sit by

峯野 布祐子

担当教員によるコメント

建築家ルイス・カーンは、「触覚は視覚に優先する」と語った。確かに乳児は目が見えるようになる前に触覚を頼りに母親を求める。触覚は生存をかけた原初の知覚なのだ。また、見るという行為は、これまでの触覚の記憶を動員することで補われている。峯野は「ただ見て終わりでなく、実際に触ってもらい、ふとした時に隣にいってしまうような気持ちになってもらいたい」という。そのために表面の質感の研究を重ねたのと同時に、作品の大きさにもこだわった。何度も失敗しながらついに破損を避ける方法を駆使して心地好いサイズの作品を作れるようになった。その大きさと質感は、まるで大樹に抱きつく時のような気持ちを呼び起こす。

教授・尹 熙倉

  • 作品名
    sit by
  • 作家名
    峯野 布祐子
  • 作品情報
    技法・素材:陶
    寸法:H490×W950×D530mm、H520×W800×D580mm、H380×W700×D510mm、H480×W620×D480mm、H350×W570×D500mm
  • 学科・専攻・コース