Cell
佐藤 一輝
作者によるコメント
日本の空間の特徴である「間」や「曖昧さ」などは何が作り出すのか。細胞分裂をコンセプトに増殖が与える空間の柔軟性が空間にはっきりとした輪郭を与えず、間や曖昧さを生み豊かな空間を作り出す。
担当教員によるコメント
細胞が身体を構成するように、小さなリングが増殖しながらつくりだした空間。直径60mm・90mm・120mmのスチレンペーパーによるリングが人の背丈を超えて連結しながら、サイズや構成や密度の違いによって、様々な領域が形成されていく。作者が語る日本の空間感という言説はピンとこないところもあるが、それとは異なる魅力を感じる。作品の中を歩いていくと、あいまいで繊細に見える世界に、円の構成による幾何学的な秩序が立ち現われながら消えていく・・・その儚さと強さを同時に感じさせる空間体験である。
准教授・橋本 潤
- 作品名Cell
- 作家名佐藤 一輝
- 作品情報インスタレーション
技法・素材:スチレンペーパー
サイズ:約H1600×W10000×D6100mm - 学科・専攻・コース
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