CUT & fit

Jeong Hyesoo

作者によるコメント

平面状のものを何枚か重ねていくことで強くなる。何枚かつなげることで機能が生まれる。切りながら生まれる、重ねてできることの可能性を探りました。
1枚の展開図をレイヤー状に重ねることで、複数のポケットが生まれました。収納するという機能面だけではなく、パラパラめくりながら色々な表情を楽しめるバッグです。

担当教員によるコメント

「CUT & fit」は、ウェルダーという加工機械の特性と、化学繊維の特性とをうまく利用して、形やモノの特徴を設定している。それは高周波によって、切ると結合を同時に行うもので、一方で切断し、もう一方は熱で溶かして2枚、3枚の布をつなげていくことができる。ここから派生して、1枚の布の中での、無駄に切り捨てられる形を展開図の中に探し、カッティングのラインを変えることで、有効利用できるよう再構成している。近年、モノに新しさをつくるためのアプローチとして、製造プロセスの段階から見直してモノをつくり込んでいく流れがあるが、この提案もそうした流れを汲んで、オリジナリティを生み出している。

准教授・濱田 芳治