Signal

橋本 論

担当教員によるコメント

2014年2月28日に打ち上げられ、その後6ヶ月に渡って運用された、世界初の芸術衛星「ARTSAT1:INVADER」から送信された無線電波を用いたインフォグラフィック作品。多摩美に設けられた地上局と地球を周回する低軌道衛星が交信できる時間は、1日の内にわずか3〜4回、合計で20分程度しかない。その僅かな邂逅の瞬間に得られた貴重な衛星からのデータを、自らが開発したデコーダで解読。縦長のディスプレイを用いて、データが空から降りてくるイメージを現出する。衛星からの微弱な電波はノイズにまみれている。RGBの三色のズレはそのノイズ感覚を表現している。

教授・久保田 晃弘