卒業制作優秀作品集2018
生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻

姜 英里

人間に近い声色を持つ声道楽器-ヴォカリーズ-

技法・素材:ABS樹脂、PP、アルミ、ゴム、スポンジ 他

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日本語の5母音[a][e][i][o][u]を基本としながら声を発する、ダブルリードの管楽器です。人間の声道を模した「声道模型」という形から生まれる音と木管楽器のしくみを併せ持つヴォカリーズは、私たちが歌ったり、喋ったり、あいづちを打つように、声のような音を奏でます。人間と楽器がそれぞれの声を交わし合うような、新しいパフォーマンスを生み出す楽器です。

担当教員によるコメント

ヴォカリーズは、上智大学の荒井隆行教授の研究で作られた「声道模型」を活用した楽器である。ヴォカリーズが奏でる音は、成人男性が発する母音に近く、その佇まいからは想像できない音に驚かされ、従来の楽器の概念が覆される。姜の研究は、音への興味と、音の面白さを子供たちに伝えたいという想いから始まった。そのアイデアは多種多様。中には、様々な音の楽しさを体感できるプレイグラウンドのようなアイデアもあった。最終的に、最も身近な音として「声」に着目しデザインされたヴォカリーズは、声も楽器の一種かもしれないという気づきを与え、自然に音への興味を誘発する。一人一人異なる音を持ち、感情表現もできる人の声色の不思議さと面白さを意識させ、音への探究心を喚起してくれる今までにないプロダクトデザイン研究だ。

教授・安次富 隆

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