無意識の自然

土方 悠輝

作者によるコメント

森や海を見るのと同じように都市をみつめたい。物に溢れた環境が私たちにとっての自然となり、意識されないほど、私たちは身の周りの工業製品に慣れてしまった。人間の営みが生んだ、私達が生きるための都市という自然。森が木の葉や昆虫の形を造形したように、都市から生み出された自然を探ってみたかった。これは私達が住む生態系の観察。人工物から自然への帰化を彫刻と写真で表現した。

担当教員によるコメント

土方は人工物が作り出す風景や現象の中に「美」を見出した。人間の制御を超えて現れる秩序や調和に「美」を捉え、それを元に彫刻と写真作品の制作に取り組んだ。観る者は見出された「美」の概念に触れ、無機物である人工物もまた自然・宇宙の営みや調和の一部であることを改めて知る。ミクロとマクロ、自在な両極の眼を持った、独自の「美」を探求した作品郡である。

教授・深澤直人、准教授・長崎綱雄

  • 作品名
    無意識の自然
  • 作家名
    土方 悠輝
  • 作品情報
    彫刻、写真
    技法・素材:彫刻=塩ビパイプ、真鍮管、銅管、アルミ管、ゴムホース、カブセール、アクリル管、ボイド管、単語カード、SPF1×4、ナット、ネジ、赤松垂木、釘/写真=不織布
    サイズ:彫刻大型=H910×W910×D1820mm(1点)/彫刻小型(6点)/写真=H2000×W1050mm(6点)
  • 学科・専攻・コース