に確立された明障子に始まる障子は、外側の枠に相当する堅框(たてがまち)と骨組み部分の組子(くみこ)に和紙を貼り付ける簡素な構造ながら、日本の風土に調和した建具として長く相承されてきました。そんな障子には、丸窓などと組み合わせたものはありましたが、組子そのものの組み方をこれほど大胆に変更してしまう着眼点は、更なる新しい可能性に大きく繋がるでしょう。まだまだ構造上の問題点など改良の余地は残されていますが、伝統は常に作り上げていくべきものです。この若い着眼点が新しい伝統を生み出す事を確信すると同時に、この感覚を今後も持ち続けて欲しいと強く感じています。

非常勤講師・海津 ヨシノリ

  • 作品名
    障子のデザイン
  • 作家名
    玉利 健太郎
  • 作品情報
    技法・素材:木、和紙
    寸法:H2000×W1500×D40mm