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志村 貴咲

担当教員によるコメント

テキスタイル専攻の学生にとって、花を見ること/描くことの修練は、大学入学以前から繰り返しおこなっていることである。志村さんも例外ではない。なぜなら花は古くから人々を魅了し美しさのたとえとして語られ、装飾模様としても多く用いられてきたからだ。花はテキスタイルデザインの基本として欠かすことのできないモチーフである。その花をモチーフとして、シルクスクリーン技法と、さらにプリントコラージュともいえる独自の方法を組み合わせて、感性豊かな色彩表現によるエネルギーあふれた大画面をつくりあげたのである。基本に則った上で、自分にふさわしいテーマと技法を選んだことと制作中の柔軟な判断力が優れた作品を生み出す結果につながったのであろう。

教授・柏木 弘