大腿の水道からマグマが流れさるのにおいが押しよせる

清野 愛子

担当教員によるコメント

講堂の二階、階段のある踊り場に闇を作り、蠟燭の揺らめく薄暗い光のなかで展開されるパフォーマンス。暗がりの、網に閉じ込められた猫とその声、うごめく身体と言葉以前の叫び、演者が動き回ることで作り出される様々な音。日常の意味を剥奪された身体とそれを取り巻くものや空間の原初的なありようが提示されている作品。暗闇のなかで、時折天井に這う外光や階段をつたう水の音、猫の声。偶然の要素も取り込みながら、光と闇、事実と幻想、現実と夢、その狭間の世界が出現する。

教授・石井 茂

  • 作品名
    大腿の水道からマグマが流れさるのにおいが押しよせる
  • 作家名
    清野 愛子
  • 作品情報
    舞台作品