卒業制作優秀作品集2016
グラフィックデザイン学科

宮脇 杏珠

Flat Ikebana

ポスター
技法・素材:紙、押し花、画用紙、Photoshop、Illustrator、デジタル出力
サイズ:H841×W594mm (24点)

日本の華道には「正面から見た時に最も美しくなる様に活ける」という作法があり、制約の中で様々な美を楽しんできたことを知りました。それに習って、本来立体物である生け花を、押し花と花器のフォルムを使って構成し、平面で花を活けることに挑戦しました。それぞれ実際の生け花でもありそうな季語をテーマにし、平面にしたことで生まれる植物の表情の差を楽しんでもらいたいと思い制作しました。

担当教員によるコメント

宮脇杏珠さんは、植物をモチーフにした平面作品の表現を模索して、この作品に辿り着いた。宮脇さんはまず、押し花に着目した。押し花は、三次元の植物を二次元に閉じ込める素朴な技法である。彼女はさまざまな植物を自分の手で押し花にしていった。そうして得た花や葉や枝の多様な形態を観察し、それらの表情を最大限に活かしながら、長方形の画面のなかに大胆かつ細心に構成して、24通りもの違った世界を作り出した。宮脇さんは、24の季語を添えたこの作品を、二次元の生け花だと言っている。自然と人工の狭間を捕らえて定着してみせたこの作品は、グラフィックデザインの新しい表現のための、ひとつの道を示唆している。

教授・服部 一成

  • prev
  • next
  • 宮脇 杏珠
  • 穴井 早紀
  • 熊井 志歩
  • 西岡 洋丞
  • 竹内 祥子
  • 椿 美沙
  • 牛嶋 李紗
  • 加藤 千明
  • 井坂 俊介
  • 市川 日可里
  • 加藤 風花
  • 橋村 実里
  • 相原 稜
  • 三枝 久人
  • 吉田 千恵
  • 桑島 彩花
  • 橋爪 伸弥
  • 加賀 遼也
  • 岡崎 恵理
  • 深田 舞衣子
  • 野村 結

学科TOPへ