名画の化粧品
阿部 由利絵
作者によるコメント
好きなものを見て嬉しい気持ちになるとその好きな一部を身に付けたくなる。たとえば、一人の女性が美術館で名画たちを見終え、名残惜しくもミュージアムショップに立ち寄る。そこにはさっき見かけた1番好きな絵画がある。その絵画を額縁ごと持ち帰ったような気持ちで、額から外して好きな絵画の色のパレットで化粧うことで、その絵画や美術館の一部を身につけたような気持ちになってほしい。その時に感じた、きらめく大切な思い出を引出しにしまっておける。何だか気分が乗らないときや、今日はいつもと違う化粧をしてみたいと思ったときに、思い切って使ってみることで、特別な一日を、思い出と共にまた過ごせる。そんな使い方を女性にしてほしいと思い作りました。
担当教員によるコメント
ちょっと迷いが生じた場面もありましたが、自分のやりたい方向性を貫いたことがよい結果を導いたと思います。モノをデザインするだけではなく、その先のモノとともに存在する日常、それが出会う人々の心にまで想像力を拡張させてくれる作品だと思いました。どんどん好奇心の触手をのばして、出会う人たちを幸せにするデザインを作り出していってください。期待しています。
非常勤講師・庄野 祐輔
- 作品名名画の化粧品
- 作家名阿部 由利絵
- 作品情報化粧品
技法・素材:顔料、無水エタノール、ホホバオイル、紙、UV印刷、スタンピングリーフ、アクリルレーザー加工
サイズ:H10×W130×D85mm - カテゴリー