さけび

大森 勇人

担当教員によるコメント

タイトルは「さけび」ですが、一見すると原始生物の腸の底が抜けて開通した姿を思い起こさせます。口は開いたままで、そこから腸を通り排泄の為に開いた肛門があり一つの管になった姿です。人間はかなり余分なものが付き過ぎていますが、構造的には同じもので、単純化すれば一本の管です。口から肛門というのではなく、逆に肛門から口という経緯をたどれば、形体的には「さけび」と成るのです。技術的には未熟ですが、気取った所のない素朴な表現が魅力となっています。

教授・多和 圭三