新宿北口

大橋 いくみ

担当教員によるコメント

今でもよくわかっていない。君のやっていることが美術かそうでないのか。そんなことはどちらでもよいとも言える。あるいはまったく新しい「何か」がはじまったのかもしれない。どちらにしても君の年齢くらいの、この東京に集まる今の若者たちが抱える、行き場のない、限界までに飽和した自分自身をどう張り裂けようとするのか、あるいはどうすればその内圧を下げることが出来るのか。いつも君のパフォーマンスに立ち会うとき、その破裂した肉体や血しぶきが降り掛かっては来ないかととても緊張する。しかし見終わった後の開放感やある種の満たされた気持ちは、明らかに君の「作品」によって、何かが浄化されるのである。そこにはジャンルの境界など無意味なのだ。「いくみはいくみ」で行けばよい。

教授・小泉 俊己