Music Graphic

佐々木 志帆

作者によるコメント

遥か昔に作曲家たちが残した個性豊かな音や、音楽の楽しさや面白さを耳で聞くだけではなく、見て感じてもらうための楽譜です。記譜法と曲想を踏まえグラフィックビジュアルとして再構築し、見て楽しめる「楽譜」をデザインをしました。選曲はメロディ、ハーモニー、リズムという音楽の3要素を軸に、個人的に思い入れのあるドビュッシー「夢想」、ショパン「夜想曲20番」、ラヴェル「ボレロ」の3曲を選びました。

担当教員によるコメント

佐々木志帆はエディトリアル・デザインのクラスに在籍し、3年次からテーマを奥深いレベルで捉えようとする、視点の確かな学生でした。卒業制作では、ピアノの経験を生かして、耳が聴こえない人のために楽譜をビジュアル化したいと話してくれましたので、図形譜について共に考えました。その上で、楽曲を決めた後は、記譜の法則を自ら展開し、曲想もイメージできるグラフィック・スコアを仕上げました。根気を必要とする労作ですが、仕上りの美しさとともに本人の粘り強さに感心しました。3つの楽曲に展開したことが、当作品の価値を高めています。デザイナーは、テーマの研究から新しい関係性を発見し提示できるプレイヤーであるべきで、そのようなタイプの人材として評価しています。

教授・山形 季央

  • 作品名
    Music Graphic
  • 作家名
    佐々木 志帆
  • 作品情報
    技法・素材:エディトリアルデザイン/Illustlator、InDesign
    寸法:本/H230×W350mm(2点)、H400×W230mm(1点)
    ケース/H245×W410×D55mm(1点)
  • 学科・専攻・コース