birthday suit

笹森 ひかる

担当教員によるコメント

作者自身から型取り、ボンドで作られた皮膚状の身体の中に、不特定多数の人間から型取り、複製された体の一部が詰め込まれている。「環境に依拠し、他者との関係によって形成され拡張する自己」をテーマに制作された作品である。笹森さんは身近な他者、環境、社会を視点に制作を続けてきた。自らが抱えている問題を作品として提示することから始まり、制作を重ねていく中で視点は彼女自身に向けられていった。自分と向き合う作業は覚悟を必要としたことであったと思う。この作品からもそれが伝わって来る。笹森さんの学生最後の作品は、何も身に着けず就寝している自分を数日間撮影し編集された映像作品であった。潔く美しい画面には「解放」への強い意思が映し出されていた。

教授・村井 進吾

  • 作品名
    birthday suit
  • 作家名
    笹森 ひかる
  • 作品情報
    素材:酢酸ビニル樹脂、石膏
    サイズ:H160×W50×D20cm(3点)
  • 学科・専攻・コース