S ー The Birth of Psycho
KIM Woohyun
作者によるコメント
とある街でその事件は起こった。犠牲者はタコにはじまり、日ごとに数を増していった。ある時、被害者の血液で描かれたダイイング・メッセージが残されていたが警察は早く事件を終えろうとして、違う犯罪者を捕らえることになった。しかし、その時マグロ刑事の友達、潜入捜査官のエビが真犯人に殺されることになる。マグロはエビが最後に伝えた情報を持って真犯人との最後の戦いをするため真犯人の家に行く。
担当教員によるコメント
完全エンターテイメント志向の傑作である。短編アニメーションにはアーティスティックな作品が多いが、ここまでエンターテイメントに徹した作品も珍しい。全編をダークなフィルム・ノワール(犯罪映画)調に仕立て、そこで描かれているのは連続殺人鬼の誕生にまつわるエピソードである。しかしその世界観とキャラクターは、なんと『おさかな』。主人公であるマグロ刑事の活躍が陰影を効かせたアメリカンコミックテイストの絵柄と味のある英語モノローグ、見事なカットワークと大胆なアクションでテンポよく描かれる。作品尺も9分を越える大作だが、飽きることはまったくない。そしてラストで、タイトル『S』の意味を知った観客は、見事なオチとユーモアに打ちのめされること必至である!
准教授・野村 辰寿
- 作品名S ー The Birth of Psycho
- 作家名KIM Woohyun
- 作品情報技法・素材:映像、デジタル2Dアニメーション/Photoshop、After Effects
9分35秒 - 学科・専攻・コース
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