伝統からの遺伝

チン イトウ

作者によるコメント

中国の雲南省にある学校で地形の段差を有効に利用し、周りの環境も含めて考え、村の人々と都市の架け橋として、未来の世代に伝統の良さを伝える芸術大学を設計しました。

担当教員によるコメント

小さく吸って、小さく吐く。人に気付かれないほどささやかな呼吸あろうとする建築。そこに同居するある種の閉塞感。チン君には、その閉塞感を打破してほしいと願った。大陸的なスケール感を思う存分発揮することを期待した。建築の巨大さはもちろん、発表場所目一杯の模型に圧倒された。とにかく大きく吐いた! 建築を学ぶことに、あと二年間費やす意気込みと聞く。その間にさらに大きく吸えるように、つまり周囲の環境をより大きなスケールで読み込むことができるような学びに期待したい。

教授・松澤 穣