Black Hole Down!!!/White Hole Up!!!
佐藤 翔
担当教員によるコメント
かつて、佐藤が主にモチーフとしてきたものは、プラモデルのフレームやパッケージ、アニメのキャラクターといったサブカルチャーであった。今や使い古された手法による再現的で構成的な造形には、目新しき可能性は見られず、情報に敏感で自意識過剰な若者とも映ったが、どこか反社会的で未分化な際どさがあった。Black Hole Down!!!/White Hole Up!!!と題されたこの作品には理屈抜きのエネルギーが感じられる。市販の黒いビニール袋を縫製し、内部に空気を送り込んで誕生した巨大な位相幾何学的物体とパラシュートには、極度のアナログ感と時空を超越するイメージの拡張が無秩序に交錯し合っている。かつての徒労とも思えるBlack Hole的試行錯誤が、通過不可能Worm Holeを通過して、White Holeへと再生出来たのか。夢の実現へ向け、彼は再び徒労を繰り返すことであろう。
教授・水上 嘉久
- 作品名Black Hole Down!!!/White Hole Up!!!
- 作家名佐藤 翔
- 作品情報技法・素材:黒ゴミ袋、集塵機/パラシュート
寸法:H500×W1000×D1000mm H700×W400×D400mm - 学科・専攻・コース
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