Solstice, (Hood)
阿川 健太郎
担当教員によるコメント
阿川からこのような言葉を聞いた「これは何であるかを考えず描いていく」と、それは逆説的に言えば「これは何であるかを考えて描く」という意識をもった自分が存在するということである。阿川は以前から、固定化されたイメージを描かれなければ絵が絵画として成立しないと思い込んでいたふしがある。別の言い方をすると、かたちを描く気持ちを前面に押し出さないと強度をもった絵にならない。そう思っていたのではないか。しかし、ある時に阿川は気づいたようである。それは、かたちに対する意識の偏りを回避し、描くことの身体的な運動性に喜びを得ることを。阿川は思考することから逃げたわけではない。意識の在りどころを何処にも偏らせないように思考することで、描くことの根源へと向かい、そこに絵画の強度を見ようとしたのである。
准教授・栗原 一成
- 作品名Solstice, (Hood)
- 作家名阿川 健太郎
- 作品情報『Solstice』
技法・素材:キャンバスにアクリル
寸法:H2606×W1940mm
『(Hood)』
技法・素材:キャンバスにアクリル
寸法:H1303×W1620mm - 学科・専攻・コース
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