ゴオンジュウ, 語音を造形化する

和田 翔馬

作者によるコメント

「ガ」はどんなカタチをしているのでしょう。日本語は単音でも、それぞれある程度のイメージを持っています。例えば「コ」と「フ」。「コ」という音は何となく、硬く凝り固まった形を連想させ、逆に「フ」は空気のように軽い印象がします。語の音のイメージ=「語感」を用いて、大人も子供も一緒に遊べる木のおもちゃを制作しました。自由に組み合わせてキャラクターをつくることができます。

担当教員によるコメント

デザインの魅力の一つに新規性がある。今迄考えられた発想と違う発想をする事は行き詰まった問題を解決する糸口となる。和田の卒業制作は新しい発想を基に作られた作品である。形を作る時は機能性、素材特性、使用シーン等から考える。和田は言葉の音から、造形を考えた。言葉の持つ音の意味を考え、素材、色、形を抽出した。一つ一つを吟味する事により多くの人が共感を得る事ができた。次に音の組み合わせにより新しい造形を考えた。音の組み合わせは無限の組み合わせがある。出来上がった造形も無限の可能性がある。このプロダクトはその可能性を感じさせるプロダクトである。言葉、音、造形、ツールを結びつけ新しい発想をした事が評価される点である。

教授・寺内 隆