TraceAlbum, 語りの痕跡を残すことで写真整理ができるツール

毛利 慶二朗

作者によるコメント

活動の状況が記録された写真は、そこに様々な語りを内包している。
そんな写真を見ながら繰り広げられる様々な語りを外化し、見えるようにできるツール。
また外化された語りによって、写真整理をすることができる。
写真を見、語ること自体が写真群の整理に結びつく。
そのことで大量にある写真をより簡単に活用することができるようになる。

横浜市立青木小学校6年3組との共同デザインを試み、
このツールを小学6年生が総合学習授業で使うことを想定した活動プログラムも用意した。

担当教員によるコメント

毛利作品の意義は、ここに示すソフトウエア・ツール「TraceAlbum」とともにそれを生みだしたプロセスにある。co-design 共同デザインと呼ぶそのプロセスの流れはこうだ。(1)デザインの専門家たちが実社会の活動に参加し、その実践者たちに「表現」の機会を提供する。(2)そこから実践者たちが創造の楽しさに気づき、自らの活動を再構成し形づくり始める。(3)そうすると実践者とデザイン専門家がいっしょになって活動とツールのデザインをはじめる。このプロセスを展開したのは、横浜A小学校6年の子どもたち34名、そこに参加した2名の多摩美生、そしてT教諭だ。もうひとつ、この co-design プロジェクト自体をデザインしたこと、それもまた毛利卒制の重要な成果だと言える。

教授・須永 剛司

  • 作品名
    TraceAlbum, 語りの痕跡を残すことで写真整理ができるツール
  • 作家名
    毛利 慶二朗
  • 作品情報
    作品形態など:ツールのデザイン、Photoshop、Illustrator
  • 学科・専攻・コース