白頭鷲

柴田 優陽

担当教員によるコメント

鳥をモチーフとして制作を続けて来た柴田君は、卒業制作にあたり幼い頃から憧れを抱いていた白頭鷲を制作した。白頭鷲の力強さと自由なイメージを、慣れると扱いが自由で素材自体に強度がある鉄で表現した。柴田君の使う鉄板は比較的薄く、鉄筋棒は細い。又、その材料は一度誰かが使い古したもので、捨てられたものである。素材に対する思い込みを排し唯の材料として、切る、曲げる、付ける、という行為を続ける。自分の制作に、より自由に取り組めるよう余分な要素は排除する。このことにより鉄自体を気楽に自由に扱う事が出来、その鉄の自由な扱いにより作品の生き生きとした躍動感を生んでいる。

教授・多和 圭三