梱包のための梱包

矢野 堅士朗

作者によるコメント

街中に落ちているゴミを拾い集め、フィギュアパッケージのようなゴミのブリスターを生成しました。真空成形の技術を用いるため、ゴミそれぞれに対してたった一度しか使用しない型を石膏で作り上げています。大量生産社会の象徴でもある「型」に焦点をあて、その定義に問いかけることを目標としました。

担当教員によるコメント

「用の美」を探求するデザインという手法を用いて、用と無用、要と不要の境界はどこにあるのか、という根源的な問いを発してみせた作品です。驚くほど完成度の高いパッケージングによって廃棄品や破損品をプレゼンテーションすることにより、凡百の現代アートを超える鮮烈な問題提起をしてみせた、軽やかにして重厚な作品といえます。

教授・西岡 文彦

  • 作品名
    梱包のための梱包
  • 作家名
    矢野 堅士朗
  • 作品情報
    技法・素材・作品種別:真空成形、シルクスクリーン、デジタル出力 紙、PVC、蛍光灯、布、ネット什器 パッケージデザイン
    サイズ:H1550xW900xD350mm