求めるべき幸福への祈り, 夢と安楽死

渡邉 翔太郎

担当教員によるコメント

まず何より渡邉君の絵画への向きあい。アトリエで常に淡々と制作している姿が思い出される。そしてかなり早い時期から現在に繋がる自分の絵のスタイルを見つけ、ひたすら描いてきた。そこには具体的にイメージされた図像とその周囲が、常に同じ強度を持ちながら、とにかく執拗に描かれていく。通常、この絵具の重なりは、画面上で物質としての存在感を増し、絵画そのものに生まれる空間、表現、を妨げがちである。その現実を十分承知した上で、なおそれを越えたところを実現しようとしてきた渡邉君。見る者はこの揺るぎない意志から生まれた絵画の力に圧倒され、あらためて思う。諦めない。続けること。自分の気持ちに忠実に続けること。ここに私は深く感動する。

教授・日高 理恵子

  • 作品名
    求めるべき幸福への祈り, 夢と安楽死
  • 作家名
    渡邉 翔太郎
  • 作品情報
    『求めるべき幸福への祈り』
    素材:油彩、キャンバス
    サイズ:H2273×W1818mm

    『夢と安楽死』
    素材:油彩、キャンバス
    サイズ:H1300×W1620mm
  • 学科・専攻・コース