卒業制作優秀作品集2020
統合デザイン学科

坂本 理恵

RUBBER COLLECTION
輪ゴムの可能性を利用したファッションデザインと素材研究

技法・素材:輪ゴム
サイズ:H600×W180×D600mm(4点)、H1820×W90×D910mm(2点)

機能性や希少性にものの価値観を重視している現代に、誰も気づかない性質を模索し、アートとして展開したいと思い着想に至った。機能性が特化しているものの大量生産されているため、人々に大事に扱われていない輪ゴムに目をつけた。洞察すると多くの機能性に気づく。質感、高弾力性、透け感、美しい飴色に気づいた。輪ゴムを結んで糸状にして編み、太陽の光で透かした。まるで人間の血潮のように美しく生命のようなものを感じた。この美しさは輪ゴムにしか出せない。人々の価値観に訴えられる身近な服を選んだ。布の伸縮自在に域を超え、多様な体型にもフィットする輪ゴムの価値を見出した。輪ゴムの重さなどを踏まえて実用的というよりは、コレクションのような人々を驚せるエンターテインメント性溢れる現代アート作品として、ブランド展開する。

担当教員によるコメント

坂本は輪ゴムあるいは輪ゴムのようなゴム紐で服を編んでみたいと言い出した。過激な提案だったがアートとして、あるいはファッションとして見てみたいと思い同意した。結果は予想をはるかに超えて素晴らしかった。生ゴムの素材や色が服や身に纏うものとして適正かどうかは疑い深かったが、その完成体を見てファッショナブルでアバンギャルドで、妙にしっくりとはまっていた。なおかつ輪ゴムの持つ性質がしっかりと生かされていた。このデザインを発想したことにも増してその編み込みの手数と労力に敬服した。よくやったと感心した。その姿はセクシーで美しかった。見ただけで体感できる不思議な感覚を体験できた。ドレスの外周や裾の部分に使われた輪ゴムそのものが装飾として綺麗に成り立っていた。

教授・深澤 直人、准教授・長崎 綱雄

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