山本 桃子
山と建物
技法・素材:水性木版 サイズ:H650×W1000mm
担当教員によるコメント
山本桃子さんは、木版画という技法を使って、線と余白との関係にこだわって制作を続けている。基本的に木版画は「面」を表現することに適した技法だが、あえて木版を使って「線」を表現することにより、柔らかな独特の表情へと繋がっていると言える。摺りの段階で、足したり引いたりしながらデリケートな調子を作り上げていく。これまでの作品は、形状の面白さやバランスの妙が特徴の一つともなっていたが、今作「山と建物」では、自然な風景をあえて直線と曲線で描きながら、対象を限りなく絞り込むことで、「余白」という空間に表現された静謐な世界へと広げている。そして、鑑賞者はその余白から生まれた余韻にひたり、その静かで豊かな対話を享受できるだろう。
教授・古谷 博子
担当教員によるコメント
山本桃子さんは、木版画という技法を使って、線と余白との関係にこだわって制作を続けている。基本的に木版画は「面」を表現することに適した技法だが、あえて木版を使って「線」を表現することにより、柔らかな独特の表情へと繋がっていると言える。摺りの段階で、足したり引いたりしながらデリケートな調子を作り上げていく。これまでの作品は、形状の面白さやバランスの妙が特徴の一つともなっていたが、今作「山と建物」では、自然な風景をあえて直線と曲線で描きながら、対象を限りなく絞り込むことで、「余白」という空間に表現された静謐な世界へと広げている。そして、鑑賞者はその余白から生まれた余韻にひたり、その静かで豊かな対話を享受できるだろう。
教授・古谷 博子