水戸 夏暉
Welcome to the tennis club!
VRゲームインスタレーション 技法・素材:PC、VRヘッドセット、ゲームコントローラー サイズ:H2000×W4000×D2000mm
担当教員によるコメント
水戸は、自身が所属してきた大学内のテニスサークルを題材に3年次から作品を制作してきた。それは美術大学内にある体育会系サークルというアンビバレントな場所に対する疑念に端を発するものであり、同時に、本作品制作時にメディアで度々報道されていた大学内の体育会系の部活動におけるハラスメント問題についての議論とも呼応するものだ。本作品では、水戸自身のサークルに対する愛憎入り混じった感情を3Dのキャラクターとして表現している。鑑賞者は、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、このキャラクターを操作しながら、水戸自身の経験したテニスサークルに対する心象風景の中を没入しながらさまようことになる。作品冒頭、3Dスキャンによって立体化された、どこか陰鬱とした雰囲気のテニスサークルの部室から始まる。テニスコートへ移動すると断片的に配置されたオブジェクトや、襲いかかってくる他の部員のキャラクターが鑑賞者を待ち構えている。そして最後は、部員全員が整列して「お疲れ様でした」と挨拶をしている場面で終わる。全体として禍々しい印象で構成されて、年功序列や体罰などの体育会系文化を痛烈に批判しているが、どこかシニカルさが通底していてユーモアも感じられる作品になっている。
講師・谷口 暁彦
担当教員によるコメント
水戸は、自身が所属してきた大学内のテニスサークルを題材に3年次から作品を制作してきた。それは美術大学内にある体育会系サークルというアンビバレントな場所に対する疑念に端を発するものであり、同時に、本作品制作時にメディアで度々報道されていた大学内の体育会系の部活動におけるハラスメント問題についての議論とも呼応するものだ。本作品では、水戸自身のサークルに対する愛憎入り混じった感情を3Dのキャラクターとして表現している。鑑賞者は、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着し、このキャラクターを操作しながら、水戸自身の経験したテニスサークルに対する心象風景の中を没入しながらさまようことになる。作品冒頭、3Dスキャンによって立体化された、どこか陰鬱とした雰囲気のテニスサークルの部室から始まる。テニスコートへ移動すると断片的に配置されたオブジェクトや、襲いかかってくる他の部員のキャラクターが鑑賞者を待ち構えている。そして最後は、部員全員が整列して「お疲れ様でした」と挨拶をしている場面で終わる。全体として禍々しい印象で構成されて、年功序列や体罰などの体育会系文化を痛烈に批判しているが、どこかシニカルさが通底していてユーモアも感じられる作品になっている。
講師・谷口 暁彦