One string man, 無題

澤永 薫

担当教員によるコメント

私は心の中で、澤永を天才と呼んでいる。天才とは予測を裏切り、謎の根拠が読めない愛すべき天然だからである。ベースはモダニズムに見えるが、その影響を受けたというより、澤永はどの時代に生まれてもこのような絵を描いているだろう。いつもアトリエの一角で深追いはせず、自分の呼吸のように楽々と作品を作っている。かといって自信満々ではなく時折不安も垣間見せるが。卒業制作に向けて澤永は、作ってきた平面や立体をどのように展示するか試行錯誤していた。一つ一つが魅力的だが複数の関係性も面白い。学内展を見て澤永のアイデンティティーをある程度理解することはできたが、巨匠のドローイング展を見た後のように謎はお楽しみで残されている。

教授・室越 健美

  • 作品名
    One string man, 無題
  • 作家名
    澤永 薫
  • 作品情報
    『One string man』
    素材:針金
    サイズ:H1530×W500×D470mm

    『無題』
    素材:油彩、キャンバス、針金、ペンキ
    サイズ:サイズ可変
  • 学科・専攻・コース