筒井敬介 著『チョコレート町１番地』

作者によるコメント

筒井敬介著の児童文学『チョコレート町1番地』を、それぞれ異なるテーマを設定し3種類ブックデザインしました。話の中に出てくるキーワード「町」「冬」「チョコレート」をテーマに、話の世界観に合うよう心がけ制作しました。

担当教員によるコメント

桜井君は4年前期の最初の課題制作から、対象とする書物の内容や造本の表現方法が変わっても、ブックデザインへの眼差しと用紙材料などへの技術的な思考は一貫していた。それが卒業制作に向かって経験と言う収穫を伴って大きく集約していく過程は見事だった。そして得意とするテクニックだけにまとまることをせず、そのデザイン表現を核として3種類の異なるブックデザインを完成させた。用紙の折り目に出てしまう地色のひび割れ対策まで心を配るなど細部にまで目と技を届かせた。ブックデザインの神様は細部に宿っている、5ヶ月間のムラのない努力がそれを物語っている。

非常勤講師・小泉 弘