ワンピース絵日記

松田 美咲

担当教員によるコメント

毎日の生活を日常というなら、それは忙しさの中で記憶に残りづらいもの。自分の身辺にある美への気づきは、いくら生活に追われても、ゆとりある精神の中から育まれるのではないでしょうか。それをデザイン化するには、愛情ある眼差しをどれだけモチーフに向けられるかに掛かっているように思います。その日常の断片を切り取り、それらをプリントし、ワンピースに仕立てたいと考えた松田さん。感受性はデザインに現れており、大胆なトリミングと構成で鮮やかに彼女の日々を浮かび上がらせました。制作中にクラスメイトは「松田らしい」と異口同音に申しました。多くの友人たちに愛されている松田さん。最終的には日常の多様性を、表現の多様性に置き換えて見事な卒業制作になったと思います。

教授・高橋 正