Tell animation

山田 奈月

作者によるコメント

聴覚障害者向けのコンテンツ作成の経験を元に、「映像」という多くの情報量を持つコンテンツから台詞や音楽、表情などといった情報を極端に削った場合を想定しました。キャラクターの動きや演出といった少ない情報量から、相手にストーリーや心情、状況を十分に伝えることはできるのかという観点で制作した実験的映像作品です。そのため、この作品では人物の動きに静と動を持たせたり、舞台のように引きの構図を多くするなど、演劇的な演出を多用しています。

担当教員によるコメント

本作品は、シルエットをもとに、映像アニメーションを作るという実験的な作品である。最初に主な人のパーツを作成し、それをもとにアニメーションを組み立てて制作する。この作品は、台詞も音声もないのであるが、世界観が見事に表現されている。見る人が、ストーリーに引き込まれていく力があり、すべての素材が丁寧に作りこまれている。静と動が見事なコントラストになっている作品である。

教授・楠 房子